『ベルリン・天使の詩』を見た。
1987年、壁に囲われていた頃の西ベルリン。この2年後に壁は崩壊するが、登場人物も制作者もまだ誰もそれを知らない。
俗っぽい説明をすると、サーカスの空中ブランコ乗りに恋をした天使が、天使を止めて人間になる話。
見てて天使視点の映像は重力がないのが分かる。凄い!
子供はなんとなく天使が見えてるっぽい。大人は天使の存在を感知できない。
天使が見守る人間の世界は、不和を抱え不満を抱き絶望し病み失業し自殺をする。天使は寄り添うことしかできない。
そういった草臥れ果てた人間の世界を、重力があり体温があり色彩があり触覚のある人間の世界を、天使は憧れる。
“子供が子供だった頃”という詩がいくども繰り返されていて、天使≠子供なのかしらね。天使を辞めて人間になる、子供を辞めていずれ草臥れた大人になる。それをどちらかと言うと、肯定している感じ。
元天使が何人もいることも提示されていて、大人もかつて子供≠天使だったことも示していると思う。
#映画
宇野亞喜良展の覚え書き
宇野亞喜良展
過去最大規模の個展とのこと。一部ポスター作品を除いてすべて撮影可能。
もう本当に膨大な作品数で圧倒される。じっくり見ていたら何時間もかかる。
宇野亞喜良といえば物憂げな少女や痩せた女性のイラストが印象に強かったけれど、今回の個展で「それだけじゃない」ということがよく分かった。
それだけじゃないどころか、わたしが知っているのはほんの一部だった。色んなタッチの絵があって同じ人物から生み出されたとは思えないくらい。
特に絵本の原画が良かった。
「せむしの小馬」はアニメーション映画に触発されて描いたという。この作品は本当にこれまで持っていたイメージとまったく違う絵だった。
「きんのおの」は幻想的で淡いドリーミーな色付けの美しさがたまらなかった。
「ぼくはへいたろう」これは映画的に描くというアイデアで新しい表現をしたとのこと。光と影の陰影や絵に動きがあって、独特のリズミカルな迫力がある。平面なのに立体的だった。
コクーン歌舞伎の絵もよかったなー。リアルな人間の絵が鮮やかな色彩と合わさってめちゃくちゃカッコいい。
舞台幕のデザインにもなっていて、実際の舞台上での写真も展示されていた。
書籍や雑誌の挿絵、商品パッケージのデザイン、絵本、舞台美術、造形、衣装、企業広告やポスター、アニメーションなど、ほんとうになんでもあってどれも洗練されていて引き出しが多くて、これが天才かという感想になった。ものすごいことだと思う……。
そして展示の最後に長い年表をざっくりと見ていたら、今90歳で現役ということに気づいてまた驚いた。
好きだから……という気分でこの仕事をしてきたというようなことが書かれていたのも印象的だった。「好き」をずっと続けてきたひとなんだ。
これからも素晴らしい作品を描き続けてほしい。
たくさん食べると言えば、この記事ですわ。
すき焼き(うどん追加)の後に、オムライス、ハヤシライス、トンカツ。
前期高齢者男性すごいね。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA164BJ0W3A310C2000000/
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おたくらしいですよ。基本的にやる気がないです。フツーにダメ人間です。今特に腰を据えてるジャンルはありませんが、ときどき何かをぽつぽつ書いてます。オススメ本とかは常に募集中です。
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