『インサイド・ヘッド2』を見た。前作未視聴。
人間って、外部刺激とそれに対応する脳内物質の動きのうつわだなあ。
思春期編。なんつーか、こう、おさまりよく出来ているので、言うことがあんまりない。
#映画
『フォールガイ』を見た。
スタントアクション映画の映画。
事故で引退したスタントマンが元カノが監督の映画作品で復帰し、どさくさで行方不明の主演の捜索を依頼され、何故か殺し屋に襲撃される。
気軽に楽しめるけれど、常にアクションが発生して画面が忙しい。
生成AIやディープフェイクを話に織り込んでいて、今を語っている映画だなと感じた。
クライマックスで、スタントマンだけでなくアクションチームの面々の活躍もあって良かった。
#映画
『アナウンサーたちの戦争』を見た。
当時の映像資料が豊富で嬉しい。
大本営発表に従って、戦意を煽ってしまった、虚偽の報道をしてしまった、という NHKの後悔は無茶苦茶伝わってくるのですが、演技・演出・BGMがとても濃くて、この内容でこの演出は食い合わせが悪いなと感じました。
あと、主役の和田アナウンサーなのですが、酒浸りで、黒目が涙で潤んでいて、前髪がくるんとしていて、縋るような窺うような上目遣いで、中川昭一に似ていました。片眉上げた表情なんか、もうそっくりで!
#映画
『箱男』を見た。原作既読だけどあんまり記憶がない。
箱男が街中に佇んでたり移動したりするビジュアルはとても良かった。
冒頭、箱男が見ているのが若い女の脚ばかりで、こいつ痴漢じゃねえかとなるのですが、匿名性を確保した上で見たいのって、そういうどうどうしようもないものなのかもしれませんね。
見る・見られる、ホンモノかニセモノかといった対立項や、箱男の手記(虚構)といった要素はあるのですが、若い女の肉に過剰な負荷をかけるんじゃねえ、男だけでやってろという気持ちがどうしても先走ってしまい、内容を噛み砕くどころじゃなかったなあ、と。
あと、スタッフロールの各々の名前がおそらく本人による字で、匿名性といったものがたぶんテーマのひとつの作品で、実名性とか肉体性とかといったものを取り戻すような行為で、興味深かったです。で、この映画を見てるわたしは観客として匿名なわけですよ。
たぶん、この作品の箱男性というものは、発言小町を読む感覚みたいなところを含んでいる、と思う。
#映画
『サイダーのように言葉が湧き上がる』を見た。
地方のショッピングモールで俳句を詠むお話。
舞台がショッピングモールという点で配点が高い。設定的には端々尖っているものの、そこにはあまり触れず話は淡々と進む。
背景美術はハートカクテルめいて、カラフルでファンシー。
で、地方のショッピングモールで俳句を詠むお話なのですが、お話的には俳句を詠むという行為の意義についてはあまり触れられず、クライマックスでアオハルな恋愛話に収斂していったのは、なんだか寂しいなと思いました。
#映画
『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』を見た。
滅茶苦茶楽しくて怖かった。
アポロ1号の打ち上げ失敗や長引くベトナム戦争で、国民の関心を失い、続行に暗雲が立ち込めるアポロ計画。
アポロ11号打ち上げに無事予算を付けるため、ほぼ詐欺師の広報担当者を採用する、という話。
ゴリゴリに60年代末のアメリカで楽しかった。ちゃんとピンヒールを映してくれたので、満足度が高い。
企業と提携し、ロビイング活動をし、テレビのインタビューを取り付けと、あの手この手で広報に励むのですが、あることないことないことをテンポよく立板に水で喋りまくるので、見ていて気持ちいいです。
最初は対立していた現場責任者と広報担当者ですが、次第に相手を認めていき、という流れなのですが、広報担当者が無茶を通し過ぎて、PRも大切だよねという気持ちになり切れないところが楽しかった。
で、楽しく見ていたら、アポロ計画月面着陸捏造説がスッと差し込まれてきまして。
映画の着地点が途端に分からなくなるんですよね。
それどころか、映画が現実に侵食してくる心地がして、胃がぞわぞわとなりました。
#映画
『僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト』を見た。原作未読。
初見だと基本的な設定がよう分からん。あの世界のモブの人は「逃げろ!」と言われるまでなんで逃げないで棒立ちなんだ?
敵の力の使い方や戦い方があまりにも持続可能性に欠けていたので、阿呆だなあと思いながら見てました。
キャラクターの見せ場を作るための尺が長いなと感じました。キャラクターが多いから、とにかく長い。救助されるために転んで待ってるモブの人の場面は、もっちょい演出どうにかならなかったのかな、と思いました。
いい感じの主従が出てきましたが、主従の始まりが経済的格差でグロテスクで良かったです。
やっぱ主従って、純粋であればあるほど美しくてグロテスクだよねー!
#映画
『デッドプール&ウルヴァリン』を見た。
ちゃんとお葬式(ローガン)をしたキャラクターをお墓から掘り出す是非は、ちゃんと作中で「否」と明言した上で、それでもあなたを必要としてしまうんだ、という作りだったので、ここは良かったです。
でもなあ、デッドプールのキャラクターがなあ、「この写真の9人が自分の世界なんだ、この9人が守れればそれでいいんだ」という構えはとても好みなんだけど、その他の犠牲を軽視するにしろ程度ってもんがあるよなあ、とモヤモヤ。
んで、よう分からん異世界で暴れられても楽しくねえな、と個人的趣味。
#映画
『ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人』を見た。
主人公はルイ15世の公娼、デュ・バリー夫人。
ドレスとベルサイユ宮殿での撮影がすごい!でも、それだけだったな。ストーリーが無に近い。主人公が能動的に成り上がったというより、なりゆきでそうなったみたいな。
あ、国王陛下の日常生活的なところは面白かったです。
読み取ろうと思えば読めるような要素はちらほらあるのですが、それが有機的に繋がってなくて機能してないんですよね。だから反対にその要素が言い訳に思えて、よくないなあと思いました。
んで、舞台はフランス革命前夜の時代なのですが、フランス革命要素が微塵も入っていないので、アンシャン=レジームへの無邪気な憧憬が前面に押し出されているようで、たじろぎます。
王様も王様という機能でしかないというか。ルイ15世とかいった固有名詞出てこなかったものな。
ルイ15世の娘たちが主人公を敵視する中、王様と王太子だけが主人公に優しくてってあたりは、よくない感じのなろう小説を彷彿とさせました。
あと、主人公があんま髪を結い上げてなくて垂らし髪の場面が多かったんですが、これ、なんだろう、無垢で稚い奔放な少女性の暗喩かな。
#映画
『キングダム 大将軍の帰還』を見た。原作未読。
上映時間が長え。相変わらずお馬さんが多くてすごい。
味方の大ボスみたいな人がさよならする回で、アクションシーンもふんだんだったのですが、なんだか同じような立ち回りが多くて。でも、見せ場がたっぷりで格が重くて良かったです。でも、長えよ。
#映画
『帰ってきた あぶない刑事』を見た。
おじいちゃんの歳なのに娘騒動が立ち上がってるのがきつかったし、ギャグパートがだいぶきつかったし(だいぶ手控えしてるとは思うけれども)。
それはそれとして、足がすごい上がってるのですごいなあ、と思いました。
中国系マフィアの人が女の人を連れ回してるのは、理由が分かんなかったです。悪い人は、ジョン・ウィックの伯爵みたいなキャラデザだなと思いました。
若い人と絡んで、若い人にもっと活躍して欲しかったです。
マクガフィンが横浜カジノ構想という、下手に実在しているものだったので、2021年の横浜市長選挙が頭の中でぐるぐるしていました。
↓これね。
https://www.nhk.or.jp/politics/articles/feature/64028.html
↓映画(見てない)はこれね。
http://hama-don.jp/
『チャーリー』を見た。
動物愛護プロパガンダ映画。悪徳ブリーダーの元から逃げ出した野良犬を拾った偏屈おじさんが変わるお話。
偏屈おじさんなので、犬の飼い方がアレなんですが、作中でちゃんと指摘がありますし、リアリティレベルが若干低いので、わたしはあんまり気にせず見れました。それでも、犬をエンジン付きパラグライダーに乗せるは止めろや、と思いましま。
日本と違って狂犬病のある国(インド)なので、野良犬のニュアンスが違うとは思うのですが、そこら辺はあんまよく分かんなかったです。
自立していた生活を送っていた偏屈おじさんですが、余命いくばくもない犬に雪を見せるために旅をするうちに路銀が尽き、人に縋り神に祈らなきゃならないようになるのですが、そこは喪失ではなく獲得して描かれているなあ、と思いました。
サブミリナル的に昔のハリウッド映画が画面に映り込むのですが(チャーリーはチャップリン)、ここら辺の援用も、ちょっと読み取れなかったです(わたしがチャップリン見たことないので)。
#映画
黒澤明『生きる』を見た。
“生きる”というのは、“仕事をする”ということです。あなたは“ためになる”仕事をしていますか?働け。といった映画でしたね。
主人公は役所でお役所仕事をして無為に日々を費やしていましたが、末期の胃癌を患い、それまでの生き方を後悔し、小さな公園を作るために奮闘する、というお話。
奮闘すると書いたものの、作中奮闘する場面はあまり描かれず、主人公の葬儀の場で仕事仲間が断片的に回想するだけです。
ていうか、ご遺族の前で、渡辺君は頑張っただの頑張ってないだのスタンドプレーだっただの、よくまあ盛り上がれるな。ご遺族がほぼノーリアクションなのも、不思議な感じ。
映画の尺を割いて描かれているのは、余命幾許もないと知り、自分は何も成し遂げていないと気付いた主人公の煩悶です。
夜の街で酒を飲んだり、パチンコを打ったり、キャバレーで戯れたり、元部下の若い女の子と街遊びに興じたりと、彷徨い続けます。
濡れた犬みたいな主人公のアップがとにかく多い。
主人公の葬儀の場では、渡辺君を見習おうと仕事仲間たちは奮起するのですが、その翌日からはいつもと変わらぬお役所仕事で、といったところで映画は終わります。
“働く”“生きる”といったことは、分かっていても難易度の高いことよねーって感じでした。
『ベルリン・天使の詩』を見た。
1987年、壁に囲われていた頃の西ベルリン。この2年後に壁は崩壊するが、登場人物も制作者もまだ誰もそれを知らない。
俗っぽい説明をすると、サーカスの空中ブランコ乗りに恋をした天使が、天使を止めて人間になる話。
見てて天使視点の映像は重力がないのが分かる。凄い!
子供はなんとなく天使が見えてるっぽい。大人は天使の存在を感知できない。
天使が見守る人間の世界は、不和を抱え不満を抱き絶望し病み失業し自殺をする。天使は寄り添うことしかできない。
そういった草臥れ果てた人間の世界を、重力があり体温があり色彩があり触覚のある人間の世界を、天使は憧れる。
“子供が子供だった頃”という詩がいくども繰り返されていて、天使≠子供なのかしらね。天使を辞めて人間になる、子供を辞めていずれ草臥れた大人になる。それをどちらかと言うと、肯定している感じ。
元天使が何人もいることも提示されていて、大人もかつて子供≠天使だったことも示していると思う。
#映画
映画『正義の行方』を見た。
再審無罪判決が出た足利事件と同じくDNA鑑定の証拠能力に疑義が呈されている、飯塚事件のドキュメンタリー。被告人の死刑がすでに執行されていて、ただいま再審請求中。警察・弁護士・地元紙の視点の3部構成。
題名、「真実の行方」じゃなくて「正義の行方」なんだよね。
何もかもが「かもしれない」で構成されていて、真実は藪の中。あまりに前提すぎてあまり触れられていないけれど、確実なのは犠牲者が2人(3人かもしれない)いるというクソみたいな事実だけ。
で、地元の話なのに全く知らなかったという反省と、地元の話なので出てくる人がわたしと同じ言葉で話しとるなという衝撃と、もしかして30年間風景が変わっとらんのかという感慨と。
#映画
『ゴジラxコング 新たなる帝国』を見た。
CGがかなり雑なのですが、話もかなり雑なので、こんなもんでいいと思います。前半のほうのCGがしょぼいのも、いい判断だと思います。アメリカの映画なのに、お昼の場面が多かったのも良かったです。
怪獣の動きがまるっきり人間なのは、趣味じゃないです。
で、ですね、「怪獣物と言えば、南の島と土人の摩訶不思議文化だよね!」と言わんばかりに、その要素をストレートに全面に押し出すのは如何なものかと思います。新世紀になって四半世紀が経ってるんですよ。素朴で粗野な悪いほうの昭和を感じた。
#映画
『オッペンハイマー』を見た。
台詞と映像がちょっと観念的なので、いまいち意味が掴めん。
法廷劇パートとプロジェクトXパートの二本立ての構成で、法廷劇パートは黒幕が誰かで話を牽引してる要素もあるのですが、見てるわたしとしては無茶苦茶どうでもいいなと思って見てました。
黒幕の人の主観はモノクロで、オッピーの主観はカラーなのですが、この映像の切り分けの効果も、わたしにはちょっと分かんなかったです。
黒幕の人の顔が津島雄二に似ていて、画面に出てくるたびに、個人的にちょっと嬉しかったです。
プロジェクトXパートは、実験や投下に成功したら、やっぱり拍手と歓声が上がるんだなあと、ぐぎぎとなりました。
作中ずっとすごくオッピーが責められているのは分かるのですが、何を責められているのか、なんかちょっとよう分からんかったです。
監督の人は、人の上に原爆が落ちたことよりも、原爆がこの世に生まれたことそのもののほうを問題視してるのかなあ、とうっすら思いました。
それもまた、観念的ですよね。
#映画
『異人たち』を見た。原作未読・未視聴。
主人公の話し方がなんかネチャッとしてるし、始終じっとり嫌な感じで怖かった。
最後、主要なところはちゃんとネタバラシしてくれて終わるので、見てる最中の違和感とか不安感はちゃんと作者の意図通りだったんだと安心できます。
#映画
『ゴールデンカムイ』を見た。原作未読。
北海道の雪原を遠景でたっぷり見られて嬉しい。欲を言えば、登場人物が豆粒になるぐらいカメラを引いて欲しかった。
ダイヤモンドダストがきれいだった。
夜のシーンは雪あかりで視認性が高くて良かった。
セリフとBGMとスローモーションの使い方が説明的過ぎて、そこはあんまり好みじゃなかった。
鶴見中尉の人は声が良くて良かったです。
#映画
ついったーの永久凍結が解除されました。
おたくらしいですよ。基本的にやる気がないです。フツーにダメ人間です。今特に腰を据えてるジャンルはありませんが、ときどき何かをぽつぽつ書いてます。オススメ本とかは常に募集中です。
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