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今読んでるのはこれです。
内容はエッセイと詩 :Shiropuyo_hirameki:
最近詩に興味が出てきたのでゆっくり楽しみたいです :Shiropuyo_oO:

今読んでるのはこれ :Shiropuyo_bikkurimark1:
初めて読む作家さんですが、早く読めば良かったと思いました :Shiropuyo_wow:
リアルな日常の話は好きです。

東山彰良『流』読了。
第153回直木賞受賞作。
終盤は涙を堪えながら読み、読後はいろんな思いで胸がいっぱいになった。
登場人物の名前を覚えるのに苦労したけれど、ストーリーにグッと集中させてくれる読みやすさがあった。

1975年の台湾を舞台にしていて、青春でありミステリーであり戦争と家族の物語でもある本書。
堅気ではない人々や暴力行為もあり、17歳の主人公もケンカが絶えず、基本的に物騒ではあるものの、街の喧騒や夜市の描写に熱気を感じた。
どこもかしこも人々のエネルギーに溢れている。

祖父の死で幸せな時代が崩れ去った主人公が、一族のルーツを辿っていくというのがメインのテーマだった。
戦争経験者の話はやはりつらくて悲しい。人がつけた因縁は、また人の力で断ち切らなければ、それこそ根絶やしになるまで復讐はいつまでも終わらない。

全編主人公の回想として語られるため、過去と現在と未来が行き交い、人の歴史が繋がっていく感動があった。
過去に何があり現在がどういう状況で未来に何があろうとも、幸せな瞬間は幸せなまま記憶に残るのだと思うと泣きたくなった。
その一瞬があるから生きていられるのかもしれない。人の営みは愛おしくて切ない。

kodanshabunko.com/ryu/

今はこれ読んでます :blobcatbook:
登場人物の感情の機微を読むのが楽しいです。既にメモが膨大な量になってきた…… :blobcatthinking:

津村記久子『アレグリアとは仕事はできない』読了。
中編二作品。表題作は1ページ目から面白くて笑ってしまった。
職場の大型複合コピー機と女子社員ミノベの戦い。なぜかまともに動いてくれないコピー機に、痺れを切らして怒り狂うミノベ。

一般的に他人が怒っているところってあんまり見たくないし聞きたくないものだけれど、ミノベがあらゆる表現で罵倒するのが可笑しくて不思議な感覚になった。
例えばその場で実際に耳で聞いたとしたら、笑っちゃって余計にミノベを怒らせるだろうな。

コピー機のくせにコピーできないなんて存在価値がない。その主張はよく分かる。でもそれだけ怒るエネルギーがあったら何か他の有意義なことに使えそうなのである。
ただのコピー機の話なのになんでこんなに面白いのかよく分からなかった。

二作目は朝の満員電車を舞台にした話。
こちらは表題作とは打って変わってシリアスで気持ちが沈んでいった。同じ車両に乗り合わせた四名の視点で電車内の出来事を見ていく。

人は見たいものしか見ていないかもしれないと思った。
隣で何が起きていようと気づかない人は気づかないし、気づいていてもみんなに正義感があるとは限らない。
現実はつらいなぁ〜!

chikumashobo.co.jp/product/978

今はこれ読んでます。
短編集なのに、ひとつひとつの話に入り込んで読める。設定もさまざまなのに読みやすい :blobcatfluffowo:

由利麟太郎シリーズ読んでます。
初めて知ったのに探偵の名前に聞き覚えが……と思ったらドラマ化していたようで、たぶんそれで聞いたのかな? :blobcatthinking:
謎を解く鍵はフェアに書かれているらしいけれど、既にとてもややこしくて私に謎解きは無理だなぁ :blobcatdizzy2:

一木けい『悪と無垢』読了。
好みが分かれるかもしれないけれど私は面白かった!
悪女が出てくるということしか知らず、二話目あたりまでは、不倫を題材にした短編集なのかしら?!と思っていたら違った。
先が気になってあっという間に読み終えた。

人間関係において「知らない方が幸せ」みたいなことって幾つかある。人の裏側とか秘密とか、暴かれるのを見ても良い気持ちにはならない。
この本はその「知らない方が幸せ」なことが山ほど出てくるので、話が進む度に驚いたり引いたり怯えたり。人間は怖い。

この物語の中心にいるのは、魅力的な容姿を持ち無邪気に嘘を吐き、華麗に優雅に他人を騙す女。しかも弱みを握って人を操ることに長けている。
そんなサイコパスに人生を狂わされた周囲の人たちが、その体験を語っている。

純粋な悪意に理由などなく、ホラーかな?と思うくらいゾッとしたシーンもある。
その異常性を語るだけではなく親と子の話でもあったのが良い点だった。特にラストが良い。

話が入り組んでいるので、時系列や人物などその都度しっかり把握・理解して読んでいく必要がある本だった。
メモしながら読んでいて良かった!伏線や繋がりが分かるとスッキリ楽しめた。

kadokawa.co.jp/product/3221080

次はこれを読んでいます :ablobhop:
話は分かるんだけどなんて言ったらいいか分からなくて、同じところを何度も読み返してしまう :blobcatthink:
登場人物の誰にも共感できない小説っていいですよね。

川上未映子『夏物語』読了。
何度も泣いてしまった!
現実に生きている沢山の女性たちの気持ちを拾い上げてくれたような本で、何もかもリアルに感じた。

第一部は『乳と卵』の改稿版。第二部はそれから八年後、主人公が三十八歳になり「自分の子どもに会いたい」と考えるようになるお話。独身で恋人無し。精子提供が視野に入ってくる。

年齢的にやはり妊娠出産にはリミットがある。
日々確実に老いていく体を感じながらも、まだ存在すらしていない子どものことを考えるというのは、つらくて答えの出ない問題。

子どもを産むことについて様々な意見が語られるが、どの意見も分かるような気がするし、尊重したい。
女性の登場人物たちがみんな実在しているみたいに立場の違いがあった。 同性で似たような境遇であったとしても同じ人生はひとつもないことが、丁寧に書かれた人物描写でよく分かった。

どうしても女の役割みたいなものについて考えさせられた。でも、やりたくないことはやらなくていい、そう強く思うし周りにも言いたい。
自分のために生きるって何だろう。
奮い立たせるようなセリフから、現実を突きつける言葉まで、マーカーだらけになった。この本をお守り代わりにしたい。

books.bunshun.jp/ud/book/num/9

今はこの本読んでます。
登場人物の一覧が最初にあるし、自分でもメモして読んでるのに誰が誰なのか混乱してきている〜 :blobcatdizzy:
でも話自体は引き込まれて読みやすいです :blobcatfluffhappy:

コーマック・マッカーシー『ザ・ロード』(黒原敏行 訳)読了。
2007年ピュリッツァー賞受賞作。
終末世界を舞台にした作品には惹かれることが多く、没入して楽しんだ。
登場人物がごく少なく、変化も少ない話なのに最後までまったく飽きなかった。

この世界は何らかの天災や、すべてを滅ぼす戦争が起きた後なのか。
詳しいことは書かれていないが、何かをきっかけに植物も動物も死に絶え、もちろん人も生きるのが困難になって久しい、どこかの国が舞台。
高いサバイバルスキルを持った父親と幼い息子が、寒い土地を出て、ひたすらに南へと向かう旅路を書いている。

読点がほとんどないために、二人の行動や思考が頭にどんどん流れ込んでくる面白い文章だった。
会話も鉤括弧がない。それが彼らのリアルな会話に思えて私は好きだった。

荒れ果てた土地にはもう食べ物がなく、生き残った人間たちは争い、奪い合うしかない。この父子にとっては過酷な現実ばかりで、終始可哀想で仕方なかった。お互いを信頼し合っているのが唯一の救いで、揺るがない親子関係は読んでいて安心した部分でもある。
どこまでも優しく清らかな少年は聖人のようで、善と希望を未来に持って行く存在だと思った。

hayakawa-online.co.jp/shopdeta

今はこれ読んでます :blobcatcomfreading:
津村記久子さんの小説は以前『浮遊霊ブラジル』を読んだことがあるだけなんですが、どちらも面白くて好み!

今読んでるのは『悪と無垢』。
装画が素敵なのと、悪い嫌な女が出てくるっていうところに惹かれて。なんというかサイコパス!
初めて読む作家さんで他の作品にも興味がわいたけれど、この作品だけ毛色が違うとか。
:blobcatthinking2: :kyoumibukai:

貴志祐介『十三番目の人格 ISOLA』読了。
SFサイコホラーかな?
タイトルから解離性同一性障害(多重人格障害)の話だとは思っていた。
心理学の専門知識なども沢山出てきたが、スルスルとあっという間に読めて面白かった!

主人公が多重人格なのかと想像していたらそうではなく、"相手の感情を読み取る"という特殊な能力を隠し持って生活している。
この能力がまた厄介で、私なら絶対欲しくないなと思った。他人の感情、一生分からないままの方がいい……!そのほうが平和でしょ!

1995年の阪神大震災の後、主人公が心を読む能力を活かしてボランティアをしていた先で、一人の少女に出会う。その少女が十三人の人格を内に持っている。
明るく利発に見える彼女に何故これほどたくさんの人格があるのかという謎や、タイトルのISOLAという異質な人格の秘密を探っていく過程が不気味で引き込まれた。

そこには人間の悪意や愚かさ、悲しみや後悔が渦巻いていた。余韻のあるラストが良い。
得体の知れないものに対する不安でゾッとする感覚はあったが、怖さはそこまでなく、ストーリーの面白さや展開の驚きの方が強い。
これ、著者のデビュー作だというのが一番恐ろしいかも。

kadokawa.co.jp/product/1999991

:ohayoo:
今読んでる本は『夏物語』。
なかなかヘビーな話だけど、色んな女性の考え方や人生が丁寧に書かれていて好きです :blobblush:

遠藤周作 著『死海のほとり』読了。
終始重くて暗い空気が漂っているが、信仰のない私でも興味深く読めるキリスト教文学。

幼い頃に親に洗礼を受けさせられたという主人公は小説家。どこか著者の姿に重なる。
一方、主人公の友人・戸田は学生時代に洗礼を受け聖書学者にまでなっている。
この二人がエルサレムで巡礼の旅をする物語。

二人がいる現代とイエスの時代が交互に語られ、徐々にイエスが身近に感じられてくるのが不思議だった。よく知るキリスト像に命が吹き込まれたかのよう。
そして二人も会話の中で「あの男」とか「あいつ」と呼んだりするので、よりその感覚は増す。

愛で腹は満たされないし病は癒えない。奇蹟を起こせなかったイエス、弟子にも棄てられた惨めなイエス、そういう姿が徹底的に描かれている。
深い愛を与え続けた同伴者としてのイエスは、昔も今も変わらないのかもしれない。

ナチスの強制収容所も主人公の人生を考える上で大きく関わってくる。フランクル『夜と霧』の報告を元にした話もあった。
あとがきで知ったが『イエスの生涯』は本小説と表裏をなす作品とのこと。先に読んでしまった!本小説の後に読んだ方が、著者の解釈が順序よく知れて良いと思う。

shinchosha.co.jp/book/112318/

:ohayoo:
次はこれを読んでます。
読点がほぼ無くて最初は読みにくいかな〜と思ったけど、没入してます :revbunhdaww:

:ohapuppu_:
今は『十三番目の人格 ISOLA』読んでます。というかもう終わりそう :blobcatfingerguns:
めちゃくちゃ読みやすいです。
怖そうだからこれまで避けていたけど、これはいける!ホラーにも色々あるんだなぁ :blobcatsurprised:

深町秋生『ヘルドッグス 地獄の犬たち』読了。
映画よりも、えげつない表現が多い!
でも映像では避けたいであろうシーンは、緊迫感でハラハラさせられ引き込まれた。「うわー!」とか「えー?!」とかつい口に出てしまう。

東京のヤクザ組織に属する主人公は、実は警察から極秘に送り込まれた潜入捜査官。その腕っぷしと冷酷にやり遂げる仕事の正確さ、組織への忠実さを買われ、数年で若頭補佐まで登り詰めた。
警察上司からの命令と、組の親父からの命令。その板挟みになる主人公の苦悩と、極道に徹した演技を読むのがだんだん辛くなってくる。

どうしても映画の俳優たちが頭に浮かんできてしまうが、みんな違和感はなかった。
兄貴に絶大な信頼を寄せる弟分の存在だとか、親と子の関係だとか、擬似家族でもそこには強い絆があり、映画と同様に感情移入して胸が痛んでしまうことも。

ストーリー上、警察も極道も戻れないところまで来てしまった感があり心底悲しかった。
両者共、生き残り勝つためには手段を選ばない。
これ以上人が苦しむところを見たくないけれど先を知りたくて、私まで苦悩しながら読んでいた。このどうしようもない辛い話、癖になる。シリーズを揃えて読みたいと思う。

kadokawa.co.jp/product/3220010

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