#落語
12月20日(火)鈴本演芸場へ
トリの一之輔師匠はなんと「柳田格之進」。柳田はさん喬師匠でしか聴いたことがない。しかも今年はすでに3回聴いていて、その3回目は3日前。なので、どうしてもそのイメージが拭いがたく、つい比較してしまったのだが、色々違う点があって興味深かった。娘の名前も違うし、サゲも違う。ただ、これは100パーわたしの印象だけど、一之輔師匠は滑舌と佇まいがなんとなく少しsloppyなので、武家のきりっとした感じ、清冽で清廉な雰囲気みたいなものがあまりない気が。時間の関係かもしれないけど、萬屋と友情を育んでいく過程もさらっと行ってしまったような気がして、少し物足りなかったかなぁ。でも、番頭の行動の背後にじつは柳田への嫉妬があったというところは説得力があったし、サゲはこちらのほうがいいと思った。考えてみれば、いくら吉原帰りでも、立派な武家の娘が商家の番頭と結婚というのはどうよ、と思っていたので。その娘の婚礼の支度に萬屋が尽力するというのは現実にありそうで納得がいった。なんといっても、ラストでまたふたりで碁を囲もうという終わり方が、とても温かい後味でよかった。
あと印象に残ったところ。
二つ目の㐂いちさん。すごく一之輔風味があるなと思ったら、やっぱりお弟子さんなんだ。