Netflix 今際の国のアリス2 エピソード2ネタバレ感想
「すうとり」
私の物覚えの悪さのせいで、げぇむのルールが全然頭に入ってこなくて悲しい。最終的には分かったけど。私がこの世界に行ったらまず間違いなく、真っ先に死にますね。
過去バンドマンだったというキューマの持論「真の対話」や「生き様」といったキーワードは、理屈じゃなくて感覚で分かる。
一回のライブにかける情熱とぶつかり合う魂はあの場でしか味わえない極上の体験。このまま死んでもいいと思えるほどのライブを愛して、それと同等以上の、命を燃やすバトルを求めているんでしょう?それなら死んでも悔いはないもの。
アドレナリンが出ていたら何も怖くないだろうなぁ。
たしかにアリスの言う通り、キューマのことはもっと知りたいと思わされる。
それにしてもこの役、肉体の維持管理や撮影の構図が大変そうである。
アリスは読み負けて絶体絶命だが、起死回生の案、あるよね?
アリスが追い詰められて表情を歪めるシーンはシーズン1の時から好ましく見ている。
#観る #今際の国のアリス #netflix
『ずっとお城で暮らしてる』
シャーリイ・ジャクスン 著
市田泉 訳
村人たちから忌み嫌われる資産家一族の生き残り、少女メリキャットと姉のコニーと伯父のジュリアン。
大きなお屋敷と広大な土地で小さく暮らしている、この慎ましい家族を私は嫌いにはなれない。
台所の手仕事や行き届いた掃除、自然の広がる庭や畑、小川のほとりの秘密の隠れ家、飼い猫ジョナスとの時間。日課をこなし3人と1匹の奇妙なバランスで成り立つこの穏やかな生活は、メリキャットの目を通して見ると愛おしくてたまらなかった。いつもなら他の登場人物目線も気になるところだが、この本は彼女の目に映るものがすべてだと思いたい。
善良の皮をかぶった人間は大勢いて、集団は理性を失わせることがある。弱者の目線に立ったこの物語の容赦の無さに取り込まれ、怯えや絶望、次第に燃えるような怒りに包まれていった。
すぐに読み返して言葉を反芻しているうちに、この本の中から一生出たくないと思えてきた。優しく美しい姉と朽ち果てるまで共にいられたら、それだけで幸せではないか?
パラパラとページを戻って読むと全体の見え方がまた違ってくるのも面白く、真実に向き合って胸が締め付けられる。
そんな中毒性のある恐怖小説だった。
#読む #読書 #読了
Netflix今際の国のアリス2 エピソード1ネタバレ感想
原作は未読。
対戦車ライフルやアサルトライフルで撃たれて死んでいく人たちを見て、アリスは過去に自分がやっていたFPSを重ね合わせていたけど、現実に人が撃たれるってこういうことだよなと思った。
スペードのキングは物凄く雑に人々を撃ち殺すから、マントで肌色が一切見えなくても逆に強烈に人間みを感じた。この人がメインプレイヤーで、あとの無防備な人間は射的の駒でしかない。
性格が出てるのか?と思ったのは、クラブのキングはちゃんと自らエントリーさせてルールに則ってげぇむをするみたいだから。
この従来通りのやり方が始まる終盤まで、ソワソワしてしまった。ルールの無い世界は怖いよ。
アンが都会の街中でカーアクションを派手にやっていてどう撮影したのかが気になって仕方がなかった。渋谷の象徴的な建物群のシーンはセット&CGというのは見たけど、車で走り回るのは……?
気になって検索したら、監督が「史上最大規模の封鎖をした」と語っていた。場所は渋谷じゃなさそうな気がするけど、撮影大変だっただろうな。
アリスとウサギの意見の相違についてはあんまり興味が湧かないので、早くげぇむを見たいな〜。まぁまだエピソード1だから。
#観る #ドラマ #netflix #今際の国のアリス
異常【アノマリー】
エルヴェ・ル・テリエ 著/加藤かおり 訳
とある飛行機に同乗した殺し屋、小説家、シングルマザー、癌を告知された男、ポップスター、弁護士、など何の繋がりもない人々が運命を共にするというストーリー。
たしかにSFでミステリーだけど、言葉遊び・ユーモア・詩・哲学・宗教など盛り沢山な作品で、想像していたのとは全く違った。書き留めておきたい印象的なセリフも多く、思いのほか読書メモが長くなってしまった。
たまたまこの前に読んだ哲学入門や、仏教をテーマにした本、今年の3月頃から読み始めて一生読み終わらない旧約聖書の知識が少し役立ったような、そうでもないような。
そのほか散りばめられているらしいオマージュや引用には一切気づかなくても楽しめたけど、私に教養があればもっと楽しかったのかも。
何より人間模様が読み応えあり、たった一回しかない人生を送るそれぞれの選択を、敬意を持って支持したいと思った。自分ならどうするか、社会はどうかと色々考えてしまう。
もうこれ以上は内容に触れられない本だ。
#読む #読書 #読了
若松英輔 著『考える教室 大人のための哲学入門』読了。
ソクラテス、ルネ・デカルト、ハンナ・アレント、吉本隆明の書が紹介されている。哲学の細かな内容というよりも、考えることの面白さや対話の重要性、哲学に向かう姿勢を学んだ。
自分が無知であることは承知しているものの、それが偏った思い込みに繋がっているのを実感して恥じ入った。
4名の中でも吉本氏については著者と交流があったようで、紹介する言葉にもあたたかみが感じられた。著者の言葉には他者に対する温度があって、本を通してしっかりと届くところが素晴らしい。
噛み砕かれたものを読んでいると、共通して人間への興味関心が強くあるように思った。なんというか、人間が好きじゃないとこんなこと出来ない。それとも著者が「そう読んだ」からなんだろうか。
この本では、自分ならどう読むかという視点や、自分にとってもっとも重要な問いを見つけ考えを深めていくことが推奨されている。哲学書に解答を求めず、人生を通して自分で考えていく。考えることは悪いことじゃないと思えた。
まずはスタート地点に立つために、読みやすい本であったかなと思う。
本の締めくくりに書かれている読書ノートのすすめを真似してみたい。向き合い、読み続けて、いつか血肉になるような本に私も出会いたい。
#読む #読書 #読了
川越宗一 著『熱源』読了。
樺太(サハリン)を舞台に、アイヌの文化をめぐる人々の熱意に満ちた歴史小説。
文化人類学者のブロニスワフ・ピウスツキの人生が壮絶だった。ロシア皇帝暗殺を謀った罪でサハリンに流刑となったことが、冒頭の登場人物一覧で紹介されている。流刑地での囚人生活や調査研究に没頭し原住民と関わった日々は過去の出来事であり命はいつか終わるけれど、その証は残っていると信じたくなるような物語となっている。
故郷、言語、アイデンティティ。国と国が勝手に始めた戦争の板挟みになり、大切なものが次々と奪われていく理不尽さに胸が痛んだ。
地球上のどこに誰から生まれどんな文化を持っていてもそこに優劣はないというメッセージが、一冊を通して強く描かれている。国籍や人種などに関係なく、ただ目の前の人を見ることの重要性がもっと広がっていけばいいなと思う。
終章で書かれた出会いには引き込まれた。命令を受けて殺し合うのは血の通った人間同士であることを今改めて認識すべきだと感じる。
#読む #読書 #読了
ドラマ【invert 城塚翡翠 倒叙集】第4話ネタバレ感想
「信用ならない目撃者 前編」観た!
トリック的に映像化できるのか?!と思ったけど脚本がうまく組み替えられていてちゃんと面白かった。
真ちゃんが翡翠に変装してぶりっ子するのが面白くて面白くて。声の出し方まで翡翠そのもので、翡翠に対してのディスりが入ってるのがまた良い。「ノイシュヴァンシュタイン城の城と宝塚の塚」と説明するお決まりのセリフが、翡翠に化けた真ちゃんが咄嗟に「大阪城と貝塚の城塚」と言いだして最高だった。翡翠のお好みではないかもしれないけど漢字は一緒だもんね。
犯人役の杉本哲太さんは、元刑事の鋭い役どころに凄くハマっていて、翡翠とバチバチやり合ってる。翡翠は手強い犯人とどう戦うのか、原作にないこともチラホラ出てきてるから後編が楽しみ。これまで徹底的に城塚翡翠の世界観を再現してきていて原作へのリスペクトが伝わるから安心して見られる。
真ちゃんの今回のTシャツコレクションはアジがフライしてたな。
香月先生の再登場は嬉しい。ただ、「あの変態シスコン野郎とよく似ていますね」の翡翠のセリフからすぐ香月先生が飛び起きるシーンを繋げるのは悪意がある。めちゃくちゃ笑った。
#観る #ドラマ #城塚翡翠
ドラマ【invert 城塚翡翠 倒叙集】第3話ネタバレ感想
invert 城塚翡翠 倒叙集 第3話「生者の言伝」観た!
"ひすまこ"炸裂の回だった。翡翠と真ちゃんがキャピキャピわちゃわちゃしていて、無意識にニヤニヤしてしまう。永遠に眺めていたい可愛い2人。身近にいたら疲れそうだけど……
お姉さんのお色気満載で暴走気味の翡翠に、真ちゃんの常識的なツッコミがいい。
原作と違って容疑者の心の声が無く説明要素が少なくなっていて、演技力で賄われる形になっていた。殺してしまったという焦りと諦め、けれどなんとかこの場を乗り切ろうと必死に頭を巡らせ嘘を重ねる16歳の少年。実は人に言えない問題を抱えているが、それが何なのか直接的には語られない。視聴者は、孤独な少年の真っ直ぐな目の奥にそのストーリーを見る。
この回は逆に原作読まずに見てみたかったかもしれない。
終盤、翡翠と真ちゃんの2人で事件を整理するシーンが好きだったな。理路整然と喋る翡翠が好き。
真ちゃんのシュールなTシャツコレクションは見ていると欲しくなるけど、あれは真ちゃんが着ているから可愛いのである。
#観る #ドラマ #城塚翡翠
ウェンズデー 全話観た後のネタバレ感想
全話観終わった後も、お行儀の悪いことに夕食を食べながらちょこちょことリピートしている。
最終話のハグでやっぱり泣いてしまって夕食どころじゃなかった。傷だらけのイーニッドがどんな気持ちでウェンズデーに抱きついたか。ウェンズデーはしばらく見つめたあとその想いに応えるが、この溜めがいい。他人と心を通わせるのは至難の業だからこういう描写に弱い。
ウェンズデーのストーカーは、ゼイヴィアがスマホをプレゼントするシーンも盗撮している。ということは学校関係者?あのスマホには他の皆の連絡先も入ってる?
よく考えてみれば、ゼイヴィアがなぜ夢を見る体質なのか解明されていない。彼には本来の能力があるのに。ハイドの姿を夢ではなくその目で見ていたという可能性が捨てきれない。
盗撮写真に一緒に写り込んでいたがストーカーが単独とも限らないし、ゼイヴィアはまた疑われそう。
タイラーはあのまま脱走しそうな勢いだし、ビアンカは母のカルト宗教から戻って来られるのかも気になる。
地味に嬉しいのはウェンズデーが「休暇」だと認識していること。休校になってしまったけど、来期に戻ってくる気があるということでしょう?
シーズン2の発表はまだか!?
#観る #ドラマ #netflix #ウェンズデー
ドラマ【invert 城塚翡翠 倒叙集】第2話ネタバレ感想
invert 城塚翡翠 倒叙集 第2話「泡沫の審判」観た!
スクールカウンセラーの奈々子先生に扮した翡翠が、普段よりもかえって色使いの派手なファッションになっていて笑ってしまった。ロイヤルパープル・ブラック・エメラルドグリーン・マゼンタピンクなど、どれも強くて鮮やかで小学校では浮いている。でも本人には似合っていて顔色が良い。(たぶん清原果耶ちゃんはPCウィンターなのだろうと予想)
星野真里さん演じる末崎先生が原作のイメージにぴったり。自分は正しいことをしていると信じこもうとする小学校教諭。
悪質な脅迫・盗撮犯を手にかけた末崎先生をつい擁護したくなってしまって、追い詰める翡翠が憎らしく見えてくるけれど、そんな例外は許されない。「自分が正しいと思えば人を殺してもいいと子どもたちに教えられるのか」を問う翡翠はまたもや熱演だった。清原果耶ちゃんはいつも翡翠のイメージ通りに綺麗に涙を流すなぁと思う。
真ちゃんはファッションセンスが独特っていう設定だけど「TEYAN DAY」ロゴTシャツは普通に可愛くて、欲しい。
#観る #ドラマ #城塚翡翠
筒井康隆 著『家族八景』読了。
住み込み家政婦業で8軒の家庭を転々とし、その人間模様を覗く。普通に働くだけでもその家庭のことはよく分かると思う。それに加えて主人公の七瀬はテレパス(精神感応能力者)だから家庭の事情が筒抜け状態。相手が心に思ったことなら何でも分かってしまう。そういう連作短編集。
ある程度人間は「目は口ほどに物を言う」けれど、ここまで直接的に思考が読み取れてしまうとメリットよりもデメリットが上回る。あえて言わないことや言えないことが沢山あるのが人間だ。相手の気持ちが分からないのは人間社会をうまく回すために神様が配慮したんだな……って思えてくる。
特に読み応えがあったのは「紅蓮菩薩」。子どもが産まれたばかりの新婚夫婦の話で、幸せの絶頂のはずなのに波乱が巻き起こる。燃えたぎる人の心が目に見えるようで惹きつけられた。
#読む #読書 #読了
山崎まどか 著『真似のできない女たち—21人の最低で最高の人生』読了。
これは小説ではなくて、1940年〜70年にかけてアメリカに実在し活動した女性たちを紹介した本なのに、まるで物語のように波乱があり壮絶で自由で孤独でパワフルだった。
少女のまま大人になった人形絵本作家。
執事に財産を遺した億万長者。
路上で死んだフォーク・シンガー。
美と財産と血筋を持ち合わせたミューズ。
嘘で塗り固め成功したデザイナー。
6度の離婚で財産を築いたファム・ファタール……
こんな人生が21名分ぎっしり。必ずしも成功者だけに焦点を当てたわけではないのが興味深いところで、不器用に生きた人も沢山いる。
ロックにオリジナルの人生を生きた女たち。好奇の目に晒されることも多かったと思うが、もし同時代に生きていたら私はどう思っただろう。世間の目から見たイメージと、実際の彼女たちは違ったかもしれないと想像するのも面白かった。
#読む #読書 #読了
ウェンズデー エピソード8 ネタバレ感想
Netflix ウェンズデー【8.闇の中の殺意】観た!
今思えばタイラーは母のことで父とよく口論していた。伏線だったんだなぁ。タイラーはどんな気持ちでウェンズデーを見ていたんだろうと考えるとひどく虚しい。
ウェンズデー初代と現役の対決が見られるとは。みんなが怪しく見える学園生活で、順番に可能性を消していくと残るのは彼女しかいなかった。その過程もスリリングだったが、校長の最期は無念。
ビアンカも惜しみなく能力を使い、一丸となって学園と生徒たちを守ろうとしていて胸が熱くなる。決め手になったユージーンの能力で鳥肌が立った。最後に良いところを持って行ったな〜!
ウェンズデー1人では敵を倒せなかった。彼女は本当の意味で仲間を得たのだと思う。
でも1番グッときたのはイーニッド。ついに獣化したイーニッドが、あんなにオシャレを好む子が、大怪我を負いながら親友を助けようとするのがたまらなかった。生きて帰って初めて交わしたハグが力強いものであったのが感動的で、私はここで号泣。心が通じた。こんなシーンがあるなんて、ちょっと〜聞いてないよ〜と言いたい。
世界観は最高だし、ミステリーとしても、学園・青春のストーリーとしても面白かった。
#観る #ドラマ #netflix #ウェンズデー
(時々TLを覗きにきてリアクションするアカウントになっています)