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『Return To Forever』(Chick Corea)

不適切な感想とわかってて書くんですが、泣きアニメの劇伴を想起させる曲調で、泣きアニメに聞こえるのは順序が逆で、チック・コリアのエレクトリックなフリー・ジャズから影響を受けたお洒落なバンドが泣きアニメをやってるってことなんだよな。

『Things Fall Apart』(The Roots)

田我流オススメの一枚。ジャズとラップの融合は『Black Radio』で聴いてみたつもりだったが、まだそれを語るには手札が足りない気がする。
brutus.jp/dengaryu_jazz/?headi

『Double Booked』(Robert Grasper)

いかにもジャズな前半とヒップホップな後半にきれいにわかれた一枚。「All Matter」が特に味わい深い。ただいかにもジャズとヒップホップが高度に融合した『Black Radio』を聴いた後だとやや物足りなく感じるのも事実。むしろ『Black Radio』のレベルの高さが際立った。

『The Köln Concert』(Keith Jarrett)

ピアノが上手い!!! ソロなのに何人で弾いているのかわからないほどでした。これまでちょっと苦手だと感じていたソロのピアノでも楽しんで聴くことができました。

『Black Radio 2』(Robert Grasper)

まだ良さをフルで掴めてない感じがする。「I Stand Alone」のリズムとメロディが好き。

『Maiden Voyage』(Harbie Hancock)

各曲ともタイトルの通りの印象(「Maiden Voyage」なら穏やかで未来を感じさせる感じ、「The Eye Of The Hurricane」なら緊張感のある感じ……)を与え、非常にコンセプチュアルな一枚だった。「新主流派」とのことで、この時代に達すると、むしろフュージョン寄りのジャズも掘りたくなってきた。

『Black Radio』(Robert Grasper)

演奏が上手すぎる。ドラムが複雑なビートを刻み、グラスパーのピアノを始めとして他の楽器が絡みにいく。これで打ち込み一切ナシなのが意味わからん。個別に好きなのは「Why Do We Try」と「Black Radio」。前者は前述の巧さが特に光る。後者は「楽器としての声」がリードしていて凄みがある。

『Mosaic』(Art Blakey)

しみじみと感じるんですが、私アート・ブレイキーが好きですね。特にこの表題曲「Mosaic」はすべての楽器が畳み掛けてくる。ホーンセクションが華やかだと思ったら3管とのこと。どの楽器がどんな演奏をしてもドラムのアート・ブレイキーがそれを支えたりするし、ソロでぜんぜん負けない。3管つかいながらもドラムのソロが相当に長く手数も豊富でリーダーシップがある。楽しいアルバムです。

『Bye Bye Blackbird』(Keith Jarrett)

これはとにかく表題曲で1曲目の「Bye Bye Blackbird」と最後の「Blackbird, Bye Bye」に尽きますね。キース・ジャレットが亡きマイルス・デイヴィスに捧げた1枚なのだが、マイルスも演奏していたスタンダードナンバーを切なく物悲しく贈る。ヘビロテしています。

『A Love Supreme』(John Coltrane)

「聞きやすさ」(メロディーの明確さなのかな?)から良い意味で離れてフリーな演奏を感じた。

『Night Train』(Oscar Peterson)

映画『オスカー・ピーターソン』を観るに当たって聴いた一枚。このアルバムはとにかく「Hymn To Freedom」に尽きますね。公民権運動のために作られた曲。非常に厳粛な気持ちになる。そういう背景を知って聴くとなおそうだが、知らずともこの曲で勝負できるほどの名曲。また、「C Jam Blues」がブルースと名付けられていながらアップテンポで、こういう種類のブルースもあるのかと発見だった。

『We Get Requests』(Oscar Peterson)

いかにも「ジャズ」という感じの曲のショーケース。どの曲もコンパクトで聞き飽きない。1曲目「Quiet Nights Of Quiet Stars (Corcovado)」はタイトルの通り、静かに幕を開けるが、自由自在な演奏が気持ちいい。最後の「Goodbye J.D.」でも自由自在だが、こちらはアップテンポなのが好対照。
思うが、この一枚はトリオだが、トリオだとそれぞれの楽器の聴き所を(そう意識せずとも)追いかけやすく、カルテットだと楽器同士の相互作用を楽しめて、クインテットだと細部よりはダイナミズムを浴びる印象だ。もっと幅広く注意深く聴くともっと高い解像度で聞けるんだろうが。

『The Sidewinder』(Lee Morgan)

聴きやすい! どの曲もテンポが良く、各楽器の聴き所が明確で、聴いてて気持ちが良い。特に、表題曲「The Sidewinder」のドラムがエイトビートで、私にとって親しみのあるリズムだった。

『Song For My Father』(Horace Silver)

名曲揃いやんけ……。異国情緒のある表題曲、3曲目、4曲目はテーマも明確だしソロも光るおかげで聴いてて飽きず、その間に挟まる2曲目はJazz Messengersを思い起こさせる。最後の「Lonely Woman」は美しいバラード。文句なしの捨て曲なしで、名盤。☆5です。

『GETZ/GILBERTO』(Stan Getz & Joao Gilberto)

ジャズの流れで聴くとボサノヴァの良さがわかってきました。ボサノヴァって「パッとしないアニソンアレンジ」のイメージが強くてなんとなく親しみがなかったのですが、これで良さがわかりました。1曲目「The Girl From Ipanema」でサックスが遅れて登場するのが「いよいよ!」という感じで楽しい。

『The Bridge』(Sonny Rollins)

衝撃的すぎる! 一曲目「Without Song」から、サックス、ドラム、ベースのトリオでピアノ抜きなおかげで生じた独特の浮遊感に度肝を抜かれた。表題曲「The Bridge」がフリー・ジャズの芽生えってことでしょうか。これまで聴いてきたジャズとは異なる路線が目指されていることが窺える。面白い一枚でした。今後も繰り返し聴くことになると思う。

『Ballads』(John Coltrane)

タイトルの通り、バラードのショーケースのような一枚。全8曲がバラード。どれも落ち着いた曲調。
ややミディアム・テンポな「All Or Nothing At All」はその中でも異色。ドラミングが複雑で躍動感がある。

『Eric Dolphy At The Five Spot Vol. 2』(Eric Dolphy)

各曲とも長く、あまり集中して聴くことができなかったのだが「Agressive」を重点的に聴いた。ジャズスタンダードとしての「Like Someone In Love」の自分の中のバラエティーが増えてきた。

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