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杉江松恋さんとの月刊SFレビュー番組「これって、SF?」、7月号その1がアップされています。

私は、藤井太洋『オーグメンテッド・スカイ』(文藝春秋)を紹介しました。
昔ながらのしきたりが残る鹿児島県立高校(架空)の寮と、急速に進歩する技術とそれに合わせて変わってゆく世界――その間にいる高校生たちを通じて、人と社会の柔らかな変化を描きます。新時代の青春小説です。
個人的には、現在地方在住かつ中高生の親として、おもしろく読みました。

杉江さんのご紹介本は、D・H・ウィルソン&J・J・アダムズ編『ロボット・アップライジング AIロボット反乱SF傑作選』(中原尚哉他訳/創元SF文庫)。
最近の創元アンソロジーは、新しい作家との出会いはもちろん、しばらく長篇の邦訳がない作家の新作が読めるのもうれしいですね。

youtube.com/watch?v=-a9th0X7Ud

Yoshihiro KATSUKI さんがブースト

ミステリのムーブメント紹介コラムシリーズも、各項3ページで内容は著しく限られているものの「新本格」や「日常の謎」とはそもそも何か、理解の導入になる良企画でした。
霜月蒼さんの「己の尊厳と自立のために――女性スリラーの隆盛」の項では、『ローンガール・ハードボイルド』『自由研究には向かない殺人』『ザリガニの鳴くところ』『沼の王の娘』『破果』など近年の翻訳小説もばっちり紹介されていました。

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Yoshihiro KATSUKI さんがブースト

杉江松恋 監修『十四人の識者が選ぶ 本当に面白いミステリ・ガイド』(ele-king books)2023年7月31日刊行予定の寄稿者見本分をいただきました。表紙に記載の書評家、評論家、ライターが分担して書いています。
私は恐れ多くも「山田風太郎」と「エラリイ・クイーン」のガイドを担当しました。

月村了衛さんのインタビューも短くも読みごたえがありました。機龍警察の各巻で意識した先行作家の話もあり。

お仕事告知です。

今月末発売の『十四人の識者が選ぶ 本当に面白いミステリ・ガイド』(杉江松恋監修/Pヴァイン)に参加しました。
私の担当した作家をはじめ、SF好きにとっても見逃せない特殊設定ものも多く取り上げられています。
ele-king.net/books/009447/

杉江松恋さんとの月例SF書評番組「これって、SF?」2023年5月号その1です。

私は、八杉将司『LOG-WORLD』(SFユースティティア)を紹介しました。
人類の歴史を記録した月面施設で第一次世界大戦期にアクセスした主人公が、一兵卒時代のヒトラーを捜すところから始まる、読み応えのある作品です。
PODなので、購入はamazonからどうぞ。

杉江さんご紹介の結城充考『アブソルート・コールド』(早川書房)は、どこを取ってもスプロール三部作(あるいはその後も含めたギブスンの邦訳作)のエキスが確かに感じられて、そのうえアクションSFとしても非常に軽快に読ませてくれます。

今回は紙の本を2冊やったので、珍しくメガネをかけております👓
字の大きさが変えられない本は、喋りながら参照するにはつらいお年頃になって参りました😂

youtube.com/watch?v=UbcttULAv7

Yoshihiro KATSUKI さんがブースト

【お知らせ】ZOZO NEXTのウェブ媒体Fashion Tech Newsの、リレーコラム「Fashion/Technology」コーナーに寄稿しました。
題して「波乱の時代を生きのびるために未来を夢見る」です。
サバイバルをテーマに、現実の研究開発や試作と、SFの実作紹介をからめて書きました。
fashiontechnews.zozo.com/serie

>私たちは適切に恐れ、ときに恐怖を追い返しながら生きのびなくてはいけない。

Yoshihiro KATSUKI さんがブースト

SF&ファンタジー作家協会(SFWA)がインフィニティ賞を創設することを決定。
対象は、生涯功労賞であるデーモン・ナイト記念グランドマスター賞を受賞する機会なく亡くなった作家。遺した作品が刺激を与え続けている点を評価する。
第一回の受賞者はオクテイヴィア・E・バトラー。
sfwa.org/2023/04/27/the-inaugu

あ、あともう1冊大事なの忘れてた、嵯峨景子『少女小説を知るための100冊』(星海社新書)も。
SF限定じゃないから〈SFマガジン〉ではできなかったけど、最近出たガイドブックでいちばん好きなのはこれです。
bookclub.kodansha.co.jp/produc

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『SF超入門』『現代SF小説ガイドブック』と続けて読んで、総解説も楽しいけど、個人の色が出たガイドも良いよね、と改めて思った。コンセプトや内容の合う合わないはもちろんあるんだけど、それがはっきり出るのも含めて面白い。
Webサイトやめて久しいけど、ちょっと個人で何かしてみたくなった。

個人的には、あらすじがしっかり書いてあるガイドが好き。自由国民社とか。
『あらすじで読む~』系のやつも手を出してみたけど、あれはなんか違うんだよなぁ。

月列SF書評番組「これって、SF?」2023年4月号その3です。
個人的には、この回の2冊は年間ベスト候補です。

私は、マシュー・ベイカー『アメリカへようこそ』(田内志文訳/KADOKAWA)を紹介しています。
版元サイトにはSF短篇集とありますね。偽の言葉を作る仕事、記憶を消す刑罰などの奇抜な設定はもちろん、事物・感情・経験の列挙・羅列で情感を醸し出す独特の文章がすごいです。

杉江さんご紹介の斜線堂有紀『回樹』(早川書房)は、多方面で活躍中の著者による初のSF短篇集。こちらも、一体どこから出てきたんだという発想がまずすごい。
いわゆるバカSFになりそうな設定が、動画中でも触れた死・喪失・痛みといった切実なモチーフと絡んで、やはり独特の情感を生んでいます。
youtube.com/watch?v=SwaFTjJwSS

月例SF書評番組「これって、SF?」2023年4月号その2です。

私は『世界警察4 悠久のフロスティグレイ』沢村鐵(中公文庫)を紹介しています。
世界連邦が成立した21世紀末が舞台・特殊装備"シールド"の存在など、SF的な設定を盛り込んだ世界規模の近未来警察小説、完結篇です。前日譚に当たる《一柳美結》シリーズと合わせると全8巻ですが、GWにどうでしょう。

杉江さんご紹介のマット・ラフ『ラヴクラフト・カントリー』(創元推理文庫)もおすすめです。
"ラヴクラフト的恐怖"をこんなふうに描くとは。連作としての構成も、各篇独立して楽しめた上で、緊密すぎず強引すぎず、きゅっとまとまってます。SF的には「宇宙を攪乱するヒッポリタ」が良い。

youtube.com/watch?v=dpCBe-1Ueo

冒頭で近況がてら紹介している、池松舞『野球短歌 さっきまでセ界が全滅したことを私はぜんぜん知らなかった』(ナナロク社)はこちらです。
22年のタイガース(大連敗スタート~CS進出)だからこその、歓喜と悲哀が入り混じった塩梅も良いですね。
twitter.com/nanarokusha/status

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「これって、SF?」2023年4月号その1です。

私の今月の1冊目は、オリヴィー・ブレイク『アトラス6』(佐田千織訳/ハヤカワ文庫FT)です。

文庫FTからの刊行ですが、魔法の扱い方がSFっぽい手つきで、単に魔法学園ものの大人版というだけではないおもしろさがあります。
youtube.com/watch?v=oGu9pEFjr5

「鏖戦」は、マイ・オールタイムベスト"翻訳"SFです。

これ原文どうなってんだと思って、原書買いましたよ。
でもどこ行ったかわからないので、昨日またKindleで書い直しましたよ!
twitter.com/maniamariera/statu

春のダイヤ改正で子の通学バスが早くなったので、4:50起きになりました。
9時に家事終えてちょっと日付変わるくらいまで仕事したら、3時間睡眠!? どうにかしたいけど、この1年はどうにもならんっぽい。

Yoshihiro KATSUKI さんがブースト

国内篇の『フィールダー』
shueisha.co.jp/books/items/con
海外篇の『スモモの木の啓示』
hakusuisha.co.jp/smp/book/b597

どちらもかなり難しいテーマを、なかなか先が見えないスリリングな物語に仕立てていると思います。
あらすじを語ると周囲の人も結構買ってくれるのですが、未読のままだった、知らなかったという方も少なくないのでぜひ。
たしか倉本さおりさんが両方に個人票を投じていたのではなかったかと。年間ベスト級の作品です。

「これって、SF?」2023年3月号その3です。

私は、N・K・ジェミシン『輝石の空』(小野田和子訳/創元SF文庫)を紹介しています。『第五の季節』『オベリスクの門』に続く三部作の完結篇です。
母娘の重厚なドラマが壮大なスペクタクルとともにクライマックスを迎え、その過程で全体のテーマとも結びつく世界の秘密が明かされる終盤が圧巻です。
youtube.com/watch?v=pqXjs7hMjm

私は、高島雄哉『小説 機動戦士ガンダム 水星の魔女1』(角川コミック・エース)を紹介しています。
何をどこまで喋っていいかわからず、ガンダムのあらすじ喋るの下手か!? という感じになってますが、ご容赦ください。SF作家としての高島さんに触れていただくきっかけになれば、と。
youtube.com/watch?v=y1sD15vc0-

『2』ということは当然1巻目もあって、5年前に刊行されています。
80~90年代の作品を扱う『2』に対して、こちらはハシェク、チャペックなど日本でも比較的知られている作家から始まって20世紀を駆け抜ける、チェコSFの歴史を概観できる一冊です。
heibonsha.co.jp/book/b377097.h

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月例SFレビュー番組「これって、SF?」、2023年3月号その1です。

私は、ヤロスラフ・オルシャ・jr.+ズデニェク・ランパス編、平野清美編訳『チェコSF短編小説集2 カレル・チャペック賞の作家たち』(平凡社ライブラリー)を紹介しています。
WBCをきっかけにチェコが話題になっていますが、この機会にチェコのSFも読んでみませんか?
youtube.com/watch?v=qTPeKBu-Ol

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