阿古真里さんの書くものは嫌いじゃないんだが、岩村暢子を引くならば、「おかあさん」が伝えてきたとされる家庭料理に、戦争を挟んで文化的/歴史的な断絶があることを指摘した『〈現代家族〉の誕生:幻想系家族論の死』(勁草書房、2005年)のほうじゃないか
な……
そもそも「おふくろの味」「家庭の味」が高度経済成長期につくられた幻想だったというのは、文中でも紹介されている湯澤規子『「おふくろの味」幻想』(光文社新書)が1冊をつかって論証しているのだけれど、見出しが「いま日本から「家庭の味」が失われている…」となっているのは、まことに残念では。
いま日本から「家庭の味」が失われている…日本人が「自分だけの料理」を作れなくなってしまった「2つの理由」https://gendai.media/articles/-/116405
こういうお人好しなことをやってもしょうがないhttps://twitter.com/hayakawa2600/status/1161138929480822784
この書を読了。戦前の日本軍に巣くっていた「オカルト」をここまで集中的に取材した本はなかっただろう。力作。僕は多少は知っていたとは言え、ここまで軍人が骨がらみでオカルトめいた「日本(天皇)至上主義」関わっていたら、そりゃ日本は戦争に負けるわと改めて思った(笑)。
この本を読んで今までの印象が変わったのは、陸海軍の「ユダヤ通」として以前から有名な安江仙弘と犬塚惟重の二人。一言で言って、ここまで「残念な人」たちだったとは・・・。二人の印象は、安彦良和先生の『虹色のトロツキー』で形成されていたから、結構いい人だと思っていたのよね。
https://book.asahi.com/article/14885567
親切な編集者の人にもらった『ここにある社会主義』、ドレーパーとかを引いているのだけれど、『経済学教科書』以来綿々と受け継がれている展開がところどころ顔を出していて、読んでると混迷する。例えば――
「単純商品生産が拡大した結果、労働する能力すなわち労働力も売買の対象となり、資本家が労働者を雇う生産形態が一般化して、資本主義社会は確立しました。労働力商品の価格が賃金です」(50ページ)
あらら、労働力商品の誕生が、「単純商品生産の拡大」の延長で語られている……
ちなみに、「社会主義」を語りながらも、労働力商品が出てくるのはこの1箇所のみ。「価値法則」とかも出てこない。
他方で、「ナウい」(死語)展開もある。
「社会主義の本義は、人々が自己実現できるように社交しコミュニケートできる社会を追求することでした」(112ページ)
いや、ちょっと、これは、どうなん??
@hayakawa2600 イーロン・マスクがそのような発言をしたこと自体は事実のようです。本気かどうかは別として。
https://www.itmedia.co.jp/news/spv/2309/19/news077.html
「旧twitter 有料化の噂はガセ」という噂(ソースは提示されているが、見に行くのめんどくさいというよくない態度)
旧twitter 有料化の噂に、やっぱりきっちり引っ越ししようと思い
編集業。하야카와 타다노리 。『神国日本のトンデモ決戦生活』(合同出版→ちくま文庫)『原発ユートピア日本』(合同出版)『「愛国」の技法』(青弓社)『憎悪の広告』(共著、合同出版)『「日本スゴイ」のディストピア』(青弓社→朝日新聞出版)あり。 真理が我らを自由にする&労働が我らを自由にする。