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『上達の法則』(岡本浩一)

上級者とそれ以外の質的な違いを説く一冊。上級者に特有の人格の話題が多めで、類書とは違った読み味があった。要約すると、上級者の方がそれ以外よりも価値観が安定しており自他の価値観を弁別する能力が高く、ひいては人格的にも安定しているとのこと。
〈自分の小説〉の登場人物の人格を深めるための資料本として読んだ。作中では中級者が上級者に対して絶対的な差を感じる(そして挫折感を覚える)シーンがあるのだが、上手く中級者の心理を捉えることができず筆が止まっていたのだが、まさにこの「価値観/人格の安定」がキーワードになりそうだ。中級者には、上手くいかないゆえ不安定、不安定ゆえ上手くいかない、というフィードバックループ(スランプの一種)があろう。そのステップを乗り越えるためには、不安定な価値観を(それ以前と比べて)革命的に新しいものへと進化させ、安定させなければならない。いわば脱皮だが、それを考え抜くことができれば、中級者の心理を書き切ることができるだろう。
amazon.co.jp/上達の法則―効率のよい努力を科学す

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