ロヒンギャは組織の名前じゃねえよカスというのは前提として、武装闘争形態をも展開する反政府勢力をごくあっさりと当該地域の権力の口吻にならって「テロ組織」と呼べてしまうのなんで? なんでそんなにチョロいの?
「ウィキペディア三大文学」の一つとして知られる「地方病 (日本住血吸虫症)」、同項目で参考文献筆頭に挙げられている小林照幸『死の貝:日本住血吸虫症との闘い』(新潮文庫版)が復刊されていたので購入、寝る前に一気に読んだ。
日本住血吸虫発見までの道のりが、先人の苦労が多くて泣けてくるが、日本住血吸虫の生活史をどのように解明していったのかのあたり、Wikipediaでは要領よくまとめてあるが、各地の医師たちの探究と悩み、困難も含めて描かれており、かなりおもしろかった。
古新聞を整理していてみつけた、産経新聞2023年12月21日付け掲載の投書。「テロ殲滅は国家として当然」という76歳男性。イスラエル=主権国家、ハマス=テロ組織という二分法による1bit世界観だが、その世界観にもとづいて「殲滅せよ」と死のアジテーションを投書してしまう熱意にたじろぐ。
「大東亜戦争」以前の東南アジア地域における武装闘争形態を伴った民族運動にも「テロ組織」って規定しそう。その上で「大東亜戦争がアジアを解放した」って言いそうだなと思った。
朝日新聞2024年1月24日付で採取した書籍広告。「産婦人科医が直感で気づいた“神社一帯はまるて妊婦のようだ"」という惹句をはじめ、「直感で古代を見る」とか、なんとも言えないオーラが立ち上っている。
入浴にやってきた女性に声をかける中年男性の「やってる感」:陸上自衛隊 中部方面隊公式アカウントより https://twitter.com/JGSDF_MA_pr/status/1010063537912205312
「こうした戦時の手芸文化を支えていたのは、村川やす子の著作にみるように、「戦時だからこそ手芸が必要」であるとする文脈の構築とその共有にある。物資の欠乏は、女性国民にあらゆるものを自給することを迫ったが、生活にも逼迫する中で人形を作る手芸へと彼女たちを駆り立てたのは、「手作り」に特別な意味が付与・強調されたためである。それこそが兵士を想い、慰めるという意味であった」
山崎明子『「ものづくり」のジェンダー格差:フェミナイズされた手仕事の言説をめぐって』(人文書院、2023年)
https://www.amazon.co.jp/「ものづくり」のジェンダー格差-フェミナイズされた手仕事の言説をめぐって-山崎-明子/dp/4409241567?adgrpid=147059062543&hvadid=678981007419&hvdev=c&hvlocphy=1028852&hvnetw=g&hvqmt=e&hvrand=14004270552737400699&hvtargid=kwd-2022472661905&hydadcr=3195_13722139&jp-ad-ap=0&keywords=ものづくりのジェンダー格差&qid=1703551276&sr=8-1&linkCode=shr&tag=dfgrwe-22&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_shr&creativeASIN=4409241567&camp=1207&creative=undefined&linkId=de5213d5ca68f0dba8f033f5079c4c56 @amazonより
本日発売の『WiLL』2024年2月号に、睾丸理論の先生が例のKADOKAWA本について書いているが、KADOKAWA内部での議論が一切出てこないのに、よくこれだけ書けるなーという駄文。それにしても「言論史に汚点」とは睾丸理論のことではないのか
どんなヘイト本でも批判するには自腹で買って全文読めと吹き上がる文字列が旧twitterで散見されるが、もう2000冊くらいこのタイプのゴミっぽい本を買って読んできた経験から言えるのは、〈どうしようもなさの標本とするしか後世の人類に資するものはない〉という虚しさですね。
マニアックには、同一モチーフの変容と使い回し・ネタ被りのヴァリアントから、イデオロギーの伝播と仕掛けなどを読み取ることができるとは言えます。
けれども、それをもとにして論文なり著作をものして「元をとる」可能性があるのならばまだしも、普通はそんなの無理だし、そんな暇はないだろうし、真に受ける必要ないと思う。
編集業。하야카와 타다노리 。『神国日本のトンデモ決戦生活』(合同出版→ちくま文庫)『原発ユートピア日本』(合同出版)『「愛国」の技法』(青弓社)『憎悪の広告』(共著、合同出版)『「日本スゴイ」のディストピア』(青弓社→朝日新聞出版)あり。 真理が我らを自由にする&労働が我らを自由にする。