マタギへのインタビュー本にも書いてあったけど、手負いの熊は生死の確認をするハンターを待ち伏せして反撃したりするらしくて、銃があるから一方的に狩れるということではないみたいね。
あと、最近横浜トリエンナーレに行ってきてハンターへの聞き取りを元にした作品とかもあったのだけど、やっぱり食べるためとかでもなくただ命を奪うというのも相当精神的な負荷が高いようで、そのハンターも「人間も熊に食われりゃいい」と吐き捨てていた。SNSでは「熊を殺さないで」という意見は批判されがちだけど、当のハンター自身もそんな簡単に割り切れる感情ではないのだろう。
>どこから襲いかかってくるかわからず、一瞬で顔をかじられたハンターを何人も知っている。米軍の特殊部隊と森の中で戦うようなものだ
> 「ハンターと聞くと、動物駆除を楽しんでいると思う人もいるが、保護活動にも力を入れている。ヒグマとの共生は駆除だけでいいのかという思いはある」。山岸部会長は話す。
ヒグマ駆除「特殊部隊と戦うようなもの」 北海道の猟友会が協力辞退
https://www.asahi.com/articles/ASS5T42BRS5TIIPE00HM.html?iref=comtop_Topnews2_02
映画『関心領域』のモデルになったルドルフ・ヘスの娘さんのインタビュー読んだけど、父親がやったことは悪いことだけど、それをやらせたのは組織や国であって、父は悪くない、母もアウシュビッツで何が起こってたかは知ってたけど、それを止める手立てはなかった、両親は良い人たちだった、という考えなんだね。今の日本とそう変わらない思考。
https://www.theguardian.com/world/2024/mar/24/brigitte-hoss-auschwitz-zone-of-interest-rudolf-oscar-winning-thomas-harding
https://www.asahi.com/articles/DA3S15935111.html?pn=3&unlock=1
例の朝日新聞の悩み相談(「悩みのるつぼ」)をようやく読んだ。相談者の「汚い人間の醜い行為がどうにも許せない性格」という、あたかも自分が「汚い人間の醜い行為」に一切加担していないかのようなスタンスに、「おお、これは……」と身構えていたら、野沢直子の全く的外れな回答が読む者により大きな驚きを与える。
私が注目したのは特に以下の文章。
”バイデン大統領になってからゆるくなった移民政策のお陰で移民が押し寄せ過ぎて迷惑している都市もたくさんあり、トランプ元大統領のやり方は突飛(とっぴ)だったけれど、方向性としては間違ってなかったのではないか、彼はそんなに酷(ひど)い大統領ではなかったのではないかと思い直している国民もいると思います”
この文章の狡さは、自分が排外主義のトランプ支持者なのを「〜という国民もいると思います」と言い換えて不特定多数の人々の影に隠れようとしているところ。
野沢自身も移民であるにもかかわらず、他の移民を見下すこのグロテスクな構図、これは私も欧州の様々な国で見てきた。(続)
電卓で3件(桁じゃないよ)以上計算するのって、途中の入力間違いが見えないからイヤじゃないですか?
わたしはExcelに記入していくのが好きなんだけど、経理畑の人たちは電卓平気なの?
藝大の大吉原展。来週末で終了、ということもあってか結構な混雑。
藝大が吉原をテーマにすること自体は何の問題もない、むしろテーマにすべきだと思う。吉原は現キャンパスからは目と鼻の先、明治時代に設置された前身である東京美術学校の教員や学生にも、吉原に遊んだ者たちはいたであろう、ことを思えば。
展示は前評判のとおり、遊女たちの浮世絵がものすごい数。とても、一枚一枚を鑑賞するパワーもなく、ふわふわと意識が飛びだす。なぜこれだけ、吉原の遊女が浮世絵の題材となったのか。役者絵しかり、他にもさまざまな題材がある中で、なぜ。
職業画家の作品である以上、「売れるから」が一つの回答に違いないだろう。そうすると、そこには市場があり流通があり、何より買い手がいた筈。誰がなぜ、遊女絵を買ったのか。その答えは展示の中にはない。
藝大が今日このような展覧会を行えること、ひいては藝術でメシが食えるということの源流にある、この問いのない展覧会って、やっぱり単に「集めてみました」にしかならない。AKBを語るなら秋元が構築した消費・搾取システムを抜きにはできないように、そこを突っ込まないと…と思うわけで。 1/2
プログラマ。MZ-80K2EのS-OSをフルスクラッチで書き直したのが自慢。カセットテープのボーレートも変えたんですよスゴいでショ。