メモ:呉存存『中国近世の性愛』の第4章第2節(明代中後期の同性愛文学)に紹介のある『石点頭』という作品、「首龍子猶が序を付している」と訳されているの、「冒頭に龍子猶が序を付している」とかであるべきでは? 龍子猶は馮夢龍のことでしょ? とぐぐったら、東大の鴎外文庫のページに行き当たり、鴎外も読んでたの?!と言うのと、「墨憨主人評」って馮夢龍、序だけじゃなくて評も書いてるじゃん???と言うのと。(まさか作品自体も自分で書いたんじゃないだろうな)
これまで馮夢龍の同性愛関連の言及はあまり読めていなかったので色々言及があって嬉しい。他に引用されている小説も当時の状況を知る参考になりそうだから、読んでみたい…が読めないので、まずは論文探してみる。
不思凡監督の「大雨(邦題:ストーム)」、来春のTAAF長編アニメーション部門にノミネートされてる!
来年3月に池袋で見られるよ!(大歓喜)
https://animefestival.jp/ja/post/17969/
今『中国近世の性愛』という本を読んでいるのですが、明末に刊行された美麗グラフィックの春画集に潘安が受の同性愛場面があるらしく、明末の文人連中に好き勝手二次創作されたのは、女人国の女王に押し倒されて服を剥かれた鄭和さんだけじゃなかったんだな…という顔をしている。
https://www.amazon.co.jp/dp/4791762002?ref_=cm_sw_r_cp_ud_dp_ADQG27NF22A7K4K510KA
本日までの進捗:3846文字。スケッチやメモ含めた全体では6000字強。
今書いている二次創作の主人公が頬紅売りの男なので、昨夜にわかに「そう言えば頬紅ってどう作るの?」と思い立って調べ始めた(そんなことは書く前に調べなさい)。まず、困った時の「天工開物」を開くと何やら紅花餅から紅色を作る手順が書いてあり、さらにぐぐったら表参道に紅ミュージアムという紅と化粧の歴史についての企業博物館があることがわかったので、仕事帰りに見てきた。2部屋の小さい展示だけど予想以上の充実度で、帰宅して「天工開物」を再読して「わかる…わかるぞ…!」とムスカになっている。当然と言えば当然かもだが、中国と日本で基本的なところは同じ材料と手順で作っているのだな。
https://www.isehanhonten.co.jp/museum/
【唐突な水都語り】
水都百景録の同性愛黙殺と異性愛偏重については思うところもあるけれども、当時の社会的・思想的状況を踏まえると、異性愛については、現代的な「対等な男女の関係」を導入するだけで現代のプレイヤーの納得感と当時の家父長制への批判と当時の思想潮流の変化(馮夢龍の「山歌」とか)の説明が3つながら可能になるのに対し、当時の(特に男同士の)同性愛は権力勾配を前提としたものなので、現代の価値観にとって違和感のない内実の同性愛を導入するには、歴史的な家父長制に関する部分のそれなりの改変が必要で、しかし封建的な家父長制への批判があのゲームの根幹にあるので、なかなか作り方が難しいのかもしれないなというのが現時点での認識。そのうちちゃんと書きたい。
なお、探検ストーリーというか董其昌回りの「19世紀かよ」なヘテロロマンチック・ラブ・イデオロギーは、多分、水都の董其昌というキャラに付随するバグというかギャグなので、とりあえず薄目でやり過ごして欲しい。蘇州府と杭州府の探検ストーリーは男女の恋愛をフックにしつつも、それにとどまらない話になってるので。個人的には、史実でのクズofクズ男・董其昌をしれっと恋愛ゲームのプリンスみたく造形しちゃった解釈センスはある意味天才だなと思っている。
本日までの進捗:文章が続いているところが3533文字。左がver.04。右がver.06。語りの場の設定があまりに恣意的なのではないかと悩んで設計図を引き直して、方向性は間違ってなさそうと確信を得られた。多分、自分ががんばれば完成させられるはず…
ちなみにこれ↓の件なので、仕方ないなとは思うものの、ものは言いようなので発言した鄭和さんは女人国の女王に剥かれて大変な目に遭うがいいという気持ち。
https://x.com/muye_sanyue/status/1715946662877872319?s=20
それはそれとして、ヘロドトスものの文芸作品だと、おすすめは中島敦の「狐憑」かな。「山月記」読んだ後ぐらいに学期末に国語の時間が1時間余って先生が選んで読ませてくれた作品。大好きだしすごく影響を受けたので、先生には感謝している。(それを言うなら、「木乃伊」と「文字禍」もヘロドトスものかな…?)
https://www.aozora.gr.jp/cards/000119/files/618_14528.html
あとは佐藤哲也先生の「サラミス」これは超絶面白いので読めとしか。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07572FB1F?ref_=cm_sw_r_cp_ud_dp_C3DWBMTSEY5DE55CGX58
他にどんなのがあるかしらん。割と視界が狭めなのでおすすめあったら読みたい。
「創作する人のための歴史叙述と歴史創作」の第4回が古典古代回だったので、ふと思い出して『ギリシア哲学者列伝』のアリストテレスの章を確認しようと思ったら、古代ギリシアローマ棚が大雪崩を起こしていて、えらい目にあった。
確認したかったのは、ある人から罵られていると聞いたアリストテレスが言ったという「わたしがその場にいないのなら、鞭で打たせたっていいんだよ」という言葉。大昔に読んだ時、アリストテレスのこういうところ好きだなと思ったのだけど、今思うと、この発言も他の発言も、アテナイで異邦人だったことによる処世術というか韜晦みたいなものだったのかもしれない。収録されている噂話、相当くそみそなこと言われているし…
(正直、アリストテレス先生のことは著作の語り口からしか知らないのだが(内容は理解できない)、淡々と論じているようで時々辛辣なことをさらっと混ぜてきたりするのが実に良いです。個人的にはソクラテスやプラトンより断然好き)
@hoshinami629 今思うと、組合が強かった職場だったのでしょうね。当時はまだ若くて働きたい盛りだったので「は?」と思ってましたが、その後人権のない職場で際限なくこき使われて、労働時間規制の重要性が身に沁みました…実質労働時間天井なしの職場だと、上から下まで「そもそも労働時間に制約を設ける意味がわからない」人がマジョリティになってしまうので…
@hoshinami629 36協定は労働者にとって幸せではないけど、36破棄は就職してから知った有難い(?)言葉ですね。新米の頃、「今日はサブロクハキだから残業禁止。さっさと帰って」と言われた時は何事かと思いましたが。
本日までの進捗:1,008文字。
金曜日から冬至灯会が始まるけれども、それまでに中秋灯会の話を書き上げられる気がしない。というか、まだどう転がっていく話なのかも確信が持てない。少なくとも、当初の見込みとは全然違う方向に行きつつある。(よくある)
マキノヤヨイです。創作集団こるびたるの中のひと(もしくは外のひと)。ここは、主に創作活動のゼミ発表的な使われ方をしている場です。