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 人類学者・政治学者のG.スコットが逝去したらしい。残念だが、96歳だから、大往生ということになるのかもしれない。合掌。

 『ゾミア』、『反穀物の人類史ー国家誕生のディプヒストリー』などは愛読、とても参考になった。D.グレーバーなどにも連なる系譜の人である。

 ところで、藤原帰一はイェール留学時代、スコットを指導教官とした、ということだが、一体何を学んだのか知りたいものだ。

 

しかし、五輪の「自由」がテーマの映像で取り上げらる著作、何故モリエール「豪勢な恋人たち」、マリヴォー「愛の勝利、、ミュッセ「戯れに恋はすまじ」、モーパッサン「ベラミ」、A.エルノー「シンプルな情熱」とすべて「愛」に収斂していくのだろうか?

たしかに「自由」なくして「愛」はない。

しかし「自由」は決して「性愛」に収斂するものでもない。

対して、「危機の20世紀」を生きた作家たちの著作は引用されることはない。

A.ブルトン、A.ジッド、A.マルローも、そしてA.カミュ、、J=P.サルトルも、だ。要するにファシズムと自由の関係を問い直す視点が感じられない(五輪だから当然か)。

女性ということでシモーヌ・ド・ボーヴォワールとルイズ・ミシェル(パリ・コミューンに参加。南太平洋に流刑)は、むしろ「回収」されている。

ボーボォワールとルイズ・ミシェルが生きていたら、マクロンに唾を吐きかけただろう。

  東京でも在日米軍の性犯罪が21-23年の間に3件あったことが発覚しました。

 もうこうなってくると、日本政府は市民への最低限の「人身の安全」の責任を怠っている、と言わざるを得ません。

 沖縄に関しては、WWII後米軍によって殺害された人だけで、5千人以上。性犯罪に至っては数え切れません。

 冷戦構造に関して言えば、現在ソ連・中国が日本を侵攻する意図も能力ももっていなかったことが明らかになっています。

 また現在、日本政府(外務省)は米政府に「忖度」することで、「恩を売る」=交渉力を高めることができると思っている節がありますが、これは全くのナンセンス。

 欧米文化においては「忖度」は、交渉において何の役割も果たしません。まず自分の要求は最大限近く出しあい、その後パブリックに「妥協」を図る。

 況や複雑な利害関係が交錯する国際関係をや。
 現在の日本政府は韓国を含む東アジアのすべての国から孤立することで、逆に米国への従属のドライブをかけている状態にある。

 米政府はと言えば、経済的には衰退していく中、自国民にしか責任はない立場。

 万一核戦争になっても、日本を守るためにロシア・中国と戦略核戦争をする選択はありません。

 これは英国・欧州諸国との決定的な違いです。
 

 「マリーの首」の演出担当者はロンドン五輪の際に、開会式の際、ジョエームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)がエリザベス女王をエスコートした場面への批判(あてつけ)として、マリーが幽閉されていたコンシェルジェリーでの「首」のパフォーマンスを考えたと云ふ。

 仏では王制ではなく「共和政」であることが、一種国民的国民的「誇り」となっており、常に王制の英は揶揄される対象となる。

 ただ、革命の際マリーが「オーストリア女」と罵倒されたように、仏共和主義は普遍性を唱えながら、排除する「外」をもつ構造もある。今回の五輪では「スカーフ」の排除がそうだ。

 ところで16世紀―18世紀まで仏王妃は全員外国人。アンリ2世、アンリ4世はメディチ家。ルイ13世、ルイ14世はスペイン王女、ルイ15世はポーランド王女を妃に迎えている。これは完全に戦略結婚である。ある時期までは大陸欧州はブルボンVSハプスブルクの構図になったので、逆にハプスブルクから王妃を迎えて「バランス・オブ・パワー」を図ったのである。

 さて、このアトラクションの「革命観」はと言えばドラクロワも参加した七月革命から、一挙に近年のLGPTQ革命へ飛ぶ。七月王政は現在の「エキセン中道」=マクロンがモデルとするものであり、その意味で政権の枠に収まったと言えよう。

私は、もう30年以上家にTVがない生活をしているので、普段の五輪にはトント関心がない。

 ところが今回は研究対象である「フランス」の自画像を巡ってあれこれ多くのインテリの人が語っているので、少しだけ調べて見た。

 星さんの紹介している記事は、芸能的には悪くないが、最後五輪前に「極右が躍進した」となっているのは端的に間違い。正しくは「単独過半数(当然第一党)を予測されたが、結果は3位に沈んだ」。

 また王妃マリーアントワネットの首についてもあれこれ言われている。
 「マリーの贅沢三昧が王室財政を危機に」という都市伝説があるがこれは事実ではない。

 端的に18世紀後半に仏と英は世界システムの最後の勝利決定戦をしていた。七年戦争・フレンチインディアン戦争でほぼ英の覇権が確立したように見えたが、米独立革命を仏は支援することで「第一次ブリテン帝国」を崩壊させた。ちなみに仏海軍が英海軍を破ったのはこの時のみ。

 この戦争支出によって仏財政は破綻。革命になだれ込んでいく。
 戦略結婚でハプスブルクから嫁いだマリーはかなり意志の強い女性だったようだ。フェルゼンとの「不倫」も最近事実と立証された(ヴェルサイユの薔薇の際はまだ噂)。ヴァレンヌ逃亡事件もマリー主導で兄のオーストリア皇帝に手紙を多く送っている。
  [参照]

 日米両政府は28日、正式に在日米軍を現在ハワイに本部があるインド太平洋軍に統合させることに合意。これは正式に自衛隊がが米統合軍司令部の指揮下に入ることを意味する。

 最近、「中国脅威論」を煽るデマはやや下火になってきたが、それでも尚、安全保障の「南西シフト」やらを一応の口実にしている。

 WWII後の歴史を振り返れば、講和条約後の米軍の日本占領は、最初はソ連、次は中国、その後再びソ連に戻した。冷戦終結後はしばらくNorth Korea を悪玉に仕立てていたが、これはさすがに、小国過ぎて現実味に乏しく、「ミサイル」=人工衛星発射を大声で騒ぎ立てるのも、「狼少年」になり、再び中国に戻した形である。

 しかし、真面目に「台湾有事」を報道しているのは、(台湾以外では)ほとんど日本位である。

 これも「有事」が発生しないので、何故か台湾より東の南西諸島への脅威を言い立てる無理筋の議論を浮上させている。

米国政府は日本への軍事的脅威など考えていないが、日本自身(外務省)がそれを主張すれば、米政府、特に軍部はそれを奇貨として自らの存在価値をアピールする。

つまり米軍部は財政難の米政府内で自らの正統性を主張できる。これは現代国家における官僚組織の常である。しかも費用は日本持ち、これは笑いが止まらない。

三宅 芳夫 さんがブースト

こんなことになってたのか。

TVに「権力監視」求めた田中優子氏らがテレ朝番審委員長の見城徹氏らに訴えられる | 週刊金曜日オンライン kinyobi.co.jp/kinyobinews/2024

三宅 芳夫 さんがブースト

BT

これ、私もTverでLibertéのところだけ見て、びっくりしました。日本のテレビ?の実況のひとたちが、起きていることに関心がなさそうで、解説するつもりも全然ないみたいで。

舟にのった歌手がビゼーのカルメンの歌を歌い始めても、まったくそういうことを言わないし。

途中、図書館で若い男女が、題名と作家名が見えるように古今のさまざまなフランス恋愛小説(ラディゲとかエルノーとか)を手に持つという場面がでてきました。
ここは自国の文学を世界に誇るフランスが、
「あ、これは○○の××ですね」「こちらは△△だ!」みたいに、世界中でスポーツ実況っぽい解説がつけられることを想定してつくったシーンだったのではないかと想像します。
(日本の実況はまったく無反応でしたが)。

正直、さまざまな方向に向かって開かれているはずの「自由」というテーマが、結局個人的な愛のストーリーに収斂していくように見え、すごく保守的だな、という感想をもちましたが、いかんせんこの部分しか見ていないので、全体を見たらまた違う意見になるかもしれません。
(そして、この部分だけ見ても、こういうふうに批評するに足るレベルのものを日本は出すことがもはやできないので、つらい、、、となりました)。

三宅 芳夫 さんがブースト

パリオリンピックの開会式が問題になって主催者謝罪、との報道を見て、動画を眺めようとおもったらYoutubeでは動画が削除されていた。差し戻し、である。

日本のTverでは一部まだ動画をみることができるので眺めたが、謝罪がどうのより、解説者たちに文化的な素養がほとんどないのにオドロイタ。音楽にも絵画にも歴史にも舞踏にもまるで「解説」することができない破綻ぶりで悲惨であった。「愛っぽいんですかね」「自由ですかね」。「なんかすごい」。

トホホ。

3年前の東京の開会式の動画も最近眺めて、文化的な白痴ぶりに見ていられなくなった。都庁のプロジェクションマッピングが歌舞伎町の電飾状態なのは偶然ではない。全般にもう、そうなのだわな。

【開会式】Liberté -自由-
tver.jp/olympic/paris2024/vide

【開会式】Synchronicité -共時性-
tver.jp/olympic/paris2024/vide

 アッシェンバッハ教授とは、なかなかに気の利いた比喩ではある。

 しかし、体調に不安があるなら、タバコはそろそろやめるべきではないか?

 別に「健康」それ自体は本人のご自由だけれども、「為すべきこと」ことを為す、その時にヴィルトゥを発揮できないことを恐れるべきではないだろうか?

三宅 芳夫 さんがブースト

Xユーザーの山添 拓さん:
「23年度、上場企業で1億円以上の報酬を受け取った役員は少なくとも501社1106人に上る。
それらの企業では純利益が増えるのに従い株主配当も10%増となる一方、平均賃金は2.2%の増にとどまった。3.5%の物価上昇に追い付かない。大企業の利益は、働く者の手にわたっていない。
jcp.or.jp/akahata/aik24/2024-0」 / X
x.com/pioneertaku84/status/181

 J=L.ゴダールの最後の長編、「イメージの本 Le livre d'image 」(2018年)を観る。これで三度目位くらいだが、記憶とさして変わらなかった。最近「短期記憶障害」に不安を抱えているので、少し安心した。😀

 映画の構成は、基本「晩期」ゴダールの基調である「新ドイツ零年」、「映画史」に連なる。

 ただし、2点ほど大きな変化がある。

 まず、ロシア革命ではなく、むしろフランス革命への回帰が見られること。

 68年以降、ゴダールは一時期は共産主義、とりわけ毛沢東主義への批判的近接性が前景化する。

 その後毛沢東主義への言及はほぼなくなり、ロシア革命とナチズム、ホロコーストに焦点が移る。

 しかし、21世紀に入ると、さらに時代を遡りフランス革命への言及が増えてくる。これは決して「フランス・ナショナリズムへの回帰」ではなく、フランス革命の特異性を問題化していると見做せる。

 2点目はイスラエルによるパレスティナへの暴力への言及が急激に前景化していること。特に映画の後半はほとんどこの問題に費やされる。ゴダールの立場は明快で「私はアラブ(イスラムではなく)の側に立つ」というもの。

 ホロコーストからパレスティナへ。ゴダールは90歳に至るまで深化し続けた作家と言えるだろう。

三宅 芳夫 さんがブースト

Au milieu des dizaines de délégations qui ont paradé lors de la cérémonie olympique de Paris, celle d'Israël a été massivement huée par les spectateurs. Et une autre, plus petite, a reçu les acclamations du public. Il s'agit du groupe d'athlètes palestiniens, placé à l'avant d'un des bateaux de la cérémonie

Valérie Tarazi, a déclaré avant la cérémonie : «Je regarde les informations, et je vois des gens nager pour recevoir des colis de la mer. Je nage pour concourir, et eux nagent pour survivre»

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BT

トヨタの会長、傲慢すぎますね。

報道陣に対して

「日本のサイレントマジョリティーは、自動車産業が世界で競争していることにものすごく感謝していると思う」
「業界の中の人にも感じるような、応援はぜひいただきたい」

「強い者をたたくのが使命と思っているかもしれないが、強い者が居なかったら国は成り立たない。強い者の力をどう使うかを厳しい目で見るべきだ」

って、不正が発覚した会社のトップなのに、マスコミに対して「批判するな、応援しろ」。よく言えますね。

これを批判するのは当然だし、「全体の文脈のなかの切り取り」と擁護するのはちょっと無理な話ですよね。

この豊田章男氏、これでご自分は無私の人として会社で働いているならまだいいのですが、
去年の4月に会長になって、自分の報酬めっちゃ増やしてるんですよね。トヨタの役員で歴代最高額だそうです。

「トヨタ自動車の豊田章男会長が2023年度に受け取った役員報酬は、前年度の1・6倍となる16億2200万円だった」(朝日・2024年06月26日)

豊田氏の次に多かったのは佐藤恒治社長で6億2300万円だそう。2番手の倍以上ももらってる!

「自動車絶望工場」で働くひとたちの利益をまきあげて、こんな傲慢なことを言っている・・・。許しがたいです。 [参照]

三宅 芳夫 さんがブースト

不正に揺れるトヨタ、会長「今の日本は頑張ろうという気になれない」(朝日新聞)
digital.asahi.com/articles/ASS

7月28日 11:27までのプレゼント記事。

不正は企業ガバナンスの失敗だし、そもそも守れないような基準だったのであればそれは規制当局とのコミュニケーションの失敗なわけで、トヨタほどの大企業がどうしたのやら、という感想。

なお、この記事を参照してトヨタに批判的な言及をXでした星暁雄氏が、菊池誠氏のトヨタ擁護マスコミ叩きの題材として名指しされたことから、X上で各所から攻撃を受けている様子。こうした扇動をしつつ、表現の自由を語るのは理解できない。

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月刊「地平」第二号の記事のひとつが花田達朗さんによる「第三のジャーナリズム」連載第2回のトピックが「ヤメ記者」で、福島核災害を巡る調査報道で名をはせた「プロメテウスの罠」のキャップで、背後からは幹部たちの狙撃を受け続けた朝日新聞を退職し、春から”News Kochi”を立ち上げた依光隆明さんのことが詳しく書かれている。

newskochi.net/

ジジェクがネタニエフやトランプを名指しして唾棄する「チンピラに支えられた権力」日本の政治でも顕著である。自民党のあれこれは言うに及ばず(統一教会なぞ、まさに暴力的なチンピラだ)、ネットのチンピラと都知事の小池百合子が目配せを交わしながら弱者を排除する様子や、ウソまみれで権力をかさに着て維新を思い起こせば、ああ、これは世界史の現在形なのだ、と、得心である。というだけではなく、メディアもそうであることはもはや明白であるが、そうした権力構造の中でまともな政治家も記者も、かつての脱藩に近い状況で野に出ることになる。

三宅 芳夫 さんがブースト

メディアの人材の逃散は、特に注意を払わなくとも目に入ってくるのだが、「地平」を立ち上げた熊谷さんもまた、そうした脱藩なのであり、編集業界もまた、脱藩編集者がでているのだ、という状況がこの記事では触れられている。

社会が大きく動く時にはそのように、「藩」から排斥されたり自ら飛び出す人間がどの業界でも増え、そうした人間が大きな犠牲をともないつつも次の新しい社会を作っていくのだろう。汚穢に圧倒された社会の中に輝く希望である。

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三宅 芳夫 さんがブースト
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BT

日東電工の子会社・韓国オプティカルハイテック社。
不当な首切りのうえ、雇用継続を求め闘う労働者に損害賠償請求。ひどい。

レイバーネットに、尾澤邦子さん(韓国のTVドキュメンタリ「日本人オザワ」に描かれた尾澤孝司さんの配偶者さん)の記事がありました。

「大阪に本社のある日東電工(株)は、韓国に100%子会社を持っています。その内のひ とつ、韓国クミ市にある韓国オプティカルハイテック社は、昨年10月火災が発生しました 。会社は、莫大な火災保険金を受け取りながら工場再建はせず、労働者全員を解雇しまし た。

生産は、平澤(ピョンテク)市にあるもうひとつの子会社に移しながら、問答無用で 労働者を解雇。平澤工場での雇用継続も含め、解雇撤回を要求して組合事務所に座り込み 、闘う労組。

あろうことか会社は、会社清算のじゃまとばかりに、組合員に対し自宅を差 し押さえるなどして損害賠償を請求しています。その総額は約4,000万円。解雇された労働者がどうやってそんなお金を払えるというのでしょうか」

labornetjp.org/news/2023/1204o

(関連)
・解雇ばかりか労働者の賃貸保証金まで仮差押えした日本企業の韓国子会社(ハンギョレ・2023-11-21)
japan.hani.co.kr/arti/h21/4844

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