国連総会は27日、ガザにおける「人道的休戦」を求める決議を賛成121で採択。ロシア・中国、フランス、ノルウェーなども賛成。日本、英国などは棄権(日本、棄権とは情けない)。
反対は米国、イスラエルなど14カ国。
採択は投票総数の3分の2以上が必要です。
これに対し、イスラエルの国連大使は「国連には正当性のかけらもない」と反発、ハマス壊滅まで軍事作戦を続ける意志を表明。
イスラエルはここ数日限定的なすでに地上戦を開始しています。
ここまで来ると、米国の前にイスラエルが「我が代表、堂々退場、国連を脱退」となりそうな気配である。
国連はイスラエル国内においてパレスティナ人に対する「ヘイトスピーチ」が急増しているとイスラエルに厳しい対応を要求。これはガラント国防相がパレスティナ人のことを「人間の顔をした動物」と呼んだことを始め、「政府高官、政治家、議員」による同様なヘイトスピーチを批判したもの。
他方米安全保障会議(NSA)の広報担当は、「人質解放のための一時的停戦」を支持、イスラエルの地上作戦については、「イスラエルに聞いてほしい」と回答を避けた。
だけど、ここまで来れば、仮にイスラエルを止められるとすれば、米国しかない。このままでは米国はネタニヤフと心中することになる。
Palestinian & Jewish Protesters SHUT DOWN Wall Street to Free Palestine
https://youtu.be/jDl8v0a5iIU
パレスチナとユダヤの人々がニューヨークはウオールストリートでパレスチナの自由を訴えるデモを行っている様子。
それぞれのスピーチがとても力強い。
イスラエルを支持するニューヨーク市議は我々の声を代表していない、とか、ユダヤ教徒が我々の宗教の名前を使って占領を正当化するな、とか、メディアはイスラエル側に偏向しすぎている、メディアの役割は真実をレポートすることだ、とか。
雰囲気だけでも力強さが伝わってくる感じです。
「ハマスのテロは言語道断だが、イスラエルもやりすぎだ」みたいな見方って実は順序が逆で、「イスラエルが行ってきたあらゆる非人間的支配、集団的暴力にも関わらず、それでもなおハマスの暴力を正当化することはできない」というのが因果関係に沿った言い方なんだよな、と思う。
ハンギョレのこの記事はすごい。 https://japan.hani.co.kr/arti/opinion/48169.html
イスラエルとパレスチナのガザ地区がある東地中海沿岸には、莫大な埋蔵量の天然ガスがある。イスラエルの発電量の70%以上を同地域のガス田が担っている。問題は、イスラエルが資源を独占するためにパレスチナの主権を奪ってきたということだ。1998年に発見されたガザ地区沿岸のガス田「ガザマリン」には、パレスチナをエネルギー独立国にしても余るほどの埋蔵量がある。パレスチナ解放機構(PLO)の初代議長ヤセル・アラファトは、ガザマリンは「神からの贈り物」だとし、「パレスチナ独立国家建設の堅固な基盤」になるだろうと述べた。しかし、イスラエルは2000年からパレスチナのガス田への接近を禁止し、ガザ地区沿岸の封鎖区域を広げてきた。最近は米国の支援を受け、イスラエル・キプロス・ギリシャをつなぐ海上パイプラインを、2025年の完成を目指して建設している。このパイプラインは欧州連合(EU)の需要の10%ほどの天然ガスを送ることができる。そして欧州はウクライナ戦争以降、ロシア産の天然ガスへの依存を減らし、イスラエル産の天然ガスの輸入量を増やしている。
グテーレス事務総長の恐ろしいコメント。
「私は、中東における人道的停戦、人質全員の無条件解放、必要な規模での救命物資の配送を繰り返し求める。
誰もが自分の責任を負わなければならない。
これは正念場だ。
歴史は私たち全員を裁くだろう。」
国連総会 ガザ「人道的休戦」決議を採択 緊急特別会合 - 毎日新聞ニュース
https://mainichi.jp/articles/20231028/k00/00m/030/013000c
おやおや、この京大仏文出身の先生、私は存じ上げないのだが、随分悪い意味で「ナイーブ」なカミュ像を抱きしめておられるようだ。
しかし、問われるべきは、パレスティナのアラブ人たちを欧米の支援を受け、イスラエル軍が虐殺している今この時に、この「アラブ人に対する無動機殺人」の不条理を掲載する、毎日の見識だろう。
WWII後、アルジェリアは独立運動を展開したが、仏側は武力で鎮圧。「アルジェリアはフランス」であるから、FLN(民族解放戦線)は「テロリスト」、その行為は「テロ」とされた。パリのアルジェリア人が1961年10月に平和的にデモをした際も、仏警察はこれを襲い掛かって、1万2千人を逮捕、大量の人間をセーヌ川に突き落とし、数十人が死亡。
捕虜には一切の法的保護は与えられず、電気ショックをはじめとする拷問のマニュアルが開発され、それはその後ラテン・アメリカの軍事政権に輸出され、対ゲリラ戦に活用された。
ちなみにFNの創設者、J.マリー・ルペンはアルジェリア戦争の際の拷問担当部隊に所属。
それにしても、1960前後生の仏文学者が、まだ「不条理」の夢に浸っているのは、完全に時代遅れ。今「不条理」を感じているのは、一方的に虐殺されているパレスティナのアラブ人ではないのか?
BT
私はこのインタビューの先生については何も存じ上げないのですが、ちょっと疑問に思ったので。
通り魔殺人を起こした犯人が、
「誰でもいいから殺したかった」などと言うことがあります。最近はそういう言い方に対して、「本当に誰でもよかったのか、弱そうな相手を狙った犯行だったのではないか」と批判されることが多くなりました。
アルベール・カミュは、フランスが北アフリカで植民地にしていたアルジェリアで、植民者側のフランス人として生まれた人です。
そして、カミュが書いた『異邦人』って、「植民者が現地のアラブ人を殺す」小説なんですよね。
『異邦人』についても、本当に単なる「不条理」殺人といっていいのか、今現在の視点から見ると、問題になると思います。
(サイードも指摘していますし)。
現在のこのパレスチナの文脈のなかで、「アラブ人が無意味に殺される」話について語る際に、「殺した」側のムルソーの話ばかりを語り、「殺される側」からあらためて捉えかえす視点がないのは、おそらく無意識にフランス人・植民者側の視点に立っているからだと思います。
おそらく定年も間近な教授が、数十年の研究の果てに、未だにこうした地点からしか語りえないのだとしたら、「文学研究」の価値ってなんだろう、と思ってしまいます。 [参照]
未成年者さまや、経済的に難しい立場にあるご家庭の方は、ぜひ「子ども割」をご利用ください。PDF版を無料でお読みいただけます。本当に素晴らしい取り組みだと思うので、届くべき人に届いてほしい。わたしが逃げるときに欲しかった本だ。
国連事務総長、イスラエルに反論 “ハマスのテロ容認”は「誤解」 - 毎日新聞ニュース
https://mainichi.jp/articles/20231026/k00/00m/030/002000c
【バイデン氏、人質全員が解放されて初めてガザ停戦を支持できると発言】
イスラエルに捉えられたパレスチナ人捕虜は10/7以降2倍の10,000人以上になったと言われているのだが…
米が今回本当に何の役にも立たないどころか加担していることが明らかになって、ネタニヤフが国連事務総長辞任を要求して、この引くに引けなくなった米・イの首相二人が辞任したほうが早いと思うのだけど。
欧米の民衆の力を祈るばかり。
https://www.aa.com.tr/en/americas/biden-says-he-can-support-gaza-cease-fire-only-after-all-hostages-released/3030408
袴田巌さん出廷免除、弁護団「まずはホッと」 やり直し裁判 - 毎日新聞ニュース
https://mainichi.jp/articles/20231025/k00/00m/040/241000c
イスラエルはもう「あからさまな戦争犯罪とジェノサイドを欧米指導者たちが看過あるいは幇助している」という現実を隠しようもなくなっているが、どうするんだろうなあ。
確かに成立自体がヨーロッパ史の恥部の集大成みたいなものだし批判もしづらいのではあろうが、ここで批判できないようでは他の全ての人権や国際秩序についての主張も言葉の価値を失ってしまうぞ。
あらためて、ハマスのテロに襲われたイスラエルのスデロットの街の写真をこの記事で見ている。「何だ、普通の街じゃん」というのが第一印象で、日本の都市近郊にもありそうなこんな街がなぜテロに…と思いかねないわけだが、しかし、その前にここがガザから2キロと離れていないということをどう考えるのか。
200万人の人が閉じ込められ、原則として一生そこから出ることができず、劣悪なインフラと崩壊した経済の下で暮らしている地域からたったの2キロのところに、広くて白くてきれいで、世界中のどこにあっても、裕福な中間層が住んでいるところだと認知されるような住宅街を作ったというのはどういうことなんだろうか。そこに住み、愛着を持ち、そこが安全で持続可能だと疑わなかった人たちの価値観はどういうものだったのだろうか。写真を見ながら、そんなことを考え込む。この街は、世界最大クラスの壁に守られたはずの、ゲーテッドコミュニティだったのではないか。
酷いな。盗人猛々しいにも程がある。
QT: https://u-tokyo.social/@mainichi_bot/111292616696897775 [参照]