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奈々福・豊子「天保六花撰 上州屋玄関先」
2/7の新宿の独演会でも聴いた一席。で、そのときと同じように、同じところで、「ちょうど時間となりました♪」となる。そのタイミングと間が絶妙で。いつか続きを聴いてみたい(調べたからあらすじは知ってるけど、知りたいんじゃなくて聴きたいの!)。

雲月・美舟「佐倉宗吾郎妻子別れ」
この日唯一衝立が外されたので、美舟さんをじっくり拝めた。これはもうさすがの一席。これこそが本寸法の浪曲なんだろうな、と思った。節と啖呵のみならず、全身を使った演技。足を踏み鳴らしたり。これは凄い芸。本当に。

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はる乃・道世「水戸黄門漫遊記 散財競争」
ご出身地・茨城の有名人と言えば…といって始まったこの噺は、すでに今年だけで3回聴いているけれども(^^)、何度聞いても明るくからりと楽しい楽しい。この人は本当に聴く者を引き付ける。

勝千代・美舟「武田信玄」
何をやってくれるかと思えば、わーい、武田信玄! 大好き、この噺。スケールの大きさ、迫力、緊迫感。これまで2度とも小さな会場で聴いたので、あれくらいのキャパの箱で聴くと、また少し雰囲気が変わる。お召し物も華やかで、とてもよかった。

恵子・貴美江「からかさ桜」
なんかこの方のファンになってきた。技術を超えたところにあるとぼけた味わいみたいなものがなんとも楽しくて癖になる。テーブル掛けの色と合わせた着物と帯が素敵だった。

講談は熟睡してほぼ記憶なし。

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【木馬亭三月定席千穐楽】2024年3月7日(木)12:15~16:10@浅草木馬亭

奈みほ・豊子「祐天吉松 飛鳥山親子対面の場」
すみれ・理緒「武林唯七 花の雨」
はる乃・道世「水戸黄門漫遊記 散財競争」
勝千代・美舟「武田信玄」
~仲入り~
恵子・貴美江「からかさ桜」
講談 南北「警官と車屋」
奈々福・豊子「天保六花撰 上州屋玄関先」
雲月・美舟「佐倉宗吾郎妻子別れ」

去年の4月に初めて木馬亭に行って以来、毎月通って早1年。よもやこんなに浪曲にハマるとは思ってもいなかった。今月は初めて定席7日のうち2回足を運んだ。小ゆきさんの代演がはる乃さんになり、大好きな3人がそろい踏みするという素晴らしい顔付けは見逃せない。結局、行って大正解! (講談以外は)ハズレなしの楽しさだった。

奈みほ・豊子「祐天吉松 飛鳥山親子対面の場」
初めて聴く噺。なんかすごく浪曲っぽくていいなあ。奈みほさんも声が伸びやかでよい。

すみれ・理緒「武林唯七 花の雨」
これも初めての噺。すみれさんはこういう武士物がお好きなのかな。半音下がったり、ものすごく細かい節回しだったり、たぶん尋常じゃなくすごいことをサラリとやっている。

【かつちよかいvol.17】2024年3月3日(日)18:00~19:15@丸美京屋ギャラリー

勝千代「子は鎹」
勝千代「甲州街道桃太郎伝説」
曲師:まみ

木馬亭のあと軽く食べてから会場へ。初めて伺ったけれど素敵な空間で、しかも音の響きが素晴らしい。勝千代さんのダイナミックで迫力満点の生声と超絶の節がズドーンと響き、まみさんの三味線もひときわ冴え冴え。帰り際に勝千代さんにそのことをお話ししたら、この会場はのどが痛くならないとおっしゃっていた。音を吸ってしまうような会場だと、その分無理に声を出して痛めることもあるらしい。
あと、まみさんの帯が素敵だった

「子は鎹」は、落語の「子別れ」よりはるかにあっさり&さらりとしつつも、節がドラマチック。
「桃太郎」は今日も「退治しないバージョン」。お稽古では退治したらしいのだが、結局本番では退治せず。わたしもこの噺は三度目だけど、まだ一度も退治バージョンを聴いたことがない。いつか聴けるのか。勝千代さん自作のこの噺は、上野原や山梨のご当地要素が満載で、かつ笑いと涙と感動の溢れる楽しい名作だ。

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小そめ・博喜「宮様と自転車」
小ゆきさんの予定だったが、急遽ご家族がコロナ感染ということで代演。少し残念だったけど、結果的に噺の内容としてはこれが今日一面白かった。明治時代が舞台。若き日の竹田宮殿下と、身分を知らずに40日間自転車を教えてやった庶民の男性との友情物語。実話なのだろうか。ともに台湾討伐で父親を亡くしたどうしとわかってからの展開が胸アツ。なかなかに泣けた。高音がよく伸びてとてもよかった。

隼人・さくら「大高源吾 松浦の太鼓」
隼人さんを聴くのは二度目。今日は良さがとてもよくわかった。講談でもかかる演目だけど、これは断然浪曲のほうがわたしは好きかも。隼人さんの演じ方がよかったのかな。とにかくその声量と、迫真の啖呵。一昨年だかの演芸大賞金賞を獲っただけのことはあると思った。

勝千代・まみ「鉢かつぎ姫」
雛祭りを意識した可愛らしい演目。聴くのは二度目。勝千代さんの演じる女性は本当に可愛いんだなあ。すっかり手の荒れた鉢かつぎが、それでも生きていれば四季を愛でられる、生きていればこそ花が咲くと前を向くところがとても好き。

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【木馬亭三月定席三日目】2024年3月3日(日)12:15~16:10@浅草木馬亭

柳一・一貴「深川裸祭の由来」
綾・ノリ子「吹雪に咲く花」
小そめ・博喜「宮様と自転車」
隼人・さくら「大高源吾 松浦の太鼓」
~仲入り~
勝千代・まみ「鉢かつぎ姫」
講談 真紅「伊勢屋多吉」
小柳丸・道世「千人坊主」
順子・貴美江「一妙麿」

今日は元日以来の一日完全オフの日。昼夜浅草で浪曲三昧した。まずは木馬亭の定席。日曜日なのに入りが少なく、拍手や掛け声も薄くて、演者にも客にも気の毒な日だった。でも知らない噺が多くて楽しかった。あとで勝千代さんがツイートしていたけど、この日は珍しく曲師が全部別々。たしかに、普通は4人くらいで2席ずつ程度受け持つものね。

柳・美舟「唄入り観音経」
これは楽しい一席。ご自身の師匠である博師匠のことを本当に慕っているのだな(柳さんも綾さんも)というのが、口上含めひたひたと伝わってきた。

綾・美舟「紺屋高尾」
果敢な挑戦らしい。裏声が多用されたり、美舟さんの掛け声もいつもと違う。きっと独特の節回しがあるのだろうな。柳師匠もしきりに「三門節の継承」ということをおっしゃっていた。これも、前に聞いた太福版やはる乃版と違っていて面白かった。

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【三門綾・年季明け興行~鵬程万里~】2024年2月24日(土)13:00~16:00@木馬亭

はる乃・豊子「水戸黄門漫遊記 散財競争」
奈々福・豊子「清水次郎長伝 お民の度胸」
~仲入り~
口上・三本締め
琴美・明「赤垣源蔵 徳利の別れ」
柳・美舟「唄入り観音経」
綾・美舟「紺屋高尾」

晴れの門出を一目見んと満員の観客で凄い熱気。柳師匠の口上は、巣立つ弟子への思いと、自身の亡き師匠を偲ぶ気持ちが止めどなく溢れていて、聞いているこちらもついもらい泣き。綾さん渾身の「紺屋高尾」は、久蔵と綾さんの両方の真心が重なってまっすぐ胸に響いた。行ってよかった。

はる乃・豊子「水戸黄門漫遊記 散財競争」
ノリノリで、いつ聴いてもほんとに楽しい一席。

奈々福・豊子「清水次郎長伝 お民の度胸」
思えば初めて聴いた浪曲が奈々福さんのこの演目。今回も短く、ちょうどいいところで時間となるところも楽しい。来月は勝千代さんでこれを聴くので、比較対象の基盤ができてよかった。

琴美・明「赤垣源蔵 徳利の別れ」
浪曲版とも、奈々福版とも違って面白い。聴きはじめて約1年、ようやく「同じ噺を別の流派で聴くとだいぶ違うね」という経験ができはじめてきた。

三可子・貴美江「江藤新平と芸者お鯉」
マクラで、この噺は評価が分かれると話していて、その理由もわかったけれど、わたしは好き。維新の立役者の一人として数々の功績をあげつつも、のちに佐賀の乱を起こして斬首された江藤新平。そのさらし首の写真を毎日のように買い占める芸者お鯉、という不思議な始まり。かつてのかすかな縁を恩に感じ、江藤の斬首の写真を出回らせまいと義理を通す一介の芸者が、あるとき政府の大官らの新年会に呼ばれ、そこで斬首刑の首謀者たちを相手に一歩も退かずに理非を説く。静かな痛快さ。

はる乃・貴美江「文七元結」
30分という時間の制約もあるだろうが、落語に比べるとすべてがあっさりとコンパクトに進む。文七に五十両くれてやるときも、落語のように逡巡せずに、もってけ泥棒とばかりにポイっと渡してしまう。落語版ふうを期待すると物足りないところだが、見栄っ張りで粗忽な江戸っ子の強がりが顔をのぞかせたようでもあり、これはこれでいい気がした。
何より、はる乃さんのぴーんとどこまでも伸びていく力強くて美しい声をたっぷり浴びられてよかった。節回しも啖呵ももう堂々たるもので、28歳の最年少浪曲師とは思えない(でも芸歴10年だからね)。

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【浪曲かるた亭 vol.25】2024年2月16日(金)18:00~19:45

柳一・一貴「忠治関宿落ち」
三可子・貴美江「江藤新平と芸者お鯉」
~仲入り~
はる乃・貴美江「文七元結」

二度目のかるた亭。会場である神保町の奥野かるた店二階は、珍しいかるたやカードのコレクションが並び、背景にもかるたをあしらった幕がかかるなど、独特の素敵な雰囲気。しかも、マイクはないのだがとにかく聴きやすい。たっぷり三席聴けて木戸銭が1500円って、いいんでしょうか。

柳一・一貴「忠治関宿落ち」
このコンビでこの演目は二度目だけど、前座さんとは思えないほど落ち着いていて、節回しも細やかで、啖呵も時代劇を観ているかのように場面がくっきり浮かぶ。女流びいきのわたしだけど、男流の中で柳一さんは相当気に入っている。今後が楽しみ。


【玉川奈々福ど、どど、どく、どくえんかい】2024年2月7日(水)19:00~21:15@新宿道楽亭

奈々福「天保六花撰より 河内山宗俊 上州屋玄関先」
~仲入り~
奈々福「浪花節更紗」(正岡容原作)
曲師:美舟

浪曲は太福さんの短いやつしか聴いたことがないという友人と一緒に。終わって友人は、太福さんと全然違う全然違うと何度もいい、歌の凄さに感動した模様。それをあの小さな空間で聴ける贅沢。

確かに二席ともいつものようにとても素晴らしかったのだけれど、それぞれのマクラがわりの少し長めのトークの中で、先月亡くなった八代亜紀さんとの仕事の思い出や、今後に向けて温めているさまざまなプラン、30周年記念の能楽堂公演への思い、さらには国境を越えた今秋の壮大な企画の話などを聞くにつれ、この方はもはや浪曲を超えた存在なのだと改めて思った。節や啖呵の見事さという浪曲師としての技量が秀でているのみならず、その知識、知性、頭脳、つくる力、組み立てる力、魅せる力、大きなプロデュースをしていく力は、浪曲師の枠にとどまらない。ファンとして応援したい人というより、凄さを仰ぎ見るまばゆい人だと感じた。

でも、ほかの演者も好きな人がたくさんでとてもよかったのだー。

奈みほさん、DV亭主とか、お花畑の平和主義とか、現代的なくすぐりを入れつつ、それが全然浮いた感じがなく、本当に面白い。声ものびやか。がんばれ。

志乃ぶさん、若手の中ではとくに応援している。甲高くない声と、節回しと、女賭博師みたいな風貌と、ソウルを感じる唸りがいいなあ。

綾那さん、久しぶりだけど、この人はやっぱり気になる。ハスキーなアルトの声。強い目力。ありありと浮かぶ場面描写。今度独演会に行ってみたい。

恵子さんは初めて。かなりご高齢。落語でもよく聞く千両みかんだけど、この若旦那がいかに乳母日傘で大事に大事に溺愛されて育ったか、という部分を丁寧にやったので、そのあとの展開への納得が大きい。落語もこういうやり方すればいいのに。

一太郎さん、魚の「このしろ」が「腹切魚(ふくせつぎょ)」と呼ばれて武士に嫌われていたとは知らなかった。

安久鯉さんはやっぱりいいなぁ。語りは繊細だけど、なんかお人柄に豪快なところがありそうで、なつきたくなる。

琴美さんは風邪で声の調子が悪そうだった。

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たーへるあなとよこは、11歳から曲師だった豊子師匠の来し方を浪曲で綴ったもの。自分の人生を語る浪曲に、自分がベベーンなんて三味線を入れるわけだから、考えてみたらこんな面白おかしいことはない。豊子師匠の人生もすごいけど、それはすなわち、過去76年の浪曲の歴史でもあり、いろいろな流行を見た特徴的な節をたどる変遷とそのミニ講座でもある。後半は奈々福さんと豊子師匠の様々なエピソードを通し、ふたりの絆の強さ・温かさが浮き彫りになった。(あとね、浪曲師だった豊子師匠のお父さんが、声の良さを仲間にねたまれてお茶に水銀を入れられ(!)、声が出なくなった、当時はそういうことがよくあった、というくだりに館内どよめくくだりもあり^^)

豊子師匠は終始涙ぐみ、時おり完全に手を止めて奈々福さんの語りに聞き入っては、促されてまた三味線を弾く。力強く美しい音。つややかな掛け声。だってまだまだ全然現役だからね。でも、みなに支えられて床几をようやく降りた姿は年齢なりの小柄な女性。でも、元気なうちはまだまだ続けるって。最後は館内全員でハッピーバースデーを歌い、お弟子さんたちほかが花やケーキをもって現れ、にぎやかに閉幕。この日に行ったのは大正解!

浪曲は女性と高齢者が生き生き活躍しているからいいね(もちろん若手もたくさんだけどね)!

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【木馬亭二月定席初日】2024年2月1日(木)12:15~16:10

今日は曲師・沢村豊子師匠の数え米寿のお祝い公演(本当は先月に予定されていたが豊子師匠がインフルエンザで延期)とあって、木馬亭の前にはいくつも花が出て、館内も平日にもかかわらずほぼ満席の熱気。演者はそれぞれが豊子師匠への思いやお祝いの言葉をマクラに口演を務めていき、本日の目玉であるトリの奈々福さんの新作「沢村豊子解体新書 たーへるあなとよこ」は幾重にも工夫の凝らされた、愛溢れる(でもよく考えたら可笑しいったらない)素晴らしい一席だった。

奈みほ・豊子「松山鏡」
志乃ぶ・美「みみず医者」
綾那・博喜「貝賀弥左衛門」
恵子・貴美江「千両みかん」
~仲入り~
一太郎・美「大高源吾 腹切魚の別れ」
講談 安久鯉「水戸黄門記 出世の高松」
琴美・貴美江「燃える絆」
奈々福・豊子「沢村豊子解体新書 たーへるあなとよこ」

勝千代さん、芝浜の革財布をやります、と最初に宣言したとき、思わずサイレント拍手をしてしまった。12月と1月にしかできないから、とおっしゃっていたけど、その2か月でわたしは今日を含めて4回聴けた。嬉しい。勝千代さんしかやらない演目みたいだしね。これでまた12月までお預け。今日はやや短いバージョンだったけど、尋常とは思えない唯一無二の節と圧倒的な声はいつもと変わらず。素晴らしかった。最後に即興の節に乗せて、観客の一年を寿ぐような言葉をうたったのもよかったなー。

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小ゆきさんのは、故郷である熊本の山鹿に実際にあった話を浪曲化した新作。これ、すごーーーくいい話だった。名作だと思う。大正時代の初め、地元で有名な腕利きの木工職人の木村兄弟。何でもつくりたがる兄が目をつけたのは、まだアメリカから輸入するしかなかったピアノ。ピアノを作ることで、山鹿の物作りの意地と魂を日本中にとどろかせたいと、地元の名士を説得し、やがて後ろ盾を得て日本初のピアノを数十台製作するも、戦争が始まり、金属の材料にするとしてすべてのピアノが徴発されてしまった……かに思えたが……戦後、とある公民館に、由来も知れぬ古いピアノがたった一台、古びた音を響かせていた……というところで終わる。じーんとしたよ、これは。

あと、前半、地元のお嬢様が弾くトルコ行進曲、という設定で、小ゆきさんと曲師の貴美江師匠が阿佐ヶ谷姉妹ばりのティアララルン♪を披露したのはすごかった。ハーモニーばっちり。そういえば、前は歓喜の歌を二人でドイツ語で歌ってたっけ。歌える曲師、只者にあらじ。

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【浪曲広小路亭 新春特別公演】2024年1月28日(日)13:00~15:20

き太・鈴「寛永三馬術 愛宕山梅花の誉れ」
小ゆき・貴美江「木村のピアノ」
~仲入り~
口上・三本締め
勝千代・鈴「芝浜の黒財布」
順子・貴美江「糸車」(山本周五郎原作)

演者のみなさん、定席では言うに言えなかった「あけましておめでとう」の言葉をようやく今日言える、と口々に。そうだよね、地震と航空機事故の2連発はApocalypse Nowという感じだったもん。今日も震度4の地震があったりして、しみじみ日本は危ない国だなと思うけど、それを浪曲で吹きとばしてもらった感。聴きごたえのあるとてもいい会だった。


昨日は木村勝千代さんのかつちよかい@ア・ビアントへ。コーヒーの香漂うアットホームな雰囲気の中、愉快痛快な安兵衛道場破りで大笑いし、ドラマチックな芝浜の革財布に聴き入った。芝浜、また聴けて嬉しい。ただでさえ凄い節が一層細やかな気がして、どうすればこんなに自在に声を操れるのかと感嘆。

もう語彙が全然足りないので、とにかく騙されたと思っていっぺん聴いてみてー!と叫びたい。勝千代さんの演じる女房は、芯があってシャキッとしてるけどとっても可愛い。「だってばさ」のセリフと、「白川夜船~♪」のところがとくに好き。お誕生日のまみさんも速弾きカッコよかった🎂


木村勝千代独演会@アートスペース兜座へ。「長短槍試合」と「鬼の涙」。とても楽しい2席だった。圧倒される生声の迫力と、コミカルな楽しさ可愛さ。かと思えば、細やかな感情がひたひたと押し寄せてきてハンカチの出番がやってくる。小さな空間で、こんな贅沢いいのかしらんと、いつも思う素敵な会だ😺(お仕事佳境につき簡易レポ)

奈々福さん、今日もすべて持っていった。きのう木馬亭の講談で聴いて、「この噺好きじゃない」と思ったばかりの「愛宕山梅花の誉れ」。なのに、とても同じ噺とは思えない、これってこんなに面白い話だったの?もしかしてわたしはこの噺じゃなくてきのうの講談師が好きじゃないだけだったのか、と思うほどの大盛り上がりの一席だった。奈々福さんの発散するオーラは、客をみんな乗せてくるくる巻き込む。現代的なくすぐりを入れつつも、圧倒的な声と節の迫力で聴かせる。やっぱり段違いにすごい人だ。
それに特筆すべきは美舟さんの三味線。馬が階段を上がる音、止まる音、階段から落ちる音、三味線ってこんな音が出るんだというのをドンピシャのタイミングで息ぴったりに決めてみせる。人馬一体の噺だけれど、浪曲師と三味線の一体感も尋常ではなく、それが客席とも一体化して、何が何でも楽しくなるものすごい空気になる。終わったあとに飛んだ掛け声の分厚さが観客の満足感をすべて表していたと思う。

最後の手拭い撒き、美舟さんか志乃ぶさんのが欲しかったけど隣りの男性に取られた。ちっ。

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