マイノリティは思想を深めるための道具じゃないぞ〜
https://x.com/akisumitomo/status/1707582503299817666?s=46
何度も宣伝で恐縮ですが、島薗進編『これだけは知っておきたい統一教会問題』(東洋経済新報社)、どうぞよろしくお願いします。実は今日、印税払い込みの手紙が届き、正確な刷り部数が分かったので(部数は出版社の判断にお任せなので)、もっと買ってもらわねば、となった次第です(笑)。
「アンチ人権」言説が、日本では草の根から政権中枢まであちこちから発信されている。
アンチ人権とは、つまり「極右」だ。そこで「極右とは何ぞや」を軽くリサーチしてみた。
短く言うと普遍性(平等と友愛)を嫌い「友と敵」(我々と奴ら)を強調、排外主義の"均質な国家"を目指す一派。主敵はフェミニスト、移民、LGBTだ。
下記は欧州委員会の資料"Factbook ‒ Far-right extremism"。極右は何を主張するのか、どのようなナラティブやネットミームを使うのか、等がコンパクトにまとめられている。
https://home-affairs.ec.europa.eu/pages/page/factbook-far-right-extremism-december-2019_en
極右の基本的概念の一つが「友と敵」。彼らは常に敵を必要とする。
なぜ彼らはLGBTを攻撃するのか? 攻撃しやすい敵が必要だからだ。
右派の敵は伝統的に共産主義だった。だがソ連は崩壊し冷戦は終結。ロシアも中国も資本主義を推進中で、右派にとっての主敵は消えてしまった。
そこで出てきたのが「文化共産主義」や「文化マルクス主義」という奇怪なワードだ。欧米の極右も統一協会もこの用語を使う。
真顔で説明するのは困難なのだけど、彼らは「LGBTは文化マルクス主義の陰謀である」といったナラティブを使う。
LGBT当事者にとってはただただ迷惑であり生命の危険に関わる重大事なのだが、このような理不尽な理由でLGBTへのヘイトスピーチや暴力が扇動されているのだ。
>北海道電力が道内の送電線を支える各地の鉄塔を紹介する「鉄塔カード」を作った。採用活動などで配布して送電線事業に興味を持ってもらい、人材確保につなげる狙いだ。同社では初めて。28日から一般向けにも発売する。
北電が「鉄塔カード」を発売 約100年前の最古のものも
https://www.asahi.com/articles/ASR9W4TGGR9VULFA013.html
「勝負には負けたが、相撲には勝った」
「原告から和解を申し入れたが、勝負には勝った」
実際、2012年東海道線車両の中で他人の座席に座ってトラブルになり「だからすみませんって言ってるじゃないか」と逆ギレかまして座り続けた。この調子で対韓外交やるから一部の支持者には熱烈に受けたんだろうな。記事まだ残ってた。
http://www.asahi.com/senkyo/sousenkyo46/news/TKY201212140768.html
WiLL2023年11月号も、「ジャニーズ騒動 カゲで蠢く田人権屋とK‐POP」なる噴飯ものの駄文があったりとひどいもんだが、驚いたのは『日本主義と東京大学』(柏書房)の井上義和帝京大学教授が「我々は「祖国」を忘れたのか」を寄稿していたことですね。
へー「歴史共同体」なんだーその境界線はどうやってひかれたんですかね:
「祖国という言葉は、国家や政治体制とは異なる次元で、守るべき歴史共同体を指し示し、同胞として団結と連帯を呼びかける〃合言葉〃として、思想信条を超えて広く使われていたわけです。「国を守る」のに右も左もありません」
こんな展開もある。「先人」の無規定さ:
「祖国とはまず、先人が大切に育んできた忘れられた歴史や文化を受け継ぎ、豊かにして次の代に受け渡す、という世代間継承の観念である。…それを守るために命を捧げてきた死者たちの記憶である。二つを合体させて、祖国とは…「遺志の継承」の物語である」
「先人たちが国をどのように守ろうとしたのか、そのためにどれほどの血と汗と涙が流されたのか、という祖国の物語も「国を守る」ためには不可欠です」
「祖国」とは「国家や政治体制とは異なる次元」のものだと言うのだが、いざ「国を守る」ということになると、領土やら主権やら「反撃能力」やらがこんにちわするの興味深い
呉座さんて何がまずかったんだっけ?と思っておられる方はこちらの嶋さんの投稿をどうぞ。
https://researchmap.jp/blogs/blog_entries/view/137817/8c1b9642f73e022e8cab9084b3d75e42
オープンレター訴訟、先方の主張撤回で和解になりました。ほぼ全面勝利です。
神原弁護士をはじめ弁護士団の皆様、ご支援くださった皆様、ありがとうございました。
電車の中で読んでいる小山俊樹『五・一五事件』(中公新書、2020年)、実行グループの形成過程からターゲットの選定、調査の適当さ、集団テロに目標を縮小したこと、コトを起こした後の東郷平八郎頼みや権藤成卿に国家改造を指導させるとか、実践的に「やる」立場に立って見るとデタラメすぎて腹が立つ。
また、橘孝三郎の愛郷塾にも声をかけたのは「古賀の構想では、決起の大義名分を立てるためには、陸軍・海軍そして民間の三者が揃って立ち上がることが絶対不可欠であった。「とくに、苦しんでいる農村が止むに止まれず蜂起した、という態勢にすることが必要だった」と、古賀は回想する」とあって、あらまあ、と。
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NHKスペシャル「“冤罪”の深層〜警視庁公安部で何が〜」の再放送、本日深夜です。 https://toot.blue/@tsysoba/111120351101964574#. [参照]
1つ目)あなたたちは今日の会見を「マイノリティの人たちが法律を変えてほしいと訴えました」と報道をするだろうが、それは考え方の基本を間違えている。トランスの人たちに、法律を変えてほしい理由を説明させるな。そうではなく、考えるべきは、この社会がこの不妊化要件を法律に存置させることの理由ないし正当性である。社会が混乱するから、などと抽象的な理由を挙げて、不妊化要件の正当化は図られるが、ではその正当化理由は、トランスの人たちから生殖能力を奪い、生殖の権利や身体的統合性への権利、私生活を営む権利(家族を形成する権利)、受けたくない医療措置を受けない権利、不妊化を伴う性別適合手術を受けるにあたっての真正な同意を与える環境を守られる権利よりも優越するのか。それを考えて報道して欲しい。これらの権利を踏みにじるだけの正当化理由を、この法を維持することで得られるとされる利益は上回っているのかが、いま問われているということを忘れないように、報道の仕方を考えて欲しい。
2つ目)これは生殖の権利を侵害する要件であり、リプロダクティブ・ヘルス&ライツの問題である。そして、より広く、国家による生殖の管理という問題の一側面である。誰が子どもを産んでよく、あるいは誰が子どもを産むべきであり、誰が子どもを産むべきでないか。人々のあいだに線引きを行い、国家がさまざまな仕方で生殖に介入すること、そしてときには、こうして不妊化を強いるといったことは、歴史的に様々な集団に対して、様々なかたちで行われてきた。特例法の不妊化要件にもっとも近い発想は、優生保護法に見られるもの。その法律によって、認知機能に障害のある人や統合失調症の人、貧しい人や、ろうの人たちが、不妊化のターゲットにされた。そして生殖の権利・生殖の自律の侵害という意味では、刑法堕胎罪や、中絶がその堕胎罪の例外となるための基底としての配偶者同意要件なども同じである。だからこれは、トランスジェンダーという特殊なマイノリティの困りごとを解決するため、ではない。これは性と生殖の健康と権利を守り、国家による生殖の管理からの解放を目指す全ての人の闘いの一部である。その視野をもってこの問題を考えて欲しい。
編集業。하야카와 타다노리 。『神国日本のトンデモ決戦生活』(合同出版→ちくま文庫)『原発ユートピア日本』(合同出版)『「愛国」の技法』(青弓社)『憎悪の広告』(共著、合同出版)『「日本スゴイ」のディストピア』(青弓社→朝日新聞出版)あり。 真理が我らを自由にする&労働が我らを自由にする。