『人間関係ってどういう関係?』(平尾昌宏) #読了 #よしざき読んだよ
「人間関係」を、友達/家族/恋人……といったあり物の言葉から解放して、フラットな見方で定義し直す。「個人」と「社会」との間に位置する人間関係(たとえば、友達/家族……ね)をまず「身近な関係」と名付け、精緻に分解していく。「タテ/ヨコ」の軸と「共同性/相補性」の軸とで2軸による4領域に配置し直す。「タテ/ヨコ」はその人間関係に目的が有るか/無いか、「共同性/相補性」はその人間関係の基礎が共通点に有るか/無いか、から定義される。
便宜上、4領域に分かれているが、その中でのグラデーションをさらに細かく考えていくと(創作で)役立ちそうだと感じた。
https://www.amazon.co.jp/人間関係ってどういう関係?-ちくまプリマー新書-445-平尾-昌宏/dp/4480684727?crid=15JOYSIUO4LTN&dib=eyJ2IjoiMSJ9.fP4UJtNv-RZW85K-eXD1CxD2h014gXay7adYzckMFveiTaHmd6zk606C5IgnMLQ08om79ATn7TzVRu5AfqEE4-NQ4jfqaES0eQuBOhbnShc-0aCr6zvz3573oro3Y-zmZfrutx1g-55Q58aoZe8qDCwD0bagkxHbRCSF5eADQ0MC0ckz_iU-_6AhkMP_n6jESwcLxajyeoX4KKGBNAR1cX1Y1aLtOu-Cn6BEPrB55XrINaH2dhJxWwTTZfoFjKnfrHCt1sH9KqWPypczQMPcDFrRls4Qail9ANaFWUGiRpY.qMDXaJSq1MJVWi3C2ZD3iEGgGgBd1C4U2jT1ttHTOSI&dib_tag=se&keywords=人間関係ってどういう関係&qid=1713181910&sprefix=人間関係って,aps,345&sr=8-1&linkCode=sl1&tag=yoshizaki1029-22&linkId=542b5d3306af57c7371401415eee210e&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl
今年読んだ本の中で暫定ベスト!
オリンピアンである著者・為末大が自らの競技者としての経験とその道を極めた人物達との交流を基に、なにかを「熟達」するとはどのようなメカニズムであり、そこではどのような心の動きがあるのかを緻密に言語化する。
熟達への道のりは、遊・型・観・心・空の五段階に分類できると説く。それぞれの段階に共通するのは、人間の柔軟性への信頼だ。人間の心が柔軟である故に、遊んで様々な可能性を模索することができる。また、その可能性を型にはめることによって、より良い方向へと導くことができる。そうして導かれた型を観察することで、中心と周辺とを分別することができる。立ち返るべき中心が定まると、中心から外れてみる冒険ができる。やがて、それまでの四段階を意識していた自らを手放し、空=無意識を得られる。無意識であるがままの自分・あるがままの環境を受け入れられると、遊んで可能性を模索できる領域がさらに広がる……、そうして五段階のサイクルが回っていく。
オリンピアンの説く、身体と精神とのバランスのストーリーは説得力に満ちており、読み応え十分。充実した人生の一部を垣間見させてもらったような気分で、とても満足しました。
https://www.amazon.co.jp/熟達論:人はいつまでも学び、成長できる-為末-大/dp/410355231X?__mk_ja_JP=カタカナ&crid=2PIQLP49NBUAU&dib=eyJ2IjoiMSJ9.r2_qwCnMPrJk-356kWoARzpia18O5KGJKNki2wbRUXYVSnDEclDosGnjBStyF5J_BSW4akdJVrVOFMR814upj7dEL2I1H_S7Gig-spbRmAyIZSCV0u90U1y63fi5vUtv.bVOwPJSt1PFNZBDY7m59nAbc0Bhyznxwpvzaq900jKc&dib_tag=se&keywords=熟達論&qid=1712756548&sprefix=熟達論,aps,280&sr=8-1&linkCode=sl1&tag=yoshizaki1029-22&linkId=4ec389c42650b9ec4393f9c460d44cbc&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl
上級者とそれ以外の質的な違いを説く一冊。上級者に特有の人格の話題が多めで、類書とは違った読み味があった。要約すると、上級者の方がそれ以外よりも価値観が安定しており自他の価値観を弁別する能力が高く、ひいては人格的にも安定しているとのこと。
〈自分の小説〉の登場人物の人格を深めるための資料本として読んだ。作中では中級者が上級者に対して絶対的な差を感じる(そして挫折感を覚える)シーンがあるのだが、上手く中級者の心理を捉えることができず筆が止まっていたのだが、まさにこの「価値観/人格の安定」がキーワードになりそうだ。中級者には、上手くいかないゆえ不安定、不安定ゆえ上手くいかない、というフィードバックループ(スランプの一種)があろう。そのステップを乗り越えるためには、不安定な価値観を(それ以前と比べて)革命的に新しいものへと進化させ、安定させなければならない。いわば脱皮だが、それを考え抜くことができれば、中級者の心理を書き切ることができるだろう。
https://www.amazon.co.jp/上達の法則―効率のよい努力を科学する-PHP新書-岡本-浩一/dp/4569621988?&linkCode=sl1&tag=yoshizaki1029-22&linkId=e9045714c4d77bbebb575d90cb8ca577&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl
『Z世代~若者はなぜインスタ・TikTokにハマるのか?~』(原田曜平ら) #よしざき読んだよ
ギブ。若者が出てくる小説を書くにあたってなにか役立つかと思ったが、大掴み過ぎてあんまり役に立たなさそうなので。わたし(92年度生まれ)よりもっと上の世代向けかな。
『アンソロジー 舞台!』(近藤史恵、他) #よしざき読んだよ
ギブ。一本目の近藤史恵が酷すぎる。2.5次元舞台に初出演する舞台俳優が慣習の違いに戸惑って……という話なのだが、それだけで終わって、ビジョンもメッセージもなく、こぢんまりとしていると言えば聞こえはいいが、話のスケールが小さすぎる。二本目の方もリーダビリティが低く、これ以上読めませんでした。テーマがテーマだけにマストリードだと思っていたのに、ここまでこうだと、流石につらい。私は私のお話を書こうと思いました。
はてなブログに投稿しました
240331 2024年3月度月報 - 箱庭療法記 https://yobitz.hatenablog.com/entry/2024/03/31/193806
#よしざき読んだよ
#よしざき聴いたよ
『インデックス投資は勝者のゲーム』(ジョン・C・ボーグル) #読了 #よしざき読んだよ
顧客から手数料を掠めとるアクティブファンドを罵り、低い手数料でインデックスをフォローすることを称揚する本。資産に関する価値観が著者(と、ウォーレン・バフェット)と私(と、私が参考にしている投資家ら)とでは決定的に異なるな、と思った。前者は資産が増えればいいと考え、後者が信じるのは確定した利益だけである。私が思うに、ローリスクローリターンでインデックスファンドに預けるか、ミドルリスクミドルリターンで個人で狙い撃ちするかがベターで、個人でインデックスファンドのまねごとをするのがハイリスクハイリターンなのだろうな。
『エッセンシャル版 マーケットの魔術師 投資で勝つ23の教え』(ジャック・D・シュワッガー) #読了 #よしざき読んだよ
投資で勝つのに必須な能力は「規律」である。勝ち負けのルールを定めること、そしてルールを守ること。23の教えとあるが、絶対的に必須の能力は規律だ。特に耳が痛いのは「トレーディングをしたいという欲望」が生物には備わっているという事実だ。私は先月から今月に掛けてかなりの数の株本を読んでいるのだが、これは現実にお金を動かしてトレーディングする代わりに、読書を通じてその欲望を発散させることも兼ねているのかもしれない。ところで、投資の世界で問題なのは、規律を持って守るべきルールの中には「ルールを柔軟に変える」ことまで含まれていることだが……。
『WHYから始めよ!』(サイモン・シネック) #読了 #よしざき読んだよ
書名の通り「なにを」ではなく「なぜ」から始めないと価値観の共感を得て成功することができない、と伝える一冊。本書のエッセンスは、添付画像の一枚で説明できる。成功とは、WHY=明確な価値観を打ち出す人間、HOW=その価値観のための手段を考える人、WHAT=その手段を実行する人間、そのサークルから成り立っている。表現の都合、ピラミッドになっているが、上の方がエラいとかではなく、三者の協同が必要である。
https://www.amazon.co.jp/WHYから始めよ!―インスパイア型リーダーはここが違う-サイモン・シネック/dp/4532317673?crid=OJPAKI3EIS11&dib=eyJ2IjoiMSJ9.iV5NJ8-HAR_9xy-Nr2KiW2zCPleQsZ3qaDB-MRVy6xZU3T2MFPYuu9kJKmqlqlLzBABdUo5MQaheIUQNH_3a9UICdtb7VUqTE689rxJRHGir4rDJWNcTI0nLt5NOtBO5SRS-uC1vmBHZP1b18KV4gk79keLPQR-i33JxGUwdymzYKmZyZ6SYsfKksPr46GT16qLLGfjsiIJnXBFRWzccFKSR3qjeSwcaymzB4IU784Ar-I-lZvNzjkDA7cQ0uqCxnj9vDlV6Ii5yU4icVjwiio3WgLiGVltdvnu1TXmwGXU.Daz6N-F20VteTKVjJZxzgwYYWiodx7fbVrh8ibYWHDk&dib_tag=se&keywords=whyから始めよ&qid=1710167228&sprefix=why,aps,324&sr=8-1&linkCode=sl1&tag=yoshizaki1029-22&linkId=6c9e018461ed6e20948b67bf6b15c74c&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl
『ジャズ超名盤研究』(小川隆夫) #読了 #よしざき読んだよ
私にとって最初のジャズの教科書を遂に読破しました! 目標でした! 本書に紹介されている34枚のうちSpotifyで配信されている33枚を鑑賞し、各アルバムに対して簡単ながら感想も書き、自分のなかに(まだ弱々しいものの)ひとつの価値観が芽生えているのを感じています。解説と共に楽曲に触れるのは、私の人生でほとんど初めての体験で、とても意義深いものでした。『同 2』もあるので次はそちらを読みつつ、近年のジャズの動向については『Jazz The New Chapter』シリーズでカバーしようと思います。
https://www.amazon.co.jp/ジャズ超名盤研究-小川-隆夫/dp/4401646053?&linkCode=sl1&tag=yoshizaki1029-22&linkId=0d35bc71f2913ccd4a8a168ae5eac851&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl
『株式売買スクール』(ギル・モラレス、クリス・キャッチャー) #読了 #よしざき読んだよ
『オニールの成長株発掘法』をオニールの下で実践した著者によるレポート。ただ、マジで難しい。技法としては、いわゆるカップウィズハンドルを形成し切る前にエントリーする「ポケットピボット」、市場動向を探る「マーケットダイレクションモデル」、そして空売りの手法がチャートと共に紹介されているのだが、これらを念頭に置きつつ、実地でチャートを観察しなければ自分のものとは出来ないだろう。そういう意味で、本書の効果が出るには年単位の修練が必要になると感じた。ただ、理解できるようになったら何段階も強くなれるだろう。
https://www.amazon.co.jp/株式売買スクール-ウィザードブックシリーズ-ギル・モラレス/dp/4775971654?crid=2U31B45NPZLW7&dib=eyJ2IjoiMSJ9.5GZ551Jy40Q1AEu9G5MdCDHdp1da8rzidXVXcbrvu642fEiM2bMJF-EKvVkUBkLK49eftVzYmOnEwmQQpLjI0QIbUBMjClXqHqaKuSiqq3XKKPbSiboC_OFro9d1M1UyOjjFCxtYFxRIAg8Ldll14469q6fdx3Zlb-WcbK3ZVUDxffNl2j5YBeRSeefTdcEhO9nVLsGwRSMtLzV40c0xiMqSV0Sc4OJak5pUroAiPvSxAEyOaFfbhGI-wER27Z8msBvX5ValwLAYbDs1VpG9FyjtWczpcBrDRHYDkUQkvVA.aRsPeKC9QU-Twi0gWDbnxzwNPwSfv_ItjX8kuNzeE-U&dib_tag=se&keywords=株式売買スクール&qid=1709947595&sprefix=株式売買,aps,289&sr=8-1&linkCode=sl1&tag=yoshizaki1029-22&linkId=a0b0b3b2fc453135177cebe54a2fd8dd&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl
小説/ジャズ/中国茶。🌍は、読書・音楽・茶の記録について。🔒は、それに加えて日常について。