新しいものを表示

昨日(12/14)の夜は、沖縄各地で「ふたご座流星群」が観測されました。
肉眼でも多くの流れ星が見え、地元では大いに盛り上がったとの事。
こちらの本「おきなわの星」によると、沖縄は日本で最も南西に位置するため、本州では水平線に隠れる南十字星なども見られるそう。
*
「おきなわの星」では、沖縄の春夏秋冬、それぞれに観測できる星座や星の探し方を詳しく図解。
また、惑星や流星の基礎知識や、沖縄の行事や祭りに重要な太陰暦と月との関係も解説。
さらに、星にまつわる沖縄の民話や童謡も紹介されています。
*
よく「ウサギの餅つき」に例えられる月の模様は、沖縄では「妖精”アカナー”が水桶を担ぐ姿」と言われるそう。
アカナーがなぜ月に行ったのか、その物語もこの本に載っていますよ。
わかりやすい文章と楽しいイラストで編まれた、親子で楽しめる一冊です。
*

今年(2023)の夏に出版された新刊、「琉球弧は島人を乗せてどこへ行く」。
沖縄の自然と人々の姿を捉えた写真集です。
撮影場所は、奄美から沖縄・宮古・八重山と連なる”琉球弧”の島々。
木々の繁る森や穏やかな海辺、そして農村の、開放感あふれる風景が目の前に。
*
著者の依田俊哉氏は、約1年半に渡り各島を訪問。
地元の方々と交流し、人の繋がりを大切にする島人の暮らしに触れます。
また気象や地形などの自然条件と、人々の働きかけが折り重なってできた風景に着目。
植生を背景に人を撮影する事で、自然と人との関わりを写したいと考えたのだそう。
*
広角レンズが捉えた、亜熱帯の植物の広がりと詳細なディテール。
小さく佇む人々から感じる、生活感や歴史。
ページをめくるたびに、風や波の音、動物の鳴き声やサトウキビのざわめきが聞こえてくるよう。
何気ない風景の中にこそある、沖縄の生命力を感じさせてくれる写真集です。
*

石垣島・辺銀食堂より、人気の「石垣島ラー油」「にんにく油」「島こしょう(ピパーチ)」が入荷しました。
地元の農家の方々が丁寧に栽培したハーブやスパイスを用い、辺銀愛理さん・暁峰さん達が手間暇かけて作りあげた逸品です。
*
辛さだけではない豊かな香りと旨味が、肉や野菜の味をグッと引き立ててくれるラー油。
和洋中どんな料理にも使える、万能選手のにんにく油。
栽培から手摘み・手洗い・天日干し・焙煎まで、労を惜しまず作られた島こしょう(ピパーチ)は、他にない個性的な香りが魅力のスパイスです。
*
書籍「ペンギン夫婦がつくった石垣島ラー油のはなし」には、愛理さんの生い立ちやラー油作りを始めた経緯、食材へのこだわりや地元の方々との交流などが綴られています。
巻末には、石垣島ラー油を使った料理のレシピも掲載。
ぜひご一読ください。
*


→ ②は沖縄の陶芸・染織から民具、芸能まで幅広く俎上に。
それぞれの特徴や用法、作り方や製作者へのインタビュー、そして背景にある沖縄の歴史や気候風土まで、豊富な写真と共に解説。
文章も実に情感豊かで、沖縄の温もりや香りまで運んでくるよう。
2冊それぞれに、味わい深い名著です。
*


スレッドを表示

→ ①は書籍の6割が那谷氏による沖縄の伝統文化を紐解く随筆、4割は写真家・大塚清吾氏による写真という構成。
その写真が素晴らしく、約50年前の沖縄の工芸品とその職人達、工房の様子などをカラーで捉えた貴重なもの。
当時の壺屋や喜如嘉の風景、ろくろを引く金城次郎さんや地機で芭蕉布を織る女性の姿も。→

スレッドを表示

沖縄の工芸品の素晴らしさを伝える書籍、2冊をご紹介。
「カラー沖繩工芸の魅力」①は1975年刊。
著者の那谷敏郎氏は新聞社勤務を経て作家となり、インドや中近東の紀行文でも知られます。
「民芸のこころ」②は1982年刊。
著者の大木田守氏も新聞社に務める傍ら、沖縄の美術工芸品を研究した方。続く→

沖縄の雑誌「おきなわいちば」、最新の83号が入荷しました。
特集は「夜と朝の時間」。
夜編では、ジャズクラブや読書会のあるバー、ナイトマーケットなどを。
朝編ではお洒落なカフェのモーニングや、新鮮な食材が並ぶ朝市などを紹介。
*
また著名人に聞く「朝習慣・夜の過ごし方」や、「夜と朝に聞きたい音楽」のプレイリストなど、ユニークな記事が並びます。
品切れしていたバックナンバー(82号/本とコーヒー、スイーツ)なども併せて入荷しましたので、この機会にぜひ。
*

(続き→)こちら「サイパンの戦い」は、1944年6月からのサイパン戦の経緯と惨状を、詳細に解説した本。
凄惨な地上戦の写真は全て米軍による撮影で、生々しい戦闘の様子や住民の酷い遺体も。
後の沖縄戦では”避難民を助ける米兵”など演出された写真が多いのに比べ、まだ統制がゆるい印象を受けます。
*
真珠湾攻撃の一報に、当時の日本人は喜び熱狂したそう。
後に沖縄が味わう地獄や、日本の存亡の危機を思えば、それが大きな過ちだっと言うのは安いでしょう。
しかし今、X(Twitter)に溢れる外国人への憎悪や政府に物申す人への嘲笑を見ると、戦争に喝采を叫ぶ機運が再び醸成されつつあるとさえ感じます。

スレッドを表示

今日12月8日は、1941年に日本軍が真珠湾を攻撃し、米英と開戦した日。
戦争といえば、この真珠湾攻撃や原爆投下などはよく語られる一方、沖縄やアジアの島々での地上戦は、あまり知られていないのでは。
例えばサイパンでは約2万人の一般邦人が戦闘に巻き込まれ、その8割は沖縄県民でした。
(続く→)
*

「アマン シドゥ マクブウ ッツ」…とは何でしょう?
実はこれ、宮古島に伝わることわざ。
日本語に訳すと「ヤドカリでマクブ(ベラ)を釣る」、ちょうど「海老で鯛を釣る」と同じ意味なのです。
そんなユニークな宮古のことわざ100編を集めた本が、こちら「沖縄・宮古のことわざ」です。
*
カナスサドゥ アパラギサ=いとしさが美しさ/愛すれば全て美しい
サキユ ヌマシミードゥ ピトゥヲ スサイ=酒を飲ませれば人がわかる
ナツヌ アミア ウスヌ カタドゥードゥ ンーマス=夏の雨は牛の片胴を濡らす/世の中は不公平
ファーン ファーン ナナマカイ=食わぬ食わぬの七茶碗
などなど。
*
本書では、それぞれのことわざの意味と言葉の訳、背景にある昔の生活様式や気候風土などを詳しく解説。
各ことわざからは、人々の暮らしや価値観が見え、自然や出来事に対する受け止め方が伺えます。
先人の知恵と宮古の言葉の魅力が詰まった、興味尽きない一冊です。
*


【映画上映のご紹介】
12月18日(月)より、神戸「元町映画館」にて、映画「シン・ちむどんどん」が上映されます。
ラッパー・ダースレイダーさんと芸人・プチ鹿島さんが、2022年の沖縄を取材。
知事選候補者への突撃ルポあり、辺野古の座り込み前でのラップありの、異色のドキュメンタリーです。
*
映画自体は私(店主)も未見ですが、前半は沖縄知事選に切り込み、後半は米軍基地問題に目を向けていく内容だそう。
リンク先の記事に、ダースレイダーさんの視点や問題意識が語られています。
沖縄を知る”スタートラインに立つための映画”、ぜひ多くの方に観てほしいです。
gendai.media/articles/-/116822
*

→ 日刊宮古が92年に廃刊となったため漫画の連載も終わりますが、その後有志が「ガラサ復活実行委員会」を立ち上げ、94年に本書を刊行。
この経緯を見ても、本作がいかに地元の読者から愛されていたかがわかります。
宮古島の幻の名作漫画、ぜひご一読ください。

スレッドを表示

知る人ぞ知る、ユニークな漫画本が入荷しました!
宮古島の地方新聞「日刊宮古」にて、1982年から連載されていた四コマ漫画「Mr.ガラサ」です。
“ガラサ”とはミャークフツ(宮古言葉)でカラスの事。
宮古ならではの笑いが満載、可愛らしい登場人物も容赦なくミャークフツで話します。
*
例えば“んびゃ〜いん”や”だふ”などオチのセリフや、”ンマ(おばあさん)が食べてもシュー(おじいさん)クリーム”といった宮古ネイティブ向けの高度なダジャレも😂。
他にも、宮古の風習から開発問題・選挙といった時事ネタや、日本政府への風刺もあり、ユーモアとアイロニーのある笑いが展開されます。
続く→
*


「なぜ市民は”座り込む”のか」。
2023年刊行の沖縄関連の本の中でも、必読の一冊でしょう。
ジャーナリスト・安田浩一氏が、沖縄への理不尽な圧政に抗い続ける人々の姿を追い、それに対する嘲笑やデマの欺瞞を解いていく、力のこもったドキュメンタリーです。
*
辺野古での基地反対運動に浴びせられた冷笑。
沖縄で抗議の声を上げる人々を狙った、新聞・ネット番組のデマ報道やSNSでの中傷、差別発言。
沖縄各地の”現場”で、本当は何が起こっていたのか、デマや嘲笑の背景に何があるのか。
安田氏は丹念な取材で、その一つ一つを明らかにしていきます。
*
“日本社会が全身から発散している沖縄への差別と偏見”
“沖縄に犠牲を強いておきながら、その沖縄を差別し、見下す日本社会”
後書きの中の言葉ですが、この”日本社会”には、当然私達一人一人が含まれています。
この歪んだ社会を正すには、まずその事を自覚せねばなりません。
*

沖縄民謡のレジェンド・嘉手苅林昌氏(1920-1999)。
フワリとした中に渋さと哀調を帯びた独自の唄声、名曲を自在にアレンジし昇華する才覚、飄々としたキャラクターで、多くのファンに愛されました。
そんな林昌さんが残した中古CD、2枚入荷です。
*
「風狂歌人」は林昌さん没後の2000年に発売された、いわば追悼アルバム。
1960〜70年代に録音された名演奏18曲を集めたベスト盤です。
貴重なライブ音源や、廃盤のシングル・カセットテープからの選曲も。
また、曲の解説や林昌さんの生い立ちが丁寧に解説された解説書も、読み応えあり。
*
「The LAST SESSION」は1996年発売。
タイトル通りセッション・アルバムで、相手は普久原恒勇氏。
氏は名曲「芭蕉布」の作曲や、多くの民謡歌手のプロデュースで知られる民謡界の重鎮。
2人の三線が奏でる倍音に乗って、林昌さんの歌がしみじみと心に響きます。
店頭にて視聴もできますので、ぜひ。
*



【12月のスケジュールのお知らせ】
12月のまめ書房は、通常と異なる営業・休業日があります。
17日(日):18:00にて閉店
18日(月)〜22日(金):沖縄へ買付けのため休業
27日(水), 28日(木):営業します
29日(金)〜2024年1月4日(木):年末年始の休業
*
休業の間、ご不便をおかけしてすみません🙇🏻
今年も残り一月、皆さまのご来店をお待ちしています。
*

沖縄の詩人・山之口貘さんが1920年代に書いた詩「会話」。
そこに込められているのは、”日本語は通じるか”“酋長だの土人だの”という、当時の日本にあった沖縄への偏見や無知に、傷つき屈折した沖縄人・貘さんの心情です。
*
この詩から100年経った今、沖縄にステレオタイプな”未開の南島”イメージのテーマパークを建てるという日本企業の計画があるそう。
そこには沖縄の豊かな自然・歴史・文化への理解も敬意もなく、あるのは100年前と変わらぬエキゾチズム、そして植民地の統治者のごとき横暴ささえ感じます。
*
“開発”の名の下に、沖縄の自然と文化を破壊してきた過去。
“癒しの島”だけを享受し、米軍基地の被害からは目を逸らしている私達の現状。
これらに対する反省も自戒も無く、偏見・無知を改めずに、日本の企業が沖縄の土地や人を利用するとしたら…。
その姿はただただ醜く、恥ずかしい限りです。
*

こちらは先日、お客様より買い取った古書の一部。
いずれも沖縄の小説家・大城立裕氏の作品です。
大城氏は1925年、中城村生まれ。
公務員の傍ら作品を書き、1967年に「カクテル・パーティー」で芥川賞を受賞。
まだ米軍統治下にあった沖縄からの初受賞として、当時大きな話題となりました。
*
その後も沖縄の社会や歴史を踏まえ、沖縄のアイデンティティをテーマとした小説・随筆・戯曲、また沖縄戦のドキュメントから組踊の台本まで、優れた作品を精力的に発表。
2020年に亡くなるまで、まさに戦後の沖縄文学界を牽引したのが大城氏でした。
*
硬軟様々な作品がありますが、重厚なテーマの小説でも語り口は明瞭で歯切れ良く、読みやすいのも特徴。
まだ大城作品に触れた事のない方は、ぜひ一冊読まれてみては?
どれも面白いのはもちろん、私達が沖縄をより深く知るための、良き案内人となってくれるでしょう。
*

こちら「沖縄映画論」(2007年刊)は、明治学院大学で研究され、シンポジウムにて発表された、沖縄映画に関する論文集。
四方田犬彦氏・大嶺沙和氏を中心に、6名の著者が8遍の論を展開。
特に、私(店主)が敬愛する沖縄出身の映画監督、高嶺剛氏の作品が大きく取り上げられています。
*
越川芳明氏は、「パラダイスビュー」から「夢幻琉球つるヘンリー」に至る高嶺監督の作品論を。
大嶺沙和氏は、高嶺剛監督と中江裕司監督という対照的な二人の作品の比較論を。
四方田犬彦氏は、高嶺作品「ウンタマギルー」を詳しく解題。
各論考から、高嶺作品が持つ独自の視点が浮き彫りに。
*
終章では四方田氏ら著者に高嶺監督も交えての、ディスカッションの様子を収録。
高嶺監督のユーモアたっぷりの語りや、自作についての証言は貴重です。
映画論・表現論としてはもちろん、沖縄に対する日本のポジショナリティや眼差しの向け方について考えさせられる、切れ味鋭い評論集です。
*

まめ書房定番の黒糖菓子「むちむち黒糖」シリーズ。
中でも、寒い季節にピッタリなのが「むちむちしょうが」です。
ピリッと爽やかな生姜の辛みと、コクのある黒糖の甘みが絶妙。
お湯で溶いて黒糖生姜湯として飲めば、身体もポカポカ温まります。
*
他に、マイルドな風味が人気の「むちむちきなこ」、お料理にも応用できるプレーンタイプの「むちむち黒糖」もあり。
ミネラル・ビタミンが豊富で栄養価の高い沖縄の黒糖。
お出かけのお供に、お仕事や勉強中のちょっとしたおやつにも、ぜひ😋
*

古いものを表示
Fedibird

様々な目的に使える、日本の汎用マストドンサーバーです。安定した利用環境と、多数の独自機能を提供しています。