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『やがて満ちてくる光の』梨木香歩(新潮社)読み終えた。
梨木香歩とはずいぶん感覚に差があるなあと思ってるけどなんだかんだ私の前にフッと立ち現れる作家で、小説もだし、エッセイはそれ以上にたくさん読んでいる気がする。「読みたい」というよりは、「読むタイミングが来た」という感じの手に取り方。
この本はデビューから書いてきたエッセイを集めて編んだ本とのこと。自然との向き合い方とかネイチャーライティングの面ですごく参考になるなあと思うし、たくさんの国を旅している眼差し、がすごく(相反するところもありながら)すっと入ってくる感じがする。合わない!じゃあね!じゃない感じ。合わない!だからあなたの話を聞くのだ、わたしは。そしてわたしも語るのだ、という。

特に印象に残ったのは風力発電の章と台風の日に死んだ鳥たちだけで作った剥製の話。前者については、「とてもクリーンでエコ、環境にやさしい」という建前で、気候変動や様々な場面で推し進められがちだけど、まだまだ途上にある技術である、そして「人間」の側に立っている道具である、ということが書かれていてよかった。後者はただただ、言語以前の胸のざわつきがあって、「私はここへ行かねばならないな」という気持ちになった。九州行く機会増えたから、いつか行けるといい

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