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『Steamin’』(Miles Davis)

マラソン四部作の最後の一枚。他の三枚に比べるとやや落ちるような気がした。四部作では『Workin'』が一番好きだな。というより「It Never Entered My Mind」が最高だった。

『日本のものづくりを支えた ファナックとインテルの戦略(柴田友厚)

読み物として面白かった。
ハードウェア(工作機械)とソフトウェア(半導体)とが融合し、新たな産業が立ち上がっていく様子が克明に描かれる。富士通からスピンアウトして誕生したファナックと当時ベンチャーだったインテルとの協業の産物がCNC工作機械なんですね。両社とも、CNC工作機械のコンセプトが商品化されるときには新興のメーカーだったが、著者によるとむしろそれが功を奏したと。
工作機械は、NC工作機械(真空管入り)からCNC工作機械(半導体入り)へと進化した。この際に、NC工作機械で勝っていたアメリカの工作機械メーカーは、当時の基準で高品質な工作精度を求める自動車産業・航空機産業の既存の顧客を優先していたためにいわゆる「イノベーションのジレンマ」に陥っていた。一方のファナックはある意味では身軽だったおかげで、新技術である半導体を貪欲に採用することができた。
ファナックの躍進が幸運の産物であり結果論も多い(著者自身も認めている)のだが、製品の機能のモジュール化、インターフェースの共通化、密接なフィールドエンジニアリングについてはいま読んでも学ぶ所はあるだろう。

amazon.co.jp/日本のものづくりを支えた-ファナッ

『Workin'』(Miles Davis)
「It Never Entered My Mind」でバラードの良さがわかった。この企画で聴いたバラードの中でベスト。

『Relaxin'』(Miles Davis)

「If I Were A Bell」のイントロが超気持ちええ。なんか怒りそうなベルからスウィンギーなメロディが始まる。でもやりすぎない抑制の利いたサウンド。

『Cookin'』(Miles Davis)

まだ「クール」って概念をモノにできていないのだけれど、こういうのがそういうのなのかと覚え込むにはいい一枚。騒がしくなく軽やか。どのパートも等しく存在感がありつつ、マイルス・デイヴィスのトランペットがリードしている。

『Pithecanthropus Erectus』(Chrles Mingus)

面白いけどしんどかった。表題曲はめちゃ不安になる。「A Foggy Day」は生理的な不快感を煽られ、そういう効果を狙う意図はわかるが、とにかくつらかった。

『At The Cafe Bohemia Vol.2』(The Jazz Messengers)
アップテンポなナンバーが多くて気持ちいい vol.2。「Avila & Tequila」のラテンなサウンドにブチ上がった。パーカッションパートが盛り上がると気持ち良くなりがちですね。

『BLUE GIANT』(監督:立川譲)

ジャズを聴き始めたところでグッと刺さる映画でした。「あ~なんかカッケえなあ」って聴いてるんですけど、「なんかカッケえ」でいいというか、音に感情が乗る気持ちよさみたいなのに身を委ねていいんだ、みたいな感想です。あんまりうまい言語化できないな。
熱が籠もっている物語だったけれど、自らの演奏を情熱ではなく「感情」と評していて、感情のレンジをフルに使っていることにすごく好感を持ちました。
スクスクと素直に受け入れられる、今まさに観るべき映画だったと思う。ありがとうございました。

『At The Cafe Bohemia Vol.1』(The Jazz Messengers)
アップテンポなナンバーが多くて気持ちいい。「The Theme」の順繰りにソロをやって、最後にみんなで演奏するやつが特に好き。

『青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない』(監督:増井壮一)
激賞です。


yobitz.hatenablog.com/entry/20

「オタクどもの聖霊降臨日」は、私が大学1回生のころに新歓に行ってみて何回か顔を出して、独特の死臭が怖くて入るのをやめた、漫研とボドゲ同好会を思い出させた。
「もう一人のあなたを作る方法」には、似たbotで遊んでいた(実際に友人のbotがあった)高校~大学を思い出す。なんか、ツイートの可能性って無限に感じられたんですよね。
「近くて遠い二人の距離」は、Twitterって、その人の別の顔を見させてくれたよなって。

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『小説集 Twitter終了』

Twitterは死に体で延命し、『小説集 Twitter終了』という商業で本が出たことで作者らはTwitterの外への可能性を感じさせている、というのは皮肉なシチュエーションなのかもしれない。そういうことを感じながら読みました。そして、何人かは実際にTwitterの外へ出ることに成功している。
私がTwitterでビッグリスペクトしていた何人かは表舞台に出ることに成功し、何人か失敗し、何人かはそういう「表舞台」を目指す価値観それ自体から離れた。
価値観が近くて味わい深かったのは、やはり今もつきあいのある青井タイル「オタクどもの聖霊降臨日」と根谷はやね「もう一人のあなたを作る方法」、それからTwitterってこうあってほしかったなと思わせる乙宮月子「近くて遠い二人の距離」。

@mahori_t 私の紹介のは相当デカイので売場で現物さわった方がいいかもです!

⑥『A Night In Tunisia』(Art Blakey)
『A Night At Birdland Vol.1 & Vol.2』があまりにも良かったので別のアルバムも。
「A Night In Tunisia」のドラムが格好良すぎる。
⑦『Helen Merrill』(Helen Merrill)
「You'd Be So Night Nice To Come Home To」で歌モノの良さが分かってきた気がする。
⑧『'Round About Midnight』(Miles Davis)
「'Round Midnight」で「表現力」という概念を知りました。
⑨『Saxophone Colossus』(Sonny Rollins)
サクソフォンの評判の高いアルバムだが、ドラムも気持ちいい。

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11月に聴いたジャズのアルバムは以下の9枚です。
①『Kind Of Blue』(Miles Davis)
気怠げで落ち着く。
②『Strange Fruit』(Billie Holiday)
歌モノはちょっとよくわからなかった。
③『Surf Ride』(Art Pepper)
「Surf Ride」がアッパーで気持ちいい。
④『The Genius Of Charlie Parker #3』(Charlie Parker)
「Now's The Time」から「Confirmation」の流れがエグいて。
⑤『A Night At Birdland Vol.1 & Vol.2』(Art Blakey)
「Quicksilver」がヘビロテ。

11月に読んだ本は以下の12冊でした。
①『結局、仮説で決まる。』(柏木吉基)
②『リサーチのはじめかた』(トーマス・S・マラニー、クリストファー・レア)
③『中国茶の教科書』(今間智子)
④『データ分析に必須の知識・考え方 認知バイアス入門』(山田典一)
⑤『口訳 古事記』(町田康)
⑥『ねじとねじ回し この千年で最高の発明をめぐる物語』(ヴィトルト・リプチンスキ)
⑦『命売ります』(三島由紀夫)
⑧『ジャズの聴き方を見つける本』(富澤えいち)
⑨『なぜAppleは強いのか 製品分解からわかる真の技術力』(清水洋治)
⑩『よくわからないけど、あきらかにすごい人』(穂村弘)
⑪『Google半導体とRISC-Vと世界の電子地政学』(田胡治之)
⑫『夜のピクニック』(恩田陸)

231128 2023年11月に読んだ本まとめ - 箱庭療法記
yobitz.hatenablog.com/entry/20

演出の好みはもうどうしようもないからな。

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