朱喜哲『〈公正(フェアネス)〉を乗りこなす 正義の反対は別の正義か』を読みました。
「正義」や「公正」といった「正しいことば」に対して冷笑的な態度が向けられている現状のなか、そうした言葉の使われ方を丁寧に解きほぐしながら言葉の意義をとらえ直してゆく本で、すごく良かった。
少し前の朝日新聞の「リベラルは正義に依存している」の記事にモヤつき、その後の波及にも暗い気持ちになっていた時に、記事を受けてこの本をオススメしてくれた方たちのおかげで手に取ったが、読んで本当に良かったです。
そしてあの記事では、組織やグループにおける同質性や硬直化によって対話ができなくなっている実感について話しているはずなのに、その問題意識を「正義」という言葉を持ち出して語ることで、その言論が結局、周縁に置かれている人や苦しみながらも行動している人への害になってしまっていると改めて感じる。
小泉進次郎さんは「それをあなたが言ったら絶対に反感を買うに決まっている」と私にもわかることを言って実際に反感を買っていますが、なぜなのかよくわかりません。
とはいえ、父親が言っていることも私は「ふざけんなよ」と思っていましたが国民は喝采したのですからよくわかりません。
https://www.aljazeera.com/economy/2024/9/18/taiwan-dragged-into-middle-east-politics-after-deadly-pager-blasts
レバノンの爆発に使われたポケベル(pager)について、台湾のメーカーは自社で直接製造したものでなく、ヨーロッパのメーカーにライセンス供与して製造されたものと説明
ポケベルって言うと用途が昔のイメージになるんだけど、レストランやホテルなんかで使われるらしい
スマホで文章や動画で情報収集してたらよくね?と言いたいところだけど、こういうのの問題ってインターネッツの情報の劣化にもあるような気がして、AI要約とかショート動画は間違っている上、極論や偏見を煽るもの多く、そういうのに接しているとどんどん思想が毒されていくことだよな。
長文を読む能力と関係あるのかわからないけど、読解力の低下は小説とか意外でもアニメ、映画などで作品のコンテクストを読み取るよりも物語上の「伏線」という名の後付け設定が重視されたり、「考察」という名の妄想が流行っているところにも現れていると思う。
しかし、本文にも引用されているけど 「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」が発売当初「誰が読むんだよ」とつっこまれつつも順調な売り上げという話を聞くと、潜在的には時間があれば読書したい人口というの一定数存在するのだろう。問題視するなら、われわれに時間をくれ。
>1カ月に電子書籍を含め何冊の本を読むかという問いに対して、62・6%の人が「読まない」と答えた。
本を読まない人が6割超 スマホに時間とられる? 国語世論調査
https://digital.asahi.com/articles/ASS9K26DBS9KUCVL03DM.html?ptoken=01J80ZT0Y4JETG0BR8Z5CPTM5S
イスラエルが爆発物内蔵か 台湾製ポケベルに、米紙報道
https://www.47news.jp/11499182.html?utm_source=dlvr.it&utm_medium=bluesky
《同紙(NYT)によると、ヒズボラがポケベルを注文したのは台湾のゴールド・アポロ社。ポケベルの電池付近に約30~55グラムの爆発物と、遠隔操作で爆発させるためのスイッチが埋め込まれていたという。レバノンに届く前に改造したとみられる。》
NYTの報道ってこれかな?
Israel Planted Explosives in Pagers Sold to Hezbollah, Officials Say
https://www.nytimes.com/2024/09/17/world/middleeast/israel-hezbollah-pagers-explosives.html?unlocked_article_code=1.LU4.l_2z.tki54mpfawZ1
映画と読書と漫ろ歩きを愛する氷河期世代