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知人がテイラー・スウィフトのコンサート会場の外でやってた物販コーナーで買ったTシャツが、1回洗濯しただけなのにプリント部分がはげてきたと嘆いていた。あるあるですよ……

何度か書いているが、書きものの仕事ではできるだけ「多様性」という客観主義な言葉は使わないようにしている。「多様性」は観察者的に横から見た表現なので、なんかムカつくものがある。観察日記でもつけてんのか的な

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「多様化」したんじゃないんだ、もともと混沌として多様であったことに気づいただけなんだ

「いいねで賠償」に、『ヨイショで満開』がよみがえり

湯澤規子『「おふくろの味」幻想:誰が郷愁の味をつくったのか』(光文社新書、2023年)

「結論からいえば、古代、中世、近世、近代、そして現代に至るまでずっと変わらず「お母さんがごはんをつくってきた」というのは実は誤った認識である。明治・大正期の世相の変化を描いた柳田國男は次のように言っている。

 温かい飯と味噌汁と浅漬と茶との生活は、実は現在の最小家族制が、やっとこしらえ上げた新様式であった。

 両親とその子どもだけが構成員の、いわゆる「核家族」の誕生とそこで繰り広げられる料理や食卓の風景は、近代になってようやく登場した新しいスタイルだと柳川は言う」(37頁)

amazon.co.jp/「おふくろの味」幻想~誰が郷愁の味 @amazonより

我胸の燃ゆる思ひにくらぶれば煙は濃ゆし敦賀原発

敦賀原子力発電所1号機で「煙が見える」周辺の放射線量の値に異常なし 排気ファンのモーター部から煙という情報も けが人なし | MBSニュース mbs.jp/news/kansainews/2024020

大昔からあんまり変わっていない部分……

「ピロデモスは解読された文章の中で「快楽」について記し、手に入る物の豊富さが快楽の量に影響を与えるかどうかを考察している。最初の文章には「食べ物の場合と同じく、わずかしかない物の方が豊富に存在する物よりも断然大きな快楽を与えるとは、にわかには信じがたい」とある」

ベスビオ火山噴火で炭化した巻物、文章を初めて解読 断層撮影やAI駆使
cnn.co.jp/fringe/35215020.html

「ふるさとの鉛なつかし……」(撃たれたイノシシの怨霊の歌)

武田砂鉄『偉い人ほどすぐ逃げる』(文藝春秋、2021年)

「毎日新聞の地方版でも、福岡県福岡市の中学校で「生徒や教員ら約210人が人の嫌がる作業を通じて心を磨こうとトイレの大掃除をした」(2018年1月28日)とある。全ての記事で、その見出しに「心」「磨く」とある。とにかく、トイレを磨けば、心も磨けると書く。ほんの少し調べれば、このトイレ磨きのムーブメントを誰が起こそうとしているのか、どういった考えに基づいているのかが分かる。新聞記者の皆様は、トイレを磨けば心も磨ける、というタイトルに打ち出した原稿を、もう少し疑って磨きあげようとは思わなかったのだろうか。」(91頁)

amazon.co.jp/偉い人ほどすぐ逃げる-武田-砂鉄/ @amazonより

「フランコがピカソ「ゲルニカ」を燃やすようなものだ」

 中野博文『暴力とポピュリズムのアメリカ史:ミリシアがもたらす分断』(岩波新書、2024年)読了。1990年代以降のミリシアの興隆について知りたかったのだが、そもそもアメリカにおけるミリシアとは?というところからはじまって、州軍およびアメリカ陸軍形成史が学べる。南北戦争時の軍事組織動員の構造などたいへん興味深く読んだ。
 現在のミリシア興隆については、第1章「現代アメリカの暴力文化」で、「民間人が創ったミリシアの多くは、民主党を敵視する極右団体である。このため、人種や性の平等を唱えている民主党の左派的姿勢に不満を持つ者が集まって、極右ミリシァを創ったと考えてしまいがちである。しかし、民間ミリシァの創設運動が巻き起こる発端は、民主党とはまったくかかわりのない銃撃事件であった」……と、現在の興隆にいたるジグザグが概説されている。この30年で増減の山あり谷ありがあったが、決定的に変化したのはやはりトランプ時代だった……  amazon.co.jp/暴力とポピュリズムのアメリカ史──

早川タダノリ さんがブースト

3/9(土)に神奈川県の大きなシンポジウムに登壇します!
関東学院大学と、神奈川県弁護士会の連携協定による初のシンポです。
全体のテーマは「LGBTQ+の課題と展望」ですが、わたしからは「トランスジェンダーの「未来」を懸けた争い」という基調講演を行います。演題から分かるように、いつもよりガチの話をします。神奈川県弁護士会の強いバックアップのもと、トランスジェンダーの人権を前に進めるために、自分の務めを果たそうと思います。トランスジェンダーの存在を「未来」に釘付けにしようとする人々と、「現在」に時計の針を留めて誠実さと良心を保ち続けようとする人々の「争い」について。
事前に申し込みを推奨しています。神奈川県以外の方でも、どなたでもご参加いただけます。大きな会場を押さえていただきましたので、余裕をもって参加していただけると思います。ぜひ、よろしくお願いいたしますー!!
lgbtqplus-kgu.peatix.com/

たまたま開いた『御堂関白記』の頁に「(寛弘三年(1006年) 二月七日)七日、庚辰。犬の死穢有り。右大将、来たり、穢に触れ、春日に参るを留む。内より仰せ有り。「内に又、犬死の事有り。祭に供奉すべき諸司等に召し仰すべし」と云ふ」があって、死にすぎだよ犬……

元「大地の豚」の人が反ワクやら陰謀論やらにたどりついていることを知って、そっと閉じ

太田龍に影響されて「最底辺」に向かった人たちが、のちの太田のありさまをどう見ていたのか……

早川タダノリ さんがブースト

"前橋市の美術作家、白川昌生さんも同席。白川さんは2015年、追悼碑をモチーフにした作品を制作し、17年に県立近代美術館の企画展で展示しようとしたが、美術館側の判断で断念した経緯がある。「撤去は文化的な大きな問題。歴史が社会の記憶から消えてしまう」と訴えた"
「追悼碑撤去は文化的なジェノサイド」 アーティスト有志が群馬県知事に代執行中止を求め要望 | 上毛新聞社のニュースサイト - jomo-news.co.jp/articles/-/410

ほんといい本なのでいつも何度でもおすすめします。

「本書の中には明記されていないが、私は、そうした状況への私なりの対応として、いつの頃からか一つの原則を立てていた。それは、「ファシズム」概念を現代史の分析や教科書の記述の中から追放しようとする動きには徹底してあらがうこと、しかし、いわゆる現状分析の一環としては、「ファシズム」概念はできるだけ使用しないようにすること、つまり、相手に対する批判と告発の中で「ファシズム」や「ファシスト」というレッテル貼りを行いたくなったときには、その言葉で言おうとした内容そのものをできるだけパラフレーズして表現すること、というのが、その原則である。」
山口定『ファシズム』(岩波現代文庫版、2006年)「新版への序言」vi頁)

amazon.co.jp/ファシズム-岩波現代文庫-山口-定

久保健治『ヒストリカル・ブランディング:脱コモディティ化の地域ブランド論』(角川新書、2023年)買った。文化庁「日本遺産」認定に当たってしつらえられた「ストーリー」などに「アテルイの墓」やら「レイライン」など偽史が侵食していることはここ数年話題になってきた。歴史的資源とされるものが観光やまちおこしなど地域ブランディングで活用されるにあたって、〈歴史〉はどのように扱われ・マーケティングされていくのかを知りたくて。これから読みます。

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