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こちら「歴史さんぽ 歩く見る琉球・沖縄」は、沖縄各地の”史跡”を解説する本。
旧石器時代から琉球王朝時代、沖縄県の近・現代までの歴史が刻まれた、53ヶ所を紹介。
小・中学生を想定した平易な文章で、漢字にはふりがな付き。
地図や見学のポイントなども併記されています。
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琉球の城(グスク)や聖地・御嶽(ウタキ)、王墓や庭園。
民話・伝承の舞台や琉歌の碑。
近代では西表炭坑や軽便鉄道の跡地。
また、朝鮮出身の戦争被害者や米軍機墜落事故の犠牲者の慰霊碑も。
王朝文化や歴史のロマンを感じるものから、昨今の社会問題に繋がるものまでを取り上げています。
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一般的な観光ガイド本には書かれていない場所も多く、私(店主)も読んでみて勉強になりました。
著者は、沖縄歴史教育研究会に所属する教職者5名。
歴史の面白さや重要性はもちろん、実際に足を運び体験する事の大切さを、子ども達に伝えたい…そんな想いが込められた良書です。
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絵本「くもこちゃん」や「ゼツメツキグシュノオト」で知られる沖縄の作家、”音の台所”こと茂木淳子さん。
彼女の手になるZINE 「あのコ このコ ねこコ」の最新号、vol.3が届きました!
柔らかな絵と言葉で、沖縄での暮らしや韓国旅行の体験が綴られています。
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那覇の市場中央通りのアーケードに下げられていた、可愛らしい飾り付け。
店番を務める”市場の古本屋 ウララ”で見つけた、小さな雑誌「民芸手帖」。
一人旅の韓国・釜山で考えた、ミシンと市場の関係…。
魅力的なもの達との出逢いと、そこから広がる様々な想い。
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愛らしい絵と、そっとささやくような語り口に、読者の心も惹き込まれていくでしょう。
実は、まめ書房のご近所猫・クロちゃんの事にも触れられています🐈‍⬛
ぜひ店頭にて、手に取ってご覧ください。
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1980年代に刊行された「各駅停車 全国歴史散歩」。
当時の”国鉄”の全路線+私鉄の主要路線を、各駅停車で一駅ずつガイドした、鉄道ファン垂涎のシリーズでした。
こちらは84年刊行の第48巻「沖縄県」。
ところが当時、沖縄には鉄道がありません(ゆいレール開業は19年後)。
さあどうしましょう?
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実はこの沖縄版のみ、駅ではなく市町村を網羅するという形で取材・編集されています。
結果、沖縄・宮古・八重山の小さな村々まであまねく取り上げられる事に。
東風平(こちんだ)町・大里村・久米島の具志川村・宮古島の下地町など、現在は合併により消えた村名も登場し、解説されています。
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執筆者は総勢24名、全員が地元・沖縄タイムスの記者。
各地の歴史や風土を中心に、民俗文化や人物・名産品などを丁寧に説明。
豊富な地図や写真、地域の住民への聞き書きコラム、巻末には文化財や著名人のリスト、バス路線図まで。
情報満載の楽しいガイドブックであり、今や貴重な記録です。
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【10月のイベントのお知らせ】
首里「スタジオde-jin」の若山大地さんによる、石獅子の展覧会「ライオンロードⅢ」を、まめ書房にて開催します!
スフィンクスからシーサーまで、世界各国の獅子達が石獅子となって登場。
10/20(金)~25(水)
11:00~19:00 期間中無休
作家在廊日:21(土), 22(日)
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期間中、妻・若山恵里さんにZOOM参加いただき、著書「石獅子探訪記」のトークショーも。
恵里さん・大地さんによる、石獅子を巡るお話会です。
予約制につき、まめ書房までメールでお申し込みください。
10/22(日) 16:00〜17:00
料金¥600・ドリンク付き
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-jin

本日(9/19)、店主は近畿大学・アカデミックシアターにお邪魔して、”KINDAIマンガカフェ”のゲストスピーカーとしてお話ししてきました。
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「沖縄マンガ」をテーマに、沖縄出身のマンガ家と県外の漫画家約30名を紹介。
それぞれの作品で沖縄がどう描かれたか、作者は何を伝えたかったのか…などを語りました。
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沢山の方に、熱心に聴いてもらえて感謝しています!
どうもありがとうございました😊
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「めんそうれ」など、沖縄を訪れれば一度は目にしたり聞く事がある沖縄の言葉”うちなーぐち(沖縄語)”。
2009年にはユネスコの危機言語にも指定され、方言ではなく”言語”だと認識され始めています。
こちら「沖縄語リアルフレーズBOOK」は、そんな沖縄語を学びたい方に打ってつけの参考書。
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気持ちを表す言葉や日常生活の挨拶、恋愛やビジネスでの言い回しから慣用句まで、暮らしの中で使える238のフレーズを収録。
それぞれに簡単な会話の例文が付けられ、活きた言葉が学べます。
また難しい発音は、専用サイトから音声をダウンロードし、耳で確認する事も。
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琉球〜沖縄の歴史が育んだ、沖縄語の美しい響き。
そのフレーズの一つ一つから、沖縄の昔の暮らしや人の心の機微が浮かび上がります。
沖縄の方々はもちろん、県外の私達が沖縄を知るためにも、沖縄語は貴重な手掛かりとなるでしょう。
ぜひこの本から、沖縄語の豊かな世界に触れてみてください。
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こちら「沖縄の海の物語」(1974刊)は、海にまつわる沖縄の民話・伝承を集めた本。
古代の神”アマミキヨ”の国生み神話や、源為朝の沖縄漂着伝承、ハーリー(爬竜船競争)の由来話から、カニと猫が競争するユーモラスなおとぎ話まで、沖縄ならではのバラエティ豊かな27話を収録。
安室二三雄氏による美しい挿画も見どころです。
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話の舞台は沖縄島だけでなく、石垣島や宮古島、また慶良間島・粟国島・伊良部島、さらに日本や中国まで広範囲。
藪地島のヤチバーという妖怪の話や、津堅島の岩の親子の話などは、かなり珍しいのでは?
また、亀を助けて竜宮に行く・魚が女性の姿となり男と夫婦になるなど、日本の民話と似たモチーフも。
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海に囲まれた島々で生まれ、海の彼方のニライカナイを信仰する文化の中で育った沖縄の民話。
豊かな生命が溢れる海を、昔の人がいかに神聖視していたかがわかります。
翻って現代の日本人は、なぜその海を平気で埋め立てたり汚したりするようになったのか。
その傲慢さと愚かさが、残念です。
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沖縄の焼菓子「タンナファクルー」、入荷しました。
黒糖と小麦粉・玉子の素朴で優しい味わい。
噛んだ時の「サクサク」とも「フワフワ」とも違う不思議な食感は、このお菓子ならではの魅力です😋
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一袋には11個入り。
なぜ11個かというと「10個+1個はおまけ」の気持ちなのだそう👍
お年寄りから子どもまで、長年慕われてきた沖縄の懐かしい味を、ぜひお試しください!
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阪神タイガース🐯のリーグ優勝、おめでとうございます🎉
こちら神戸では、ファンが喜びに湧いています。
さてその阪神の往年の名選手が、かつて沖縄戦に従軍し、手記を書いていたのをご存知ですか?
こちら「阪神タイガース 松木一等兵の沖縄捕虜記」がそれ。
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著者の松木謙治郎氏は1936年に阪神に入団、初代主将を務めた強打者で、後年は監督にも。
この本には、そんな氏が1944年から従軍した沖縄戦での激しい戦闘や巻き込まれる住民の惨状、また収容所での捕虜生活が綴られています。
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米軍の捕虜になれば暴行されると恐れ、死を選ぼうとする女子学徒兵に、松木氏は野球での米国遠征の経験から”彼らは非道な事はしない”と説き、投降させたそう。
前田高地からの決死の脱出や捕虜収容所での悲喜交々など、生々しくも貴重な体験談が詰まった一冊です。
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こちら「沖縄の芸術と文化」は、書名からは少し分かりづらいのですが、沖縄の新聞「沖縄タイムス」の一面下コラム「大弦小弦」をまとめた本。
1999年から2009年までに書かれた、543篇という大ボリューム!
著者は同紙記者の真久田巧氏。執筆開始時は記者歴20年、交代制で週1回を担当したそう。
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新聞のコラムとあって、時事的な事件や流行・活躍した人などを取り上げる一方、沖縄の伝統文化である工芸・芸能・料理や言葉などの話題も豊富。
多くない文字数で読者の心を掴み、起承転結をつける文章の技術はさすがです。
2004年に沖縄のバスケットボールの隆盛を期待するなど、先見の明も。
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後書きには、“どんな記事にも記者の主観や批評精神が生きている。そうでないと人間が書く意味がない”
“事実と向き合うとき、その人間の存在、生きてきた軌跡が問われる。コラムはその最たるものだ”…と。
ネットがデマや中傷で溢れる今、それらとは対極の心構えに、記者としての矜持を感じます。
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今朝店の前にいた、まめ書房のご近所猫・クロちゃん。
以前見かけたのは6月なので、三ヶ月ぶりの登場です。
気まぐれに現れては、またしばらくいなくなる風来坊?のクロちゃんですが、子猫の頃からのお馴染さんです‍🐈‍⬛
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ちなみに写真2枚目は、絵本「くもこちゃん」や「ゼツメツキグシュノオト」でお馴染みの茂木淳子さんが、まめ書房の入口とクロちゃんを描いてくださったポストカード。
店内にて好評販売中です〜😊
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2021年、ネット上で始まった「あなたの沖縄 コラムプロジェクト」。
1990年代に生まれた20〜30代の人々が、自身にとっての”沖縄”とは何かを考え、それぞれの言葉を綴っています。
そして今年、このプロジェクトから生まれたのがこちらのZINE「あなたの沖縄 Vol.1」。
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内容は、ネットに発表されたコラムを中心に、同世代へのアンケートや90年代の沖縄の年表、コラムに登場する地域の地図など、時代や場所を補足する記事も。
“沖縄人は…” “若者は…”等の大きな括りではない、ささやかな想いと声が、読み手の心を時に激しく揺らし、時に穏やかに沁みていきます。
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さらに、沖縄出身で同世代の作家・オーガニックゆうきさんと写真家・上原沙也加さんへのインタビュー、鶴見の沖縄タウン探訪記、沖縄と出会う12冊の本の素晴らしいレビューなど、充実の一冊。
実はまめ書房も、ほんのちょっぴり協力させていただきました😊
ぜひ手に取ってご覧ください。
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沖縄の雑誌「おきなわいちば」最新号が入荷しました!
特集は「本とコーヒー、スイーツ」。
最近沖縄で話題の新しい書店やカフェが大集合、さらに店主や作家へのインタビューなど、充実の内容です。
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書店では、波止場書房・ブックパーラー砂辺書架・本と商い ある日、など個性的なニューカマーから、歴史ある榕樹書林やBOOKSじのんまでも紹介。
沖縄をテーマに活躍する写真家・垂見健吾さんや岡本尚文さん、ライター・橋本倫史さんらのインタビューも。
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また沖縄各地で頑張っているコーヒー農園と、それぞれのコーヒーの紹介もあり。
地元の生産者の方々の思いが詰まったコーヒーを、沖縄のコーヒーショップで味わう…この雑誌を手に、そんな贅沢な旅をされてはいかがでしょう。
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(品切れしていたバックナンバーも再入荷していますよ〜😊)
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こちら「島々清しゃ(しまじまかいしゃ)」(1993刊)は、奄美から八重山までのいわゆる琉球弧に並ぶ島々を一つづつ取り上げ、49人の執筆者が書いた63のコラムを集めた本。
取り上げる島は、奄美8・沖縄30・宮古8・八重山11の計57島を網羅しています。
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書き手は島の出身者や研究者・旅人まで様々で、仲里効・宮里千里・与那原恵・新城和博・池澤夏樹ら著名な作家の名も。
愛する島の風景や暮らし、個人的体験や島への想い…楽しく自由に語られたコラムが、読者の心に個性あふれる島々の風を届けてくれます。
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ただし30年前の本なので、今とは様子の異なる話も。
例えば古宇利島のコラムは、島の小中学校の先生が担当し、島と本島を結ぶフェリーの事を書いていますが、橋ができた現在は島の学校もフェリーも無くなりました。
変遷する時代の中で失われた、島の懐かしい景色の記録としても、貴重な一冊です。
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まめ書房になぜ「ゴルゴ13」が⁉︎
実はこの第99巻、沖縄が舞台の一編「沖縄シンドローム」を収録しているのです。
物語は、沖縄に駐屯する地元出身の自衛隊員らが、軍事クーデターを画策。
沖縄の米軍基地を掌握・制圧し、沖縄を日本から独立させるという大胆な計画を企てる…という内容。
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この話の雑誌掲載は1996年1月、沖縄の米兵少女暴行事件の3ヶ月後。
漫画には抗議デモの様子や、日米政府の沖縄への圧政の歴史が挿入されます。
そして琉球王国復活を目指す自衛隊員の動機は、日米安保にあぐらをかき、沖縄を犠牲にし続ける日本政府への怒りである事が、ハッキリと描かれます。
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この漫画から27年、基地問題を巡る状況は、沖縄の負担軽減どころか、司法さえ沖縄への基地集中を黙認、NHKは政府の立場だけを報道、X(Twitter)は抗議する市民への中傷やデマで溢れ…と悪化の一途。
ゴルゴ13の冷徹さよりもっと恐ろしいのは、私達日本人の”沖縄への無関心”です。
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熱戦が繰り広げられるFIBAバスケットボールW杯2023 ⛹️
日本代表は9月2日の沖縄アリーナでの試合に見事勝利し、最終順位19位・アジア1位となって、48年ぶりにオリンピックの出場権を獲得🎊
バスケといえば、沖縄の雑誌「モモト」がVo/51(2022年夏号)でバスケ特集を組んでいます。
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W杯の出場国やグループ構成、各ラウンドの日程などを詳しく解説🏀
また2007年から2022年までの琉球ゴールデンキングスの軌跡やOBインタビュー、沖縄バスケ史など、興味深い内容です。
本号、沖縄の版元には在庫なしとの事ですが、まめ書房にはまだ在庫がありますので、ファンの皆様はお早めに!
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琉球王朝時代から沖縄で親しまれてきた花「ツバキ」。
首里の王族・士族らも盛んに庭園に植え、愛でたのだとか。
こちら「琉球王朝から続く沖縄のツバキ文化」は、そんなツバキを切り口に、沖縄の歴史を辿るユニークな一冊です。
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色も形も様々な沖縄のツバキの品種や特徴、ツバキにまつわる歴史上のエピソードなどを紹介。
また紅型や漆器に描かれたツバキ文様、琉球舞踊とツバキの関わり、歴史的建造物に施されたツバキの装飾…など、工芸品や建築デザインとの関わりも詳しく解説。
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またツバキの実から油を絞り、食用・髪油・ランプの燃料・織物の糸の毛羽立ち防止などに用いたという「椿油」の調査報告も、興味深い内容。
ツバキという花自体の魅力はもちろん、ツバキを通す事で見えてくる、沖縄の伝統文化の奥深さに、ただただ驚くばかりです。
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仲宗根政善氏といえば、沖縄戦時のひめゆり学徒隊の引率教官。
戦後は同隊の手記を編さん、ひめゆり平和祈念資料館の館長にも就任。
一方故郷である今帰仁(沖縄県国頭郡)の伝統的な言葉を研究、言語学者としても功績を残しました。
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こちら「琉球語の美しさ」は、氏の没後の1995年に刊行された本。
生前残した原稿から、沖縄語関連の随筆80篇以上を選び収録。
沖縄、特に今帰仁の伝統的な言葉を取り上げ、時に言語的ルーツを紐解き、時に懐かしい思い出話を交えて解説。
言葉を入り口に、昔の暮らしが鮮やかによみがえります。
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読みやすく明晰で、かつ味わい深い情緒を感じる文章も魅力。
序章、著者の母が臨終間際に発した言葉のエピソードから、すぐに読者は心を掴まれるでしょう。
祖先の血が流れる沖縄語への誇りと愛情、そしてそれが消えゆく事への哀惜の念も込められた、素晴らしい読み物です。
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「沖縄人スパイ説を砕く」「証言 沖縄スパイ戦史」によると、沖縄戦時、日本軍は戦争が激化する前から、沖縄の村々にスパイを送り込んでいました。
教師に偽装したり村の有力者の娘と結婚して信用を得、住民を監視。
そして時に住民が”米軍のスパイ”と密告され、軍に斬殺されたのです。
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スパイとみなした理由は、
・軍人にわからない沖縄の言葉を使った
・米兵から渡された食糧や投降ビラを持っていた
・避難壕でランプを灯した事が米軍への連絡と疑われた
…など理不尽なもの。
日本軍が住民に対し抱いていた偏見と、疑心暗鬼が浮かび上がります。
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翻って今、TVが外国への恐怖や嫌悪を煽り、X(Twitter)はデマと差別の拡散で収益を上げ…、X上での偏見や疑心暗鬼の流布は、まるで戦前戦中のよう。
強者に擦り寄り、弱者に差別の石を投げ、先人の過ちを直視せずコソコソと隠す私達。
ここで止めねば、やがて沖縄戦での日本軍と同じ狂気に陥るでしょう。
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【9月のスケジュールのお知らせ】
9月は、平常通り水曜・木曜が定休日となります。
冷たいさんぴん茶もご用意して、皆様のお越しをお待ちしています😊
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OPEN 11:00〜19:00
神戸市東灘区岡本1-12-26 マンション藤105
阪急岡本駅から徒歩2分 JR摂津本山駅から徒歩5分
定休日 水・木曜/Tel. 090-8209-3730
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