異常【アノマリー】
エルヴェ・ル・テリエ 著/加藤かおり 訳
とある飛行機に同乗した殺し屋、小説家、シングルマザー、癌を告知された男、ポップスター、弁護士、など何の繋がりもない人々が運命を共にするというストーリー。
たしかにSFでミステリーだけど、言葉遊び・ユーモア・詩・哲学・宗教など盛り沢山な作品で、想像していたのとは全く違った。書き留めておきたい印象的なセリフも多く、思いのほか読書メモが長くなってしまった。
たまたまこの前に読んだ哲学入門や、仏教をテーマにした本、今年の3月頃から読み始めて一生読み終わらない旧約聖書の知識が少し役立ったような、そうでもないような。
そのほか散りばめられているらしいオマージュや引用には一切気づかなくても楽しめたけど、私に教養があればもっと楽しかったのかも。
何より人間模様が読み応えあり、たった一回しかない人生を送るそれぞれの選択を、敬意を持って支持したいと思った。自分ならどうするか、社会はどうかと色々考えてしまう。
もうこれ以上は内容に触れられない本だ。
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