『Vampire Survivors』無料大型アプデで「アドベンチャー」モード追加。ついにストーリー要素登場、新たなシステムでゲームを遊び直せる https://automaton-media.com/articles/newsjp/20231207-274956/
ドラマ『海賊になった貴族(Our Flag Means Death)』感想
シーズン2の感想を追記。タイカ・ワイティティの海賊ドラマシリーズは、シーズン1で素晴らしいゲイ・ロマンスを堂々とメインで打ち上げましたが、シーズン2では前回以上に期待に応えてくれます。大漁のロマンチック、クィア、クィア、クィア…。見たかったものを全部映像化してくれるなんて最高じゃないか…🏳️🌈
何を言ってるんだこの人…「トランスジェンダーを増やそうとして、何か知られたくない不都合な真実でもあるのだろうか」
KADOKAWAジェンダー本の刊行中止「抗議して委縮させるのは卑怯」 武蔵大の千田有紀教授 https://www.sankei.com/article/20231206-3KFCAMLHYJGPZLDG4UDXYPYAHM/ @Sankei_newsより
偏見のない自分であれば客観的で正確な理解がかなうと思っている人の気持ちはわかるけど、英語圏で極右ネットワークのハブであるヘリテージ財団 https://archive.is/ouGcM も推薦しているShrier (2020)への批判をいままで知らなかった人がこの機会に英語で読んだらトランス差別に加担し始めそうで心配🫤
誤情報や歪曲に満ちていて差別煽動の効果を持っていることが指摘されている本は、すでに問題点を知っているだれかよくわかってる人と一緒に読んで背景を学びながら読むのがいいと思うよ。
Twitter/x上だけですら原著も書評もすでに読んで情報共有している人が複数いるのだし、そういうトランス差別本と指摘をされて抗議運動が起きた本を読みたいけどトランス差別に加担したくない人はそういう目的の勉強会の講師を探して頼んでみようとすればいいと思う。
でもそういう勉強会をしようとしたら、多くのトランス差別に対抗しようとする本を読むことにもなるはずで、実際やってみると、スカスカのデマばっかの本なんか読む気をなくすくらいの質と量に平均的な人なら圧倒されると思いますけどね。いっそそれを自分で批判しようという深みにでも入りこまなければ。
『われらはすでに共にある: 反トランス差別ブックレット』2刷出来上がりました。Kindle版でも読めます。
https://amzn.asia/d/imRanB3
土日は日本生命倫理学会の大会に出席します。いずれも2日目の日曜日ですが、シンポジウムとワークショップに登壇します。公募シンポジウム「医学研究の中の胎児―妊婦をめぐる ELSI:新しいフレームワークの構築に向けて」では「母体-胎児治療研究の倫理が位置づく文脈」というタイトルで、母体(妊娠者)ー胎児が関与する、主には胎児の治療のための医学的措置を研究するさいの倫理を、リスク負担の公平性、女性の身体的自律性、優生学と健常主義という文脈に位置づけることを目指します。時間が短いのでほんとに論点出しに終始すると思います。その直後の公募ワークショップ「フェミニスト生命倫理学の発展に向けて」では、オーガナイザーを努めます。2年以上続けてきたフェミニスト生命倫理学勉強会の皆さんとの発表の場です。これまで日本に「存在してきたけど存在してこなかった」フェミニスト生命倫理学について、きちんとこの学会で「発展させていく」ための現状と未来を共有したいと思います。会場にいらっしゃる方はぜひ~~。
https://ja-bioethics.jp/conference/top35/
つい先日人気ゲームの最新作『グランド・セフト・オートVI(GTA6)』のトレイラーが公開されてゲーマーは大盛り上がりですが、反トランスの人たちが「主人公がトランスジェンダーじゃないか?」と心配しているらしい…(※トランスジェンダーであるという証拠はひとつもありません)。反トランスに染まると何でもトランスジェンダーに見えてくるんだろうな…。もちろん主人公が本当にトランスだったら私は最高だと思いますけどね。
https://www.themarysue.com/is-gta-6s-female-protagonist-transgender-explained/
Re: Ronの記事、実体験の話はそれはそれてしてあるけれど、抽象的な話のほうの肝は、「容易である」とか「大きい」とか「高価だ」とかの程度を表す形容詞の場合、「何と比較して」や「どの基準に照らして」といったことのもとでしかそれが成り立つかどうかの話はできず、そして推論を行う場合には一貫した比較対象や基準を維持しないとならない、というところです。
「ハーゲンダッツは高い」と「1000万円の新築マンションは安い」と「高いものより安いものの方が買いやすい」といういずれも正しそうな前提から、「ハーゲンダッツより1000万円の新築マンションの方が買いやすい」を導くのは、「高い安い」の基準がバラバラでダメですよね。でもそういう怪しい推論がしれっと排除のためのロジックとして使われているのではないかと思っています。
Re: Ronの記事公開されました!
キャサリン・ジェンキンスのジェンダーアイデンティ論文を授業で紹介していて、改めて私は何がこの論文に不満なのかなと考えたりしました。基本的には好意的にあちこちで紹介しているものの、どこか「でも足りない」と前から感じていまして。「地図」として喩えるのも、社会的地位を規範が織りなすものとして考えるのもわかるのだけど…。
たぶん私の感覚では、ジェンダーアイデンティティって単にこの社会の既存のジェンダー構造のもとで自分がどの「地図」を持っているか(だけ)ではなく、既存の社会とは違う「あるべき社会」への言及を含んでいるように感じるのですよね。その意味で、既存の社会の標準的な分類とは異なるジェンダーアイデンティティを持ち、主張することは常にクィア的な運動であるというか。でもジェンキンスは既存の社会の構造や規範との関係のもとで捉えようとしているように見えて、そこが足りなく思えてしまう。
みなが共有してくれるかはわからないですが、私個人の感覚として。
she/her(they/themでも)
大阪大学大学院人文学研究科講師。専門は分析哲学、特に言語とコミュニケーションの哲学。
単著
『話し手の意味の心理性と公共性』
http://bit.ly/3bcydLg
『グライス 理性の哲学』
http://bit.ly/3OyORT2
『言葉の展望台』
http://bit.ly/3zx2pdr
『会話を哲学する』
https://bit.ly/3RI7Dcj
共著
『シリーズ新・心の哲学 認知篇』
https://bit.ly/3TQ6y32
共訳
ロバート・ブランダム『プラグマティズムはどこから来て、どこへ行くのか』
https://bit.ly/3hPM3WZ