『MINIATURE LIFE展』に行った。
田中達也氏の作品展。門司港に来てくれて、ありがとう。
身近な道具や食べ物を見立て作品で有名な作家さんですが、実際に実物を見てみると、その小ささにびっくりします。ミニチュアの隣に写真も展示してくださっており、「これがこうなるのか」と、二重に楽しい。
あと、なんだかやたらに、スタッフの方々から、「写真撮影OKです」「インスタに写真アップしてください」とフレンドリーなお声がけをいただいた。
#展覧会
『ロボット・ドリームズ』を見た。
ストーリーも演出も外連味はなく静謐。舞台は80年代のNYで、主人公は都会の孤独な青年、その約一年間のお話。擬人化された動物たちが暮らしています。絵本がそのまま動いている感じ。
話の運び方が結構強引なのですが、絵本的な絵面なので、リアリティラインが引き下げられてて、まあいいかとなります。
友達をお金で買っていいのかと、びっくりしてしまったけれども。都会の孤独な青年とは、たぶんそういう存在なのでしょう。
セリフなしの映画ですが、表情が雄弁なので、話はすんなり理解できます。そんなに難しいことは語っていないし。
ただ、このなだらかさで1時間50分は個人的には長くて。だけど人生を語るには、この長さも必要だったのかなあ。
#映画
またひとつ、世界の底が抜けた感じがする。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241121/k10014645651000.html
堀田善衛『定家明月記私抄』『定家明月記私抄続篇』読了。
フォロイーさんのご紹介。美文を書こうという力みがなくて、文章が涼やか。冷たい水のよう。
藤原定家は平安末期・鎌倉初期の中流貴族、宮廷歌人で、新古今和歌集や小倉百人一首を編纂した人。「明月記」は定家の日記で、『定家明月記私抄』は、堀田善衛が「明月記」をどう読んだかの随筆。
戦時中の青年だった筆者が明月記の一文と出逢うところから始まっており、およそ800年前の動乱の時代が20世紀までぐっと引き寄せられてて、導入が上手いです。
同時代の他の日記も引き合いに出しながら、当時の中流貴族の生活や和歌というものの“感じ”が、立体的に分かる気がきます。
とにかく定家は金策に四苦八苦してます。また、明月記から伝わる後鳥羽帝は元気が有り余っており、定家は苦虫を噛み潰しています。
著者は、当時の宮廷貴族を、“生活者集団としては一種のフィクシオン的存在である”としており、和歌というものも、実情から切り離されたフィクシオンで人工の極であり超現実である、としています。
そういう解説を踏まえて定家の歌を見ると、時代の動乱も、定家の生活苦も、定家の性格の険も、なるほど歌には表れていないなあと思ったりするのでした。
#読書
ネタバレ的な?
出水事故が起きて遺体回収を諦めた炭鉱の上に住んでて、慰霊碑のある小さな公園で遊んでたりしてたのですが、幽霊話が本当に皆無で。
むしろ忘れ去られゆく歴史で、炭鉱遺構もどんどん消えていっていて。
炭鉱主の建てた邸宅は保存されているのですが。
洗炭場とかホッパーとか炭住とかは、本当に残ってなくて。ボタ山なんか、住宅地になってるし。
ヤマで火災事故が起きると中に人がいても水を流し込むのですが、「炭鉱夫の幽霊って聞いたことある?」と母に尋ねても、顔見知りの親だったりするので、そういう話には一切ならないと。
炭鉱夫の祟りで没落した家なんかもない、と。
「祟りで没落するなら麻生さんちなんかはとうにのうなっとるわね」というわけで。
ついったーの永久凍結が解除されました。
おたくらしいですよ。基本的にやる気がないです。フツーにダメ人間です。今特に腰を据えてるジャンルはありませんが、ときどき何かをぽつぽつ書いてます。オススメ本とかは常に募集中です。
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