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12月25日(日)さん喬独演会@深川江戸資料館小劇場へ

忘れないうちに感想書いておこう。
開口一番の小きちさん、初々しい。坊主頭で、小僧の定吉っていうのはこういう風貌なんじゃないかといつも思う。頑張れ。

一席目はなんと「富久」。翌26日に鈴本で掛けることになっていたから、そっちに行くつもりでいた。まさか今日聴けるとは思っていなかったので、マクラで宝くじの話をしてもぼんやりふーんと聞いていて、噺が始まって驚いた。とても面白く聴けたが、さん喬師匠本人はまだまだ改善の余地があると感じていた模様。何より、展開をどう受け止めたらいいのかがわからない噺だ、というような趣旨のことを話していた。進化したさん喬版の富久をいつかまた聴けるといいな。久蔵の住んでいた浅草三軒町はいまの田原町あたり、旦那のいた芝の久保町はいまの西新橋あたりらしい。古地図で位置や距離を調べたと言っていた。7.8km。少なくともわたしには絶対に駆けられない距離(^^)。

二席目は久しぶりに「掛け取り」。狂歌好きの大家、浄瑠璃好きの大坂屋、喧嘩好きの魚勝、芝居好きの番頭、三河萬歳好きの三河屋とたっぷり五通り。芸達者なさん喬師匠ならではで、可笑しいやら見事やら。要所要所で場内から拍手喝采も起きて、終始笑いっぱなしの楽しい一席(続く)

きのう「富久」が聞けたので、今日の鈴本はやめにした。一日でどれだけ進化/深化を遂げたか興味深くはあるものの。

そうすると、がぜん池袋の白鳥師匠の「富Q」が気になって28日に行きたく……なったけど、こっちもやめておこう。「年内は最低ここまで」と決めた仕事が遅れているし、掃除も何もやっていないし、体調も万全じゃないし。

客席で食事ができないとなると、寄席はなかなかつらいなあ。昼の部はまだいいけど、困るのは夜の部。その前に食べるには早すぎる、終わって食べるには遅すぎる。うーん。
 

聖夜のさん喬独演会、「富久」「掛け取り」「芝浜」の豪華三本立て。もう最高のクリスマスプレゼント! よかった、芝浜聴きたかったんだよー。それがこの最後の最後に聴けるとは、なんてラッキー。可愛いさん喬グッズももらえて二度嬉しい。

ここで富久が聴けたので、明日の鈴本はやめておこうかな。師匠も明日に先立って肩慣らし的にかけたのか。ネタおろしかどうかはわからないけど、少なくも私はこれまで聞いたことがない。この噺はどう考えたらいいのかが難しい、もっと勉強して、またいつか聞いていただけるようにしたい、というようなことを仰っていた。

13日寄席→15日講談会→17日落語会→20日寄席ときて、少し疲れている22日^^「そりゃそうだ」なのか「情けない」なのか。昔は毎日通勤していたなんて、もはや信じられない。でも予定があと2つあるので、元気に完走するぞー。落語通いを再開して、この仕事/落語のメリハリが自分にはほんとに必要だとしみじみわかったから😺 (感染対策は十分に気をつけているつもり)
  

 
(つづき)
【鈴本演芸場 十二月中席昼の部千秋楽】2022年12月20日(火)

前座 いっ休「弥次郎」
落語 㐂いち「熊の皮」
太神楽 仙志郎・仙成
落語 馬 風 漫談
落語 志ん輔「ふぜいや」
ギター漫談 ペペ桜井
落語 百 栄「桃太郎後日譚」
落語 市 馬「芋俵」
漫才 ロケット団
落語 一 朝「芝居の喧嘩」
~仲入り~
紙切り 八 楽(花嫁、冬至/クリスマスの抱き合わせ、つば九郎)
落語 一 蔵「馬の田楽」
落語 馬 石「金明竹」
ものまね 小 猫
落語 一之輔「柳田格之進」


12月20日(火)鈴本演芸場へ

トリの一之輔師匠はなんと「柳田格之進」。柳田はさん喬師匠でしか聴いたことがない。しかも今年はすでに3回聴いていて、その3回目は3日前。なので、どうしてもそのイメージが拭いがたく、つい比較してしまったのだが、色々違う点があって興味深かった。娘の名前も違うし、サゲも違う。ただ、これは100パーわたしの印象だけど、一之輔師匠は滑舌と佇まいがなんとなく少しsloppyなので、武家のきりっとした感じ、清冽で清廉な雰囲気みたいなものがあまりない気が。時間の関係かもしれないけど、萬屋と友情を育んでいく過程もさらっと行ってしまったような気がして、少し物足りなかったかなぁ。でも、番頭の行動の背後にじつは柳田への嫉妬があったというところは説得力があったし、サゲはこちらのほうがいいと思った。考えてみれば、いくら吉原帰りでも、立派な武家の娘が商家の番頭と結婚というのはどうよ、と思っていたので。その娘の婚礼の支度に萬屋が尽力するというのは現実にありそうで納得がいった。なんといっても、ラストでまたふたりで碁を囲もうという終わり方が、とても温かい後味でよかった。

あと印象に残ったところ。
二つ目の㐂いちさん。すごく一之輔風味があるなと思ったら、やっぱりお弟子さんなんだ。


12月17日(土)さん喬独演会@三鷹 昼の部へ

一席目、月下美人、美しいものは儚い、というマクラから「短命」。才能あふれる同業の先輩の訃報に接したばかりに「短命」とは…。無理に結びつけることはないけど、不思議な巡りあわせを感じずにいられなかった。でも噺が始まればたっぷり笑う。さん喬師の短命はいやらしさや下卑たところがなく、季節ごとの描写が妙に上品で美しくて、それが却って可笑しみを増す。

二席目は「寝床」。いつものように抱腹絶倒。サゲは定吉じゃなくて、服部の坊ちゃんのところ。この親子のくだり、大好き。

最後は「柳田格之進」。みな息をするのも憚るようにぴーんと張り詰めて聴き入った。柳田と萬屋の友情を包むように移ろい流れる季節の描写の美しさったら。映画のよう。何度聞いてもすごい。

とはいうものの、縁があるのか柳田は今年三度目なので、欲を言えば芝浜とか文七を聴きたかったかな。夜の部が「二番煎じ/幾代餅/芝浜」というすごいラインナップだったと聞いて、正直悔しさがw うがが。でも、何が出るかわからないこのガシャポンぶりが落語通いの醍醐味のひとつでもあると思うので、焦らされるのも楽しみのうちさ。いつかは聴けると信じよう。

(つづき)
落語では小南師匠の「午後の保健室」はちょっと……元を知っているだけに……。でも小痴楽師匠の江戸弁の華やかさ、生きのよさ。それからなんといっても文治師匠の「親子酒」はよかったなあ。おかみさんがほとんど抵抗せずに酒を出すので、そこのやり取りではなく、ただひたすらに主人が酔っていくさまがじつに可笑しくて、可愛らしい。都都逸の文句などはさみながら陽気に酔っていくさまが絶品だった。

新宿末廣亭十二月中席夜の部三日目

前座 南 海「いびき駕籠」
講談 松麻呂(忘れてしまった)
漫談 ねづっち
落語 小痴楽「強情灸」
落語 枝太郎 振り込め詐欺の新作
漫才 陽・昇
浪曲 奈々福「清水次郎長伝 お民の度胸」
落語 小 南「午後の保健室(柳家喬太郎作)」
曲芸 ボンボンブラザース
講談 安久鯉「水戸黄門記 出世の高松」
~仲入り~
映画説明 頼 光「空の桃太郎」
落語 希 光「狸の化寺」
落語 文 治「親子酒」
漫談 東京ボーイズ
講談 伯山「赤穂義士銘々伝 大高源吾」

 12月13日(火)新宿末廣亭中席三日目夜の部へ。
末廣亭は12年ぶり。芸協主催の寄席は初めて。狭い席、少ないトイレ(しかもほぼ和式^^)。でも独特の雰囲気はやはり風情があるし、何よりこのバラエティの豊富さったら! 落語、漫才、漫談、講談、浪曲、曲芸、活動写真、上方落語等々、こんなに色々なジャンルを一度に楽しめるのはすごい。そしていまを時めく神田伯山は、語彙貧困だけどやっぱりとてもよかった(初聴き)。宝井が句の意味を悩んで逡巡するくだりを。冒頭にイントロのようにもってきたのが斬新に感じられた。某所の伯山独演会、抽選に当たるといいな。

あと印象に残ったのは浪曲。三味線の方は客席ではなく完全に演者のほうを向いている。それは、演者がいつ歌いだしてもすぐに伴奏をつけられるように。浪曲は二人でつくり上げる芸だと奈々福師匠は言っていた。安久鯉先生の講談では、ランジャタイが蘭奢待で、高貴なお香ということも初めて知った。講談聴くと、物知りになれそう^^ あと、漫才の陽さん、よかったなあ。ルックスも芸風も好み。また見たい。

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