ジョン・バカン著 エドワード・ゴーリー 画 小西宏訳 『三十九階段』(東京創元社)をお送りいただきました。ヒッチコックの「三十九夜」の原作なんですが、なんとゴーリーの挿画版! しかも1頁サイズの緻密な線描の絵が、けっこうな数収録されていて素晴らしいです。1月26日頃発売。
伊坂幸太郎『魔王』読了。
政治改革を訴える野党党首がカリスマ的な支持を集める中、その大衆の熱狂に主人公は危機感を抱く。書かれたのが2004年の小泉内閣の頃で、当時の政治的な熱気が如実に反映された小説だと思います。
で、ええと、これが、主人公(=作者?)の危機感とか違和感とか主張とか疑問とか意見とがゴツゴツとしていて、超能力っぽいものも出てくるんですが、あんまり小説になり切れていないというか。
思想を込めるにしろ、ドストエフスキーぐらいやれば読みではあると思うのですが。
主人公の気分とわたしの気分は近しいところにあると思うんですよ。わたしは応援上映とか一体感を高揚する場を楽しめない人間だからね。
でもこのお話、素朴というかボソボソするというか。
ライブ会場の熱気に主人公が実験的に抗ってみる場面があるのですが、その対抗手段が「イマジン」で。い、いまじんかあ、とヘニョヘニョな気持ちになってしまって。じゃあ何がいいのかって言われても、他に思い浮かばないのですが。
これ続編あるんだよあなあ。どうすんべかな。
#読書
まさか今週もノー・キクチなのかな。
岸田さんが4週間もキクチしないなんて。
『千年女優』を見た。
テレビドラマが興隆する60年代頃に引退した映画女優の話。
ドキュメンタリーという設定で、主人公の過去出演作品を切り貼りし、主人公の前半生を再構築しています。
これを全て虚構のアニメで作る意味とは何なんだろかと思いますが、アニメでなければ困難な作りであるのも確か。
で、この作品では、女優とは若く美しい呪いを掛けられた存在であると規定しています。
映画はたかだか100年ちょっとの歴史しかないメディアです。それに千年という題名を冠する意味ですが、エンディングの歌詞がそれを示唆しているのかなと思います。
一度フィルムを上映すれば、そこにあるのは永遠に若く美しい黄金の時代の姿なんですよ。
平沢進のサウンドはBGMにするにはちょっと強すぎるなと感じるのですが、エンディングでザーッと昇華されました。
で、これはさ、全て虚構のアニメなんですよね。
『千年女優』は呪いをも強固なエゴの燃料として宇宙の彼方へ旅立つので、かなりの力技やなあと思いました。
呪い・祝福・魔法を女優に掛けるのは、たぶんファンという存在ですよね。女優とファンの共犯関係を、わたしはこの作品に見たのかなと思いました。
#映画
詰めが甘いぞ達夫!!
もっとぼかせや
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おたくらしいですよ。基本的にやる気がないです。フツーにダメ人間です。今特に腰を据えてるジャンルはありませんが、ときどき何かをぽつぽつ書いてます。オススメ本とかは常に募集中です。
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