中野博文『暴力とポピュリズムのアメリカ史:ミリシアがもたらす分断』(岩波新書、2024年)読了。1990年代以降のミリシアの興隆について知りたかったのだが、そもそもアメリカにおけるミリシアとは?というところからはじまって、州軍およびアメリカ陸軍形成史が学べる。南北戦争時の軍事組織動員の構造などたいへん興味深く読んだ。
現在のミリシア興隆については、第1章「現代アメリカの暴力文化」で、「民間人が創ったミリシアの多くは、民主党を敵視する極右団体である。このため、人種や性の平等を唱えている民主党の左派的姿勢に不満を持つ者が集まって、極右ミリシァを創ったと考えてしまいがちである。しかし、民間ミリシァの創設運動が巻き起こる発端は、民主党とはまったくかかわりのない銃撃事件であった」……と、現在の興隆にいたるジグザグが概説されている。この30年で増減の山あり谷ありがあったが、決定的に変化したのはやはりトランプ時代だった…… https://www.amazon.co.jp/暴力とポピュリズムのアメリカ史──ミリシアがもたらす分断-岩波新書-新赤版-2005-中野/dp/4004320054?__mk_ja_JP=カタカナ&crid=1T913E4QGP6H2&keywords=暴力とポピュリズムのアメリカ史&qid=1706711022&sprefix=暴力とポピュリズムのアメリカ史,aps,233&sr=8-1&linkCode=shr&tag=dfgrwe-22&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_shr&creativeASIN=4004320054&camp=1207&creative=undefined&linkId=5b4eeebc3161351626c5856d7c6c63f2