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テストの点数を偽装した優未に寅子が「嘘をつくのは悪いことだけど、嘘をつかせてしまったのはお母さんのせいだから」と謝っていて、こみあげそうに。わたしがかけられたかった言葉。

寅子がよねさんに言った「よねさんにしか救えない人がたくさんいると思う」、わたしもそう思う。寅子に刃物を向けた女性はまさによねさんにしか救えないタイプの人だった。一視聴者としてだが、怒りを薄められない、いつまでも許せないよねさんにわたしも救われている。たぶんよねさんも、許せないことに対して時間の経過とともに薄れるのを待つ人ではなくずっと考え続けて怒り続ける人でしょう

それにしても花江役の森田さんのお芝居がうますぎる。皆が仕事や学校に行った昼間に一人で素っ気ないお昼ごはんを咀嚼する無表情、片付いてない調理器具をみた時のこれだから…みたいな顔、かるたする子供たちを眺めながら洗濯物畳んでるにこにこの顔、塵が積もって爆発する喧嘩、子供たちが末っ子に責任を押しつけそうになった時の「おやめなさい!」の力強さ。

寅子多忙によりなかなか進路相談できない直明が笹寿司のおじさんと花江に背中を押してもらう話、ちょっとあの、詳しく見せてくれませんか。年末にでも番外編やりましょうよ

それにしても子役がうまい…… 優未役の子が本当にうまい。本音を抑える子供の感じが。あのぎゅっと閉じた口とかね。
我慢を強いられる子供のあの感じ、我慢してる本人もそれが何なのかまだ子供だから理解していないままにやってるし、それ故に身に染み着いてしまうし、大人になってもずっと影響を及ぼすんだよね。

サントラを聴き始めたので今週の 、劇伴の選曲とタイミングがぴったりなのが手に取るようにわかって面白い。場面をすごく引き立てていた。家族会議のスンのテーマもそうだし、夫婦喧嘩で花江の怒りに寅子がまさにカチンときた瞬間にカチン!~怒りのタンゴ~が流れ出し、音楽と芝居の阿吽の呼吸だった。

今週の 、「たとえ2人でも判決が覆らなくても、おかしいと声をあげた人の声は決して消えない。その声がいつか誰かの力になる日がきっと来る。私の声もみんなの声も決して消えることはない」みたいな台詞があって、今週の色々が重なって泣いちゃった。

その翌日の話で穂高先生(主人公の恩師)の引退セレモニーで「自分は大岩に落ちた雨垂れの一雫にすぎなかった、何もできなかった」と溢す穂高先生に寅子が涙を流して怒って、花束を渡す役目を放棄しててめちゃくちゃよかった。

みんなでおまんじゅうこねてる時の「はて?」「こっちみんな」の会話好きなんだよな~😂

x.com/asadora_nhk/status/18084

サントラ、『天秤と祈り』という曲が本当に美しい。穏やかな窓辺の陽射しが目に浮かぶような曲で、ちいさなピアノの音が心の機微のようで。

とらつばがつらい展開になる度にみんなで毒饅頭作ってた頃に戻りたい……と思うけど、彼女たちはたびたび「お饅頭作ってた頃はさあ~」と笑いながら昔を思い出すんだよね。彼女たちは自由にあの頃に戻れるのだ。あの頃はよかったのにとうらめしく思い返すのではなく、楽しい記憶としてあの頃に自由に戻れるのが、結構救い。

家庭局のバラック小屋も好きな建物かもしれない。応接兼多岐川の居眠り場所のソファや寅子たちのデスクは一段高い場所にあり、真ん中にストーブがあって、外にはベンチがある。七輪置いてささやかな宴会もできる。裁判所のいち施設だけど一歩外れたような場所に見える。

轟法律事務所の入口の真正面であり一番奥にある壁に憲法14条が刻まれてるの本当にいいな。あそこに入った人があの壁にすっと目線をやる時、目線がやや上向きになって光が宿り、そうだ、これだとじっとかみしめるような顔つきになる。香子ちゃんや涼子様もいつか見上げられるといい。

梅子夫の臨終や大庭家での話し合いの場面はいつも雨で薄暗く、鬱屈とした大庭家の居間で梅子が高笑いして勢いよく襖を開けると外が晴れているという演出も見事でしたよね。梅子さんは白旗を振ったがあれは梅子さんの勝ちなんですよ。

今週、いつも感情を大きく出さないよねさんの表情も見事だった。梅子さんと再開した時の顔、マスターのことを言われた時の顔、襖を開けて出ていった梅子さんを追う笑み、上手いとか良いとかを越えてどれも本当に見事だった。土居さんすごい。

梅子さんがよねさんと轟の口喧嘩を見て学生時代を思い出すの泣ける。ノベライズでも「法学部でよねと轟が言い争いをしてるのも日常になってきた」と書かれているくらい、よねと轟の言い争いは日常の景色だった。それは轟法律事務所でも相変わらずあって、「あの頃が一番よかったと思いたくなかった」と大庭家を飛び出した梅子さんが、今度はここでどう生きるのか。よねさんと轟が言い争いしてる日常に戻ってこれて本当によかった。

今週ぶんを観ました。梅子さんが轟法律事務所に居候することになったの“良さ”しかない。みんなずっとここにいればいい。

これはなんとなくの感覚だけど、女性のスーツ姿ってどこか寂しい気がしていて、あの服に包まれていては本領発揮できないような寂しさがある。寅子のスーツ姿にも絶妙にその感じが出ていてすごいなって思う。

ノベライズで今週ぶんまでは展開を既に知っています。大庭家の相続争い、めちゃくちゃ面白いよ。読みながら最高~~って声に出たくらいには。

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11週の月曜日の話、轟とよねさんの生還と再開の話が本当に演劇的で好きだ。暗いカフェー跡地での独白は、二人にスポットライトが当たっているようで。階段を挟んで「ここには誰もいないから」と溢れる嗚咽。目線の先には壁に刻まれた新憲法。カフェーの半地下みたいな立体構造もいいよね。やっぱりあそこは戦前も戦後も社会からあぶれた者の場所なんだと思う。

とらつば3習慣ぶん全部観た(土日のお出かけが続くと溜まりがち)。いやーー…… よくできている。ほんとうに。

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