『さよなら犬たち、また来て猋風』オカワダアキナ #読書
読み終えた〜。既婚者で子供がいるゲイ男性と、同じく既婚者のバイセクシュアルの男性が恋人同士の日々を模索する小説。時々犬になる。めちゃめちゃ面白かった!
「既婚者同士」だとものすごくはらはらしてしまうんだけど、そういうしんどいモノガミー的なストレスはなくて(この関係が奥さんにバレたらどうしようとかはある)、たった一人の個人、家族に絶対の規範がないところがすごくよかった。
個人的に「わかる…」ってなったのが、語り手が、「あの人はゲイかもしれない」って、ゲイっぽい人じゃないひとを見て想像することがある、そうだったらいいなって考えたりする、という部分。恋愛や性愛の矢印の先として思うのではなく、属性の決めつけとかじゃなくて、日常にいるだろうな〜みたいな目線で見てる。わたしも「あのひとはアロマンティック(アセクシュアル)なのかも」とかいうことをふわっと考えることが結構あって、その「かもしれない」が「まあなんか今日も生きておくか」みたいな気持ちになったりするな…というかんじなので。
登場人物が結構悪いことしたりイタズラみたいなことするのもすごい良かった。
人間世界で生きてるいろんなもの/ことをなんかぎゅって抱きしめたくなるような話だった!