去年NHKで再放送されていた「だれかに話したくなる山本周五郎日替わりドラマ」という短編ドラマシリーズが面白かったことを思い出して、Kindle Unlimitedで山本周五郎全集をダウンロードして読み始めている。時代小説だけど、戦や有名武将を主題にせず、当時の市井の人々の日常の風景や心の機微を丁寧に描写しているのが良い。
Kindle曰く、全集を読み終えるまで250時間と表示されており、しばらく山本周五郎の日々になりそう。

この週末、個人的スマッシュヒットだったのは、池波正太郎「闇の狩人」上下巻。
足を痛めた盗賊の弥平次は、湯治で訪れた山奥で倒れていた若い浪人を助ける。助けた浪人は崖から落ちた衝撃で記憶を失い、自分の名前すらも覚えておらず、弥平次は浪人に弥太郎と名付ける。時は経ち2年後の江戸、弥平次は盗賊の跡目争いに巻き込まれていた。そんな中、弥平次は行方がわからなくなっていた弥太郎と再会すると、更なる混沌とした争いに巻き込まれていく…。
盗賊の主人公をはじめとする登場人物たちによる巧妙な駆け引きがとても面白い。時代小説だが、みな架空の人物のため物語の着地点が全く想像できず、彼らの行先が知りたくてページをめくる手が止まらなかった。
何よりもぐっときたのは、弥平次と弥太郎の間で生まれたブラザーフッド的な友愛関係。何者かもわからない弥太郎を見返りを求めずに助ける弥平次の情、盗賊たちの争いの中で危険をおかしてまでも命がけで弥平次を守る弥太郎の情。年齢や立場を越えて築かれた二人の友好関係は、作品を読み終えた後、柔らかく優しい余韻を残してくれた。

あまりの暑さで週末は家にこもってKindleで面白そうな本をひたすら探しては読んでいた。
最初に読んだのは、柏葉幸子「霧のむこうのふしぎな町」。1975年初版のファンタジー。夏休みに小学生のリナが一人旅で向かった先は霧の谷。霧の中を歩いた先には、"めちゃくちゃ通り"という摩訶不思議な町があって…という冒険心くすぐられるストーリー。書誌情報に「千と千尋の神隠し」に影響を与えたと書いてあり、確かに序盤の流れは似ているかもと思ったが、主人公がめちゃくちゃ通りに辿り着いてからのメインストーリーは優しさにあふれており、読んでいて心があたたまった。ちょうど寝る前に読んだので、まるで夢の世界と地続きのような感覚だったためか、その日はよく眠れた。

最近何度も見たのはコートールド・ギャラリーのYouTubeで、改修を終えたばかりのギャラリーと所蔵作品を案内するビル・ナイの動画。
好きな美術館と好きな俳優さんの組み合わせで嬉しさと驚きでいっぱいになった。

youtu.be/-nJWLK1ct78

東京都現代美術館のホックニー展が始まったばかりの良いタイミングで、V&Aが目を引くホックニーの作品をSNSに投稿していたのでシェア。
デイヴィッド・ホックニー 「The Weather Series」という1973年の版画シリーズ。日本の浮世絵にインスピレーションを得て、特に"Snow"はその影響がよくわかる。
強い太陽の光線を描いた"Sun"は、今日みたいな暑い日にとてもぴったり。

instagram.com/p/CuwheVGooKH/?i

昨日から始まった国立新美術館の「テート美術館展 光 ターナー、印象派から現代へ」。展覧会図録は重量があるので最近は専ら通販で頼むようにしており、図録を注文したら早速届いたのでワクワクしながら読んだ。 

「光」をテーマにテート美術館が所蔵する幅広い時代とジャンルの作品が集められており、今まで知ることの少なかった作家や作品たちを取り上げている。
 図録表紙になったジョン・ブレット「ドーセットシャーの崖から見るイギリス海峡」(1871)が描いた太陽光差し込む海面が美しい。興味深かったのは、ターナーが遠近法の講義のために描いた金属球の絵画群。ターナーがいかに光と影を緻密に研究していたかがわかる。図録の写真を見て早く実物を見てみたいと思ったのは、オラファー・エリアソンの「星くずの素粒子」(2014)。このインスタレーションからどのように光が発せられるのか、実際に体感してみたい。
 気になった点は以前も言及したが、展示内容を鑑みて展覧会の副題に"印象派"を入れる必要があったかは疑問。
 公式ホームページでは、展覧会グッズの一部のみの紹介で全ては公開していなかったので、ショップも気になっている。展覧会は秋から大阪中之島美術館に巡回予定。

タワレコのセールでロイヤルバレエのブルーレイ2枚購入。買ったのは、バーンスタインセレブレーション(幽玄、不安の時代、コリュバンテスの遊戯)とトリプルビル(コンチェルト、エニグマヴァリエーションズ、ライモンダ)。ロイヤルの演劇性を感じられる不安の時代とエニグマ〜が良かった。エニグマ〜の中で流れるエルガーのニムロッドは何度聴いてもじーんとする良い曲。

テート所蔵のハンマースホイ「室内」も展示されるので待ち遠しい。

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今年気になる展覧会、ツリーに繋げます。
「テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ」国立新美術館・大阪中之島美術館
tate2023.exhn.jp/
展覧会タイトルからテートが誇るターナーのコレクションがメインかと思いきや、18世紀末から現代までの幅広い作品がラインナップされており今からワクワクしている。モネやホイッスラー、バーン=ジョーンズ、ブリジット・ライリーやロイヤルバレエ「Infra」の舞台芸術を担当したジュリアン・オピーなど光をテーマに構成されるとのこと。

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静嘉堂文庫美術館でこの時(2007年)見たのが「ー書斎の美学ー文房具の楽しみ」で、中国の文人たちがかつて大切に集めた文房四宝(筆・紙・硯・墨)の岩崎家コレクション展だった。
文房具つながりで、来月1月から徳川美術館で尾張徳川家に伝わる文房具を展示する「徳川文房博」が開かれるとのこと。リンク先の画像、筆の装飾が軸の上部から筆の穂先まで細かく施されて美しい。いつの時代も多くの人に集めたい!と思わせる文房具の魅力がすごい。
artagenda.jp/exhibition/detail

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“全長90メートルの新作”が気になる…。2017年に初めてホックニー作品を見た時、陽光を集めたような色彩が驚くほど鮮やかだった。iPadで描いた作品が絵の具作品と一緒に並んでるのを見て、60年という画家歴の長さならではだなぁと思った。

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今日はこれからBS朝日のパリ・オペラ座展特集見る〜 最後まで起きていられる自信がないので録画しておいた。
twitter.com/artizonmuseumjp/st

温泉行きたいとずっと思っていて、やっと先日行ってこれた。部屋に温泉が出るお風呂があって好きな時に好きなだけ入れて良かった。食事も全て部屋食にしたので、おこもりのんびり旅になった。

歴史小説に関する昔の思い出の扉が開いてしまったのか、酔って候を再読したくなったし、永井路子の炎環も読みたくなった。

確かに文庫本の値段、以前と比べて高くなっている。1000円超をよく見かけるようになった。
子どもの頃、親の本棚にあった歴史小説の文庫本は500円位だった。中高生の頃それらを読んで印象的だったのは、司馬遼太郎の数々の作品や池波正太郎による食にまつわるエッセイ。一人暮らしする際に好きな本を持ってっていいよと言われて持っていった司馬遼太郎の酔って候。引っ越す度に私と一緒にこの本も移動して、今も私の手元に置いてある。

cae さんがブースト

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「ことし2月から中央公論新社と角川春樹事務所、河出書房新社、筑摩書房の4社は順次、文庫本で共通の紙を使い始めました。」ほほう
www3.nhk.or.jp/news/html/20221

十時のおやつに大判焼き食べた。あんこいっぱいでおいしかった〜 
御座候と言う時もあるけど、大判焼きはまだ知らない呼び名がたくさんありそう。

クラウドアトラス、ストーリーだけでなく音楽も好き。当時見てすぐにサントラ買って今も時折聴いている。予告映像見ていたら、公開からもう10年経ったんだと気付きしみじみとした。
youtu.be/XPQTWE-uj5k

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