岩波文庫「太平記(四)」一応文体の整合性は取ってあるが、ジャンル違いの小話が混在する混沌とした草稿集、それが太平記。高級感がクオリティがと言い出すと文句ばかりですが、文章に勢いがあり、昔のジャンプ連載のように続きが気になってしまう。そしてなかなか終わらない。
政治的な統一性のなさも、新聞や週刊誌の記事を数十年分つなげたらこんな感じかもしれない、というリアリティがあります。初期にあれだけ持ち上げられていた後醍醐も、正成の怨霊によれば「元より摩醯首羅(シヴァ神)の所変にておはせしかば、今は帰って欲界の第六天(摩醯首羅はときに仏法の敵である第六天魔王と混同される)に御座あり」どうやら魔界転生してしまったらしい。おやおや。戦争が終わればマスコミは手のひらを反すところまで予言している。通しで全部読んでいれば皇国史観の手本にはなりようもない。今も昔も古典のエモいところだけ抜き出してプロパガンダに使う奴は要注意だ。
リアルな軍記物語から一転、3本の聖剣を鬼の王と化した正成から守る田舎武士ミッションが始まったり、壇ノ浦に沈んだはずの草薙剣(三鈷束という密教的な説明がついているので絶対偽物)が浮き上がってきたり、天狗の語る未来記が出たり、など伝奇色が強まる。JRPGか。
実はドールメーカーである妻の日本語のインタビューを手伝っていたのです。笑
以下はインタビューの内容。
Q:「なぜ人形を作り始めたか」
A:「一緒に住んでいたウサギの兄弟と猫の人形を作ったのがきっかけです。いつか子供たちがいなくなった後、思い出に残るように、自分の手で子供たちを模した人形を持ちたいと思いました。
韓国には「死ねば土に還る」という表現があります。私が思うに、ビスク人形はその過程が逆だと思います。ビスク人形は土から生まれるからです。死と生が繋がっているような気がしました。すべての人形にはそれぞれの魂があると信じているので、ビスクで人形を作ることに惹かれました」
ちなみにメーカー名はSUNDAY CHILDで、小動物のビスク人形を主に作っています。
えええLala Beginの定期刊行終わってしまうの! フェミニンな服があまり似合わない中年女も何となくモードにしてくれるセンスが結構好きで読んでいたのですが。がーん。
各種クラウドファンディングや直販通販、メルマガを届けない設定が選べなかったりして、配信停止手続きが有効化するまでしばらくスパムが届くの地味に嫌だったりするな……。
ニュースレターマーケティング、SNSがやばいのでもてはやされていますが、全てのマイナー通販やインディーズが同じ事をはじめたらそれなりに面倒くさい気がする。
#男の皮 ……。パタリロにそんな回があった……。
私がこうやっておタクをやり続けているのも、あの売れなかったというインターブックス邦訳の「サンドマン」なので、ちょっとでも絵が気に入ったり心にとまることのある作品の資金調達にはささやかに支援したく。|
THOUSANDS OF BOOKSの『理不尽な世界で自分らしく生きる
フランス発の痛快ラブコメマンガ
『男の皮』を翻訳出版したい!』を支援しました #greenfunding #THOUSANDS OF BOOKS https://greenfunding.jp/thousandsofbooks/projects/8553
ようやく妥結しそう。あともうちょっとかな。
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中国が日本産水産物の輸入再開へ…日中両政府、処理水の海洋放出巡る対立解消で一致(読売新聞オンライン)
#Yahooニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/5e50c5b6897778156af6aff1c438885602c3d1df
岩浪太平記(三) 次々に南朝方の英雄が死ぬ。あれ、まだあと後ろに3巻残っているのに楠、尊良、新田がもういないよ? 顕家に至ってはいつの間にか死んでいた。
「ごめんね、本当は仲直りしたい」という尊氏の密書を読んでこっそり自分だけ、比叡山から京都へ脱出しようとする後醍醐。当然ながら新田家激おこ。読んでいてつらい。
叱られて考え直した後醍醐の解決策は、沢山いる皇子たちをそれぞれ地方豪族に担保として差し出してフランチャイズさせること。お前の血は何色だ。
そして後醍醐があっさり死ぬ。畳の上で死ねてよかったね。
太平記の基本は、うるさいこと言う子孫が生き残っていない人物は悪く言う、これに尽きる。高師直とかひどい書かれよう。登場人物どころか書き手も含めて全員悪人。よくこんな書物を皇国史観に組み込んだと思う。存在自体がアナーキーな本ではないですか。
バロン吉元 漫画 原作 兼好「徒然草」中公文庫 #読書
創作者・出版社の公式アカウントはまだまだTwitterにあるので、たまにリストを掘り出しに行っています。何と知らなかった、あのバロン吉元先生が徒然草を漫画化されていたとは。
兼好のちょっと胡散臭い部分がよく再現されています。そして王朝の香り漂う美女たちの美しさもさることながら、美少年美丈夫の色気を描かせたらバロン吉元の筆は世界最高レベルなのです。(わたしはかつて、「美少年といえばバロン吉元です」と力説し当時の同僚を呆れさせたことがあります)
バロン先生が兼好との対照に置いたのが後醍醐たん。かの帝が帰依していた真言立川流が実際に淫猥なる邪教であったのかは疑いもあるところですが、作中ではエネルギッシュで俗悪だが逆に魅力的な存在として、無常と質素を説く兼好の反対側にあって禍々しい光を放ちます。いやこいつこんなにイケメンに描いちゃいけないでしょう先生。
原作再現度も高く、比較的お求めやすい文庫で出ているのでうれしい一冊。#バロン吉元 #徒然草
https://www.chuko.co.jp/bunko/2000/08/203705.html
オリジナル世界設定のファンタジーで、魔法学校のティーンズも吸血鬼もシェイプシフターも魔女も出てこないです、みたいな硬派な姿勢の作品は好ましいものの、わざわざそれを売りにしている話が面白いとは限らないのであって。我ながら注文のうるさいオタクだと思います。
つくばで働く団体職員です。植物や鳥が好きです。