映画『怪物』を巡って——「普遍的な物語」を欲するみんなたちへ
https://lighthouse226.substack.com/p/94f
『彼人らを傷つけた者はなにもしていない。なにも。この爽快さと美しさに、飲み込まれてはならない。だって、何も解決していない。誰もまだ「償って」いないだろう。引用し合える属性同士が、ふたりでいるときだけは心から微笑める。明日に向かって走って行ける。それじゃダメでしょう。』
読んでいて「だって、何も解決していない」という言葉に私は救われた。
web灯台よりコンテンツ、更新しました。
今回は番外編で、映画『怪物』へのレビューです。「普遍的な」物語として受け取ることができてしまう私たちが「いい映画だね」で終わらせてはならない。ぜひ一読ください。
九月に刊行予定の孤伏澤つたゐの「ゆけ、この広い広い大通りを」の参考文献をまとめています。
#トランス差別に反対します
#トランスパーソンへの差別を許さない
トランスジェンダーを標的にしたヘイトクライムに抗議します。
大阪弁護士会会長声明より(仲岡しゅん弁護士への殺害予告について)
「その内容は、対象の会員弁護士のみならず、社会における全てのトランスジェンダー当事者の人々の存在そのものを否定するヘイトクライム(憎悪犯罪)にほかならず、当会として、断じて許すことはできない。」
「当会は、殺害予告を受けた会員弁護士が脅迫にひるむことなく弁護士業務を継続できるよう、必要な支援を行うとともに、全てのトランスジェンダー当事者の人々が個人の尊厳を持って差別されず生きることができる社会(憲法13条、14条)の実現に向けて、そのための活動に今後とも力を尽くす所存であることをここに表明する。」
旗振ってるだけでやった気になってる全企業がこれくらい出すべきだと思う。
Twitterに行くとトランスヘイトが凄まじくてクラクラする。沖縄の大学で教鞭取ってる左翼がガチのトランス排除派だと判明し、批判したのだが、バトラーの言葉まで差別に援用してくるので始末に負えない。
トランスジェンダーの女性であることをオープンにしている仲岡弁護士に殺害予告を含む15通のメッセージが届き、ヘイトクライムとして記者会見を行った。仲岡弁護士はTwitter上でのヘイトスピーチに対する裁判もやっているところだが、応援のために神奈川から来た弁護士は「ネット右翼が街頭にでてくるようになったスピードよりずいぶん早くトランスヘイトが広まっている」と危機感を表明した。
仲岡弁護士によると、今日は事務所に「注文していないピザなどの宅配が着払いで届いた」という。あからさまな嫌がらせ。犯人が捕まってほしいが、同時にこれらは「差別的な世間の空気」が生み出した差別犯罪であることをはっきりさせておきたい。
リベラルを自覚して運動する人ほど、「推しの政治的正しさ」、欲望を社会的な正しさと位置付けたい願望、そして「正しさ」が推しになってしまう傾向については、本当に強く自覚して自戒するの大事。
「正しさ」が推しになると、社会と個人のグラデーションと矛盾したものすら裁きたくなるので…
https://twitter.com/GJOshpink/status/1278998726854369280?t=GwbWGuQwYXeeBMTAkhJBdg&s=09
水星の魔女は露悪趣味というか「SNS(ツイッター)で話題になる人の心のない展開なら勝ち」を突き詰めている気がする、タコぴーと同じというか、
残酷さやミソジニーといった無自覚の差別描写をエンタメにすることを「現実的」と言い換えるゲームが主流になったのっていつだろうね
少し前にミウラさんがトランス短歌の話をしていたけれど、トランス短歌といえば仲西森奈さん! トランスネス自体をテーマにしているわけではないけれど、日常のなかに当然のものとしてトランス的な体験が出てくるんですよね。
『起こさないでください』(さりげなく)より、
くん付けがちゃん付けになる恋があり入籍よりも愛は手続き
Iの字に切られた陰嚢見下ろしてショーツをはいて環七を往く
恋人に入れられるものと仮定して痼りを探る わたくし わたくし
ぶっころす 所詮男とわたくしを評するひとを男の拳で
SRSはさみしい シュトーレンを独りで焼いて食べ切るようで
なにがNew どこまでHalf 木屋町のコンビニエンスな職質受ける
以下の短歌とか、「わかるわー」となったりします。私はあんまり声作っていないほうだけど、それでも移行前とは違うので使い分けて朗読とかしたくなることがある。
声色を変えて二人のこの部屋でコームを拾う 俺が私の
大原まり子電子書籍でいいから出してくれ〜
鳥写などしながら静かに暮らしています。
『ゆけ、この広い広い大通りを』(日々詩編集室2023年9月)書きました。時々小説を書いて本を作って生きています。