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"出来がどうあれ、ひとつの作品を完成させたなら――この世に存在する何千何万というフィクションの列に、あなたの作品を加えられたことを「楽しい」と感じられたなら、それが創作を続けるための最大の原動力となるはずです。"
――山本弘『料理を作るように小説を書こう』

訃報を耳にして。2021年発行のこの本が最後の本となってしまった。
tsogen.co.jp/news/2024/04/4985

"格闘家と哲学者、両者は一見まったく正反対の人種に思えるかもしれませんが、実のところ、格闘家が「強さ」に一生をかけた人間たちであるように、哲学者も「強い論(誰もが正しいと認めざるを得ない論)」の追求に人生のすべてを費やした人間たちなのです。"
――飲茶『史上最強の哲学入門』

ここだけ読むとわりと真面目そうな本に見える笑

"革新を好む精神というものは、がいして利己主義の性格と視野の狭さからくるのです。祖先をかえりみない人は、子孫を思いやることもないでしょう。"
――エドマンド・バーク『フランス革命についての省察』

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"「ドクター・ローゼンバッハは、どんな本も最低三冊は揃えるべきだという持論でした」とセルマは説明してくれた。「自分が読む本と、人に見せる本と、人に貸す本と」"
――ローレンス&ナンシー・ゴールドストーン『旅に出ても古書店めぐり』

ローゼンバッハ博物館には、ブラム・ストーカー『ドラキュラ』の手描き創作ノートが収蔵されてる。

"本当に貴重なものは金では買えないという。さんざん言い古されていることだが、これは金に困ったことのない人間の浅知恵だ。年々の稼ぎがほんの何ポンドか不足だったばかりに味わった悲惨や、噛みしめた無念を思い出すと、金の大切さに愕然とする。"
――ギッシング『ヘンリー・ライクロフトの手記』

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"当時横浜には、ロシア軍艦「リューリック」「ロシア」の二隻がよく入ってきておりました。(...)停泊中には、始終高官の往来があって、向こうからも来、こちらからも出かけていく。ロシアの艦に行くと、むやみにシャンペンを抜く。どうしてあんなにシャンペンを抜くのかと尋ねると、自分たちが存分に飲みたいからだと言うのです。"
――山梨勝之進『歴史と名将~海上自衛隊幹部学校講話集~』

日露戦争のわずか数年前にこんな時期があったんだなー。

"私はプレゼンには次の三つのゴールがあると捉えています。

① 聴いた人がハッピーになる
② 聴いた人から行動(決断)を引き出す
③ 聴いた内容を他人に言いふらしたくなる

端的に言えば、プレゼントはこの三つを達成するためのものであり、この三つのゴールに向かっていくものです。"
――澤円『マイクロソフト伝説マネジャーの世界No.1プレゼン術』

"プトレマイオス二世フィラデルフォスは、アレクサンドリア図書館に「トーラー」をギリシア語に翻訳して収蔵するために、わざわざイスラエル12部族から各6名の学者を呼び集め、合計72名のユダヤ人学者によってヘブライ語の聖書をギリシア語に翻訳させた。72名全員が隔離されて作業を行ったにもかかわらず、翻訳はまったく同じテクストになったといわれ、これが翻訳の正確さと神の承認を示す証と見なされた。"
――安酸敏眞『人文学概論』

"平常ハ訓練ニ次グ訓練ノタメ、読書ノ余暇ハ皆無ナルモ、出撃セバ多少ノ閑暇アラント期待シテ、ソノ直前艦底図書庫ヨリヨウヤク探シキタレル一冊、哲人「スピノザ」ガ伝記ナリ 乗組士官ノ遺留セル私物ナラン
明日ヨリ訓練再開セバマタ寸暇ヲモ奪ワレン 僅カニ数頁ヲ読ミタルノミナレバ、突入マデニ読了ノ見込ナシ
ソレモマタ良カラント思イツツ読ミ耽ル 柔ラカキ小説体ノ行文、蜜ノゴトク心ヲ包ム"
――吉田満『戦艦大和ノ最期』

定期的に読み返したくなる文語体。以前、朗読が販売されてたけど、もう手に入らないだろうな。買っておけばよかった。

"外来語由来の言葉への言い換えは、単純に発音のしやすさや省略が理由の場合もあれば、不平等感や差別的表現を回避する目的の場合もあり、それから、互換がマイルドで婉曲的になり、角が立ちづらいからという、感覚レベルの話もあるのだろう。"
――九段理江『東京都同情塔』

"人によってはもしかすると、このような平等性を信じないかもしれない。それは、自分には才知があるという自惚れが働くからである。大半の人間は、一般大衆よりもはるかに才知があると自己評価している。"
――ホッブズ『リヴァイアサン』

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"彼(編集長)は、毎日机の上に積み上げられるたくさんの原稿のうちから、どれを取って読んでも、二、三節目を通せば、その作者が人間を好いているかすぐにわかるという。
「作者が人間を好まないなら、世間の人もまたその人の作品を好まない」"
――D・カーネギー『人を動かす』

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"でも中学生の頃には確実に両手に握り締めることができていた私のあらゆる可能性の芽が、気づいたらごそっと減っていて、このまま小さくまとまった人生を送るのかもしれないと思うとどうにも苦しい。"
――綿矢りさ『インストール』

"自分が本当に感じている想いを、きちんと探して言語化する。大人になっても、油断すると、それをサボったり、誤魔化したりしてしまうことがある。そうすると自分の本当の想いを見失ったり、見逃したりしてしまうのだと、数年たった今、やっと気がつかされているのだ。"
――村田沙耶香『きれいなシワの作り方』

"修養とは、主体的に自己の品性を養ったり精神力を鍛えたりすることで、人格向上に努める思考や行為をさす。自分の努力によって能動的に自己のより良い状態を目指そうとする「自分磨き」の志向と言ってもよい。"
――大澤絢子『「修養」の日本近代』

"実利の小さい学問の存在理由は、人類の知的好奇心である。縄文人の土偶製作も、火星人の破壊工作も、ダウ平均株価には一切影響を与えない。それでも人は土偶や火星人の動向を知りたくてしょうがない。"
――川上和人『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ』

『バッタを倒しにアフリカへ』を楽しく読んだ人ならこの本も楽しめると思う。

"いい哲学者になるためにたった一つ必要なのは、驚くという才能だ"
――ヨースタイン・ゴルデル『ソフィーの世界』

サンデルの前の哲学ブームがこの本発端だったっけ??

"二人とももう、けっして何も言わなかった。話すことがなかったのだろうか。話すことはあったのかもしれない。何を話していいのか、突然わからなくなった。近いはずなのに、近いがゆえに届かなかった。無理に話そうとすると、すぐ足もとにある断崖から、まっさかさまに落ちて行きそうだった。"
――川上弘美『センセイの鞄』

"彼はまだ27歳で、この年頃では、多くの人間はまだ平凡には成り下がっていない。邪魔をされても断固としてひるまず、何かを成し遂げたいと願う。"
――ジョージ・エリオット『ミドルマーチ』

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"だいたい読書なんて一回では何もわかりません。それも時間をおかなくちゃ、何も見えてはこない。読書ってアスリートとスポーツゲームの関係のようなもの、いつも100メートルで10秒を切れるわけではないし、いつもホームランを打てるわけじゃない。やっぱり何度も同じ練習をし、何度も同じピッチャーや相手に時間を無視して挑むしかないんです。"
――松岡正剛『本から本へ 千夜千冊エディション』

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