『僕は猛禽類のお医者さん』齊藤慶輔(KADOKAWA)読み終えた!
絶滅危惧種の猛禽(オオワシ、オジロワシ、シマフクロウ)を中心に、鳥類を治療する猛禽類医学研究所の齊藤先生の本。幼少期のフランスでの経験や、学生時代の経験、これまで実践してきたこと、今やってること、これからが書かれている。とてもよかった。
『野生の猛禽を診る』でも書かれていたけど、ハンターと保護活動の葛藤にはやっぱりグッときた。ヒグマなどには銅弾のほうが効果があることとか、生のハンターの声として収録されてるのはすごくいいなぁ。
人間が人間として「どう」野生/自然に責任を取るか、すごく考えた。
猛禽類だけじゃなく、自然界では鉛中毒は深刻で、最近ではジビエをいろんなところで取り入れてるから、実は人間にも鉛中毒の影響がこれから出てくるのでは?という問いが投げかけられていたり。「生物資源(ある意味で資本主義的な利用)」が、もたらす課題でもあると思う。クラファンの返礼品に、野生動物に関わるアーティストの作品を取り入れたり、芸術作品を自然保護活動に活かしたいという取り組みもいいなと思った。わたしも、生き物の小説を書くときは、それらが保護活動に繋がればいいと思ってる。
齊藤先生のロシア冒険記、読みたいです。

『僕は猛禽類のお医者さん』受け取ってきたので早速読んでるけどよすぎる!!!!!

翻訳されてた『アンティコニ 北米先住民のソフォクレス』がとてもよかったので、初見かおりさんの別の本を読んだ。スリランカの内戦により、村ごと移住を強いられた村の人々の、特に女性たちと生活を共にしたフィールドワークの記録。すごくよかった。

中上健次『日輪の翼』読み終えた。7人の老婆を盗んだ冷凍トレーラーに乗せて伊勢神宮、諏訪、と旅をしていく男の物語。
めちゃめちゃよかった。わたし中上健次好きなんだけど、その中でも一番好きかもしれない…。

『水はみどろの宮』石牟礼道子/福音館書店 読み終えた。池澤夏樹のやつでも持ってたことを買った後に気づいた。この文庫版はもう絶版になるらしい…?
七歳の少女お葉と、狐や山犬、猫たちとの物語。ファンタジーというか、幻想文学というか、とても美しくて良かった。筆者、ごんの守に🫶じゃね?というのがすごい伝わってきたのも良かった…。

『やがて満ちてくる光の』梨木香歩(新潮社)読み終えた。
梨木香歩とはずいぶん感覚に差があるなあと思ってるけどなんだかんだ私の前にフッと立ち現れる作家で、小説もだし、エッセイはそれ以上にたくさん読んでいる気がする。「読みたい」というよりは、「読むタイミングが来た」という感じの手に取り方。
この本はデビューから書いてきたエッセイを集めて編んだ本とのこと。自然との向き合い方とかネイチャーライティングの面ですごく参考になるなあと思うし、たくさんの国を旅している眼差し、がすごく(相反するところもありながら)すっと入ってくる感じがする。合わない!じゃあね!じゃない感じ。合わない!だからあなたの話を聞くのだ、わたしは。そしてわたしも語るのだ、という。

特に印象に残ったのは風力発電の章と台風の日に死んだ鳥たちだけで作った剥製の話。前者については、「とてもクリーンでエコ、環境にやさしい」という建前で、気候変動や様々な場面で推し進められがちだけど、まだまだ途上にある技術である、そして「人間」の側に立っている道具である、ということが書かれていてよかった。後者はただただ、言語以前の胸のざわつきがあって、「私はここへ行かねばならないな」という気持ちになった。九州行く機会増えたから、いつか行けるといい

『ライブラリー・オブ・ザ・イヤー選考委員長の日記』岡野裕行(散策舎)
読み終えた。ライブラリーオブザイヤーというのは「良い図書館を良いと言う」、「これからの図書館のあり方を示唆するような先進的な活動を行っている機関に対して、NPO法人 知的資源イニシアティブ(IRI)が毎年授与する賞」だという。本を作る仕事や、生業をしているが、私は本という単体を作っている、ので、書店や図書館、という「本という単体を集めて空間を編む」ことは全然わからない。とはいえ「書店員の本」は、よく流通しているので手に取ったりすることもあって…。でも、「図書館」に関わってる人の本って少ないよねー、それも日常に「図書館」がある人って。
筆者が住んでいるのが私も近い地域なので、日常でいくお店に想像がつくのが面白かったし、選考委員長として「何をどう選ぶか」の葛藤であったりが新鮮だった。
岡野さんに「図書館」について、もっと踏み込んだエッセイのようなものを書いて欲しいな〜と思った。
 

初めてレベッカ・ソルニット読んだけど、すごくよかった。環境問題のことをこれくらい書いてるこういうタイプの本ってみたことなかったので、元気出た。…まあ時代が時代だからな…とソーラーパネルの絶賛は薄目で見て通り過ぎた。つぎは『災害ユートピア』読む。 

読み終えた。災害復興という場で発揮されるパターナリズムの部分や、堤防を築くことで失われていく海との関わりを人々が憂えていたことなど、様々なことが書かれていてとても良かった。東北と東京(都市部)との関係や、原発について、従軍慰安婦について、水俣についてなど、たくさんのものが絡み合いながら語られている。読めてよかった。 
QT: fedibird.com/@tutai_k/11321762
[参照]

孤伏澤つたゐ  
『痛みの〈東北〉論 記憶が歴史にかわるとき』山内明美(青土社)読み始めた。


文フリ大阪で絶対欲しかったフェリーの本!!!長距離フェリー特集号、最後の一冊だった。゚(゚´ω`゚)゚。
めちゃめちゃよかったー!!!『悠久のまぎわに渡り』を書き終えた私にはとにかく船に乗り、オキノタユウをこの目でみるという必要があるので……。アアアアアアアア早く乗りたいいいい乗りたい気持ちだけがでかくなって行くううう 

『エブリデイ・ユートピア』(クリスティン・R・ゴドシー著/高橋璃子翻訳 河出書房新社)読了。
色々な場所で行われている「ユートピア」の実践や、著者の経験などが書かれていてとても面白かった。
私自身、品物だけじゃなく人間関係も「所有」することがすごくわずらわしいし、必要ではないので、「あー!これ、私も思ってた!」ということが頻繁にあるのが良かった。いまは、一対一のパートナーシップを起点にした家族という形で関係性を「所有」しているけど、そうではない可能性を模索していく人たちの姿が見られたのが良かった。資本主義と能力主義が「いること」や「関係」に「意味」を持たせてるのは窮屈だね…。変わっていきたい。

『新装版 ペルーからきた私の娘』藤本和子 晶文社 
読み終えた。すごくよかった。ペルーで養子の赤ちゃんを迎えるエッセイ、60年間アメリカの精神病院で過ごした日本人男性の語りを「聞けなかった」こと、『アメリカの鱒釣り』翻訳のこと、など。
とくにアメリカの精神病院で過ごした日本人男性のエッセイがよかった。著者は『塩を食う女たち』という北米の黒人女性の聞き書きも書いているひとで、多くの言葉を「聞いてきた」人でもあるけれど、だからこそ「聞けなかった」ことが記されるのがよかったと思う。
参照のリンクの言葉がすごく残った。女たちの言葉や体験を「共有したい」のではなく、それらを聞いた自分の体験をこそ、まず共有したいということ。
聞いて、書く、知って、書く、というときに、自分が聞き手、受け手になった言葉たちをダイレクトに読者に伝えられる、と思ってしまうけど、でもそうではない。他者の体験や行動は決して理解できないし、わからない。それらは「聞いた(知った)」という体験しか手渡せない、ということなど。
[参照]

さん翻訳の『喉に棲むあるひとりの幽霊』(デーリン・ニグリオファ)読み終えた!
めちゃくちゃよかった…!「文学」ってこうだよなあ、というのがすごく感じられて、読む行為がすごく刺激になった。
  

『私と夫と夫の彼氏』12巻読んだ!今日発売日!この間コミックシーモアの読み放題で先を読んでいたけど、ゆっくり読み返せていろいろ再発見あって楽しかった〜🙌
amazon.co.jp/dp/B0D7PQDBMY?ref

6巻読みました…めちゃくちゃドキドキしながら読んでたら、そ、そ、そんなことある……。゚(゚´ω`゚)゚。というところで終わっておりそわそわしている…続きを……読みたい……。
ところでオープンキャンパスの指輪物語の講義を私も受けたいと思いました

QT: fedibird.com/@tutai_k/11287441
[参照]

孤伏澤つたゐ  
塾講師の女性二人のタイトル通り「友達以上、推し未満」な関係のコミックノベル。文章が短くてたくさんイラストが挟まれるので読みやすいし読んでて楽しい! 主人公の璃央ちゃんの推しへの愛……クソデカ感情……!が、もう「わかるわかるわかる!!!」っていう感じで、なにか決して交わらないからこそ重すぎるけど...

塾講師の女性二人のタイトル通り「友達以上、推し未満」な関係のコミックノベル。文章が短くてたくさんイラストが挟まれるので読みやすいし読んでて楽しい!
主人公の璃央ちゃんの推しへの愛……クソデカ感情……!が、もう「わかるわかるわかる!!!」っていう感じで、なにか決して交わらないからこそ重すぎるけど自分の中で生きる希望にすらなりうる思慕、を抱いている私としてはすごく共感するところもあってそこがすごく面白かった!この独白するよわたしも!!!しますします!!!無理!!!とか言ってる無理!!!名前知っててくれてありがとうございます!!!みたいな…。しかもその推しへの感情が、日南子ちゃんへシフトしていくのでハラハラしてしまう。このふたり、ほんとどうなるんだー!
二人の先輩のあり先輩がまたいいキャラすぎて(恋人そのうち出てくるんですかね?!)、出てくるひとたちみんな大好き……。
いま1〜5巻まで出てて、来月すぐに続き出るみたいなので予約して待ってる!

amazon.co.jp/dp/B0DBGY8W5L?bin


QT: fedibird.com/@tutai_k/11287218
[参照]

孤伏澤つたゐ  
楽しみにしすぎていた柳川麻衣さんの「友達以上、推し未満」を1〜5巻まで読んだ…好きがすぎる…良…….

今日買った本です。その文庫持ってるだろ…っていう話なんですが、もはやどの地層にあるのかわからなかったので買い直しました、こういうことするとすぐ出てくるんだよなあ 

『水俣病事件を旅する』遠藤邦夫(国書刊行会)読み終えた。
水俣病事件をめぐる運動の記録と内省。すごくよかった。

『複数形の未来を脱植民地化するvol.2 脱植民地化と環境危機』読み終えた。
熊楠に立ち向かわねば……という気持ちを再び抱いた。いろいろ考えていることの足がかりになるな〜。

『エストニア紀行 苔の森・庭の木漏れ日・海の葦』梨木香歩(新潮社)。
タイトル通り、エストニアを旅した紀行文。エストニアの歴史や、自然についてが書かれていてすごくよかった。エストニアでは白コウノトリ、灰色コウノトリ、黒コウノトリという分類があるらしくて、灰色コウノトリはナベヅルのことらしい。いわゆる白コウノトリもナベツルマナヅル日本では全部「ツル」って昔は呼ばれてたこととかと重なる。
絶滅危惧種を繁殖させたけれど放す場所がない、から、放射能汚染地域で「野生に返す」苦渋の決断とかには胸が苦しくなった。その選択を苦々しく思いながらするのは人間なんだよなあ…とか。このあたりのことをもっと詳しく知りたいと思った。

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