「ミックス」というアイデンティティについて私の意見を一応表明しておきます。
日本の「ミックス」コミュニティには、両親の国籍や人種が異なるいわゆる"ハーフ"の人だけでなく、複数の国籍や人種・民族にルーツを持つ人や、あるいは両親共に"外国人"の人、日本に人種・民族的なルーツがないが日本の市民として暮らしている人、複数の文化的・言語的なルーツを持つ人などがすでに存在していることを私は実感していて(私自身がそうですし)、「ミックス」が決して血統主義的なアイデンティティではないと私は思っています。
実は昨年そうした多様な「ミックス」に関する論文を書いてまして、4月頃に出版される予定です(オンラインで読めるようになるのは6月頃だと思います)。
ヨーロッパと日本にルーツを持つ人、日中韓に民族的ルーツを持つ人、両親共に外国人(韓国人)の在日コリアンである人など、多様な「ミックス」当事者の語りから日本の人種概念の解体を目指し、日本における「ミックス」コミュニティの実践を探ろうとするものです。詳細はまた出版後に投稿するので、ご興味のある方はぜひご笑覧ください。
取り急ぎ
ミッシェル・ヨーがインスタでちょっとごちゃごちゃとしてしまった(I confused you)けどあなたの親友ジェニファーと一緒にトロフィーを渡せてよかったという主旨のフォローを書いていたけどそこまで含めて西洋でのアジア系が受けている扱いという感じがする。そこで生活する者としてことを荒立てたくなくてそうではないとフォローまでしてしまう。誰しも自分が差別的扱いを受けたとは思いたくないのでそのような体験を別の解釈によって紛らわしたくなるのも理解できる。でもあれは紛れもなくやはり差別意識の表れでしょう。優先順位を下げていいとその場で検討し判断を下すということをするまでもなく「自然と」優先順位を下げられるのは誰なのかということ
アフリカ系とくらべると数が少なく比較的おとなしく物言わぬアジア系に対しては、態度から何から差別的とみなされないよう気をつけなければならないという緊張感が持てずああいうことになるのだと思う。あれがほんものの無意識のレイシズム。というのは善意に解釈すればの話で、素で見下してる可能性はぜんぜんある。ああいう態度、平社員に対する会社役員、一般人に対するセレブリティ、学校の人気者、富裕層、とかでも見たことあるじゃん。白人には基本的に非白人すべてが自分たちと肩を並べる資格などない劣った格下に見えている
昨日のアカデミー賞で起きた、白人受賞者がアジア人プレゼンターを無視した2つの事件(RDJがキー・ホイ・クァンを無視/エマ・ストーンがミシェル・ヨーを無視?)については、
①あれが差別の場合: まずなにより被害者がいるため大問題。式自体と主催もハラスメントや差別が起きた際に対応できる体制になっておらず問題。
②あれが差別でない場合: 本人たちがそれで良いと納得している演出でも、(本来なら称賛されるべき役職にも関わらず)アジア人が「添え物」にされている様を世界中に発信してしまったことが大問題。映画賞の演出としても失敗。
なので、あの場面について「差別じゃないですよ」という弁明が流れてくるだろうけど、どちらにせよあの場面が「差別表象」として働いたことは事実。悪意がなくても世界中に向けてアジア人に対する「差別表象」が発信されてしまった。
一晩経って火消し(先ほどミシェル・ヨーが「エマの親友と一緒にトロフィーを渡せて嬉しい」と投稿していた)が始まり、これから「差別じゃないと判明したのに怒るな/本人たちが納得してるのに怒るな」と批判者を黙らせる動きもあるだろうが、あの場面を観せられたAsians含むPOCは引き続きあの場面(授賞式)に抗議していいと思うし、抗議すべきだとも思う。
日本の外国人憎悪をナメない方がいい。それは個々人がどうこうというレベルの話ではない。
それはあなたたちが思うよりずっと、長期間にわたって、組織的に、具体的な政策の形で行われ続けてきたのだから。
個人の問題として外国人への意識を変える、とかいうレベルでは解決しないし、そういう議論はむしろ問題の本質を見誤せるという点で、ある種のスリップですらある。
少なくとも、まず必要なのは入管庁を入国管理を行う部門と入国後の外国人の権利保障を行う部門に分け、相互監視させることであり、それが「入管解体」の具体的意味。
#永住権取り消し法案提出に反対します
永住権の取り消しとは、生存権の剥奪。こんなこと許してはいけない。人権よりも「義務」が優先されることなんてあってはいけない。
2022年に起きた宮崎県警の警察官が沖縄の少年を失明させたことを差別の文脈で書いてある。
日本人は絶対に認めないだろうがこの事件はヘイトクライムとして扱うべきだというのは何度でも言いたい。
このブログには「普通の日本人」の内なる植民地主義がどれだけ無自覚かをとても丁寧に、かつわかりやすく書いてあります。
日本人が書いた、という点ですごく希望を感じました。たくさんの方に読んでほしいです。
よろしくお願いします。
このスピーチは、そうした「中国人狩り」を引き起こすような「中国への関心(嫌中)」に乗っかり利用する(焚き付ける)つもりで成されたものであり、それは「介入が必要なヘイトスピーチや煽動」であると私は思います。 また、このスピーチが「中国ヘイトかどうか」を、この場にいた日本人が判断し、文書を発表することにも納得がいきません。このスピーチについて、私が確認できる範囲では、私自身もそうですが、日本で生活している中国籍/中国系の人たちが「これは嫌中を運動に利用しようとしている、嫌中を助長するスピーチだ」と批判しています。 文書には、「曖昧な線引きでヘイトスピーチと断定し間違い続ければ、本当のヘイトスピーチは批判できなくなり、抵抗の力を失い反ヘイト運動は負ける」と書かれていますが、今回のスピーチが中国ヘイトであるかどうか、その「線引き」は(中国ルーツ当事者ではなく)日本人が決めるという意味にも取れてしまいます。 私はこのスピーチを「中国ヘイト」であり、それを助長するものであると批判します。 私もプロパレスタインであり、微力ながらパレスチナに連帯する者です。植民地主義と差別に反対する者です。他国への差別感情に基づく「関心」つまりレイシズムや、そうした「関心」を持つレイシストとの連帯は、決して支持しません。 3/3
このスピーカーが中国を「日本と中国、あんまり仲、芳しくない(軍隊的に…)」等と表現していることからもわかるように、この「関心」は決して良いものではありません。このスピーチで言うところの「(反差別に無関心な多くの日本人や保守右翼層の)みんなが振りむく」ような「中国への関心」とは、要するに「嫌中」であることは明白です。
この「中国への関心」に乗っかって、無関心層や保守層そして右翼層を反差別運動に「巻き込もう」という発言は、日本の進歩に中国を利用しようという極めて植民地主義的な発言です。
「今回のこのスピーチが、直ちにマイクを奪うような、ある種の暴力的な介入が必要なほどのヘイトスピーチや煽動か、と問われたら違う」と、発表された文書には書かれています。しかし、「中国人」であることが怪しさの根拠とされ、デマが広められ、暴力のターゲットにされていたことは、この国で直近に起きたことです。今月起きた能登半島での震災では、このスピーカーの言う「中国への関心」によって「中国人狩り未遂」が引き起こされたのです。被害者が出なかったことは奇跡でしかありません。 2/
https://docs.google.com/document/d/1qCnZYHKV0jN8dcqzR2NSceLVtANa4ZfAAovWWwJXwA0/mobilebasic
こちらの文書の公開を受けて、私は引き続き、件のスピーチを中国差別であり、それを助長するものであると批判します。
よりによって反差別デモのスピーチで、日本人が日本人に向けて「中国の話をしたらみんな聴くんですよ/中国の話をしたら巻き込めるんですよ」と繰り返し、デモに無関心な層や保守層または右翼層を「中国の話をすることで連帯に取り込もう」という趣旨の呼びかけをした。これは事実です。
私はこれを、日本に蔓延する嫌中に乗っかり助長するスピーチであると思っています。
その場でこのスピーチを止めたり批判したりする人が居なかったことが悔やまれますが、このスピーチが飛び入り参加の人によってなされたものであること等を考えると、難しかったのだろうなと理解はします。
しかし、書き起こしをした上で、さらにはスピーカーのYouTubeやSNSのアカウント(本人がプラカードにアカウント名を書いていた)にどんな投稿をしているのか確認した上で、このスピーチを「問題がない」あるいは「差別的かどうかわからない」などと判断することは、あり得ないです。 1/
BT
パレスチナ連帯デモで中国ヘイトを助長するスピーチ(日本に蔓延する中国ヘイトに積極的に乗っかることで中国嫌いな層にもデモに関心を持ってもらおうとする戦略)がなされたの、結構しんどいな。
特定の民族への虐殺に反対するためにまた別の民族への差別を煽る人、いったい何がしたいんだろうか。本人は反差別をやってるつもりかもしれないが、やってることは差別そのまんま。
しかもこの発言は反差別/反虐殺のデモでのスピーチなのに、周りの人は誰もこのスピーチを止めないんだな……。止めるべきだし、主催/司会もこのヘイトスピーチの後はシレッと「なかったこと」にして軌道修正するんじゃなくて、「今のはヘイトだ、このデモの趣旨と反する」とアナウンスすべきだった。特定の人種/民族を排除して、差別に乗っかってレイシストのマジョリティと仲良くしたがる連帯アクションって、いったい何なんだよ。
『土曜の新宿デモで「日本の中国に対する(ヘイト的)関心を利用するべきだ」というような趣旨のスピーチが行われたこと、言及が遅くなったけどやはりあれには乗れないと思った。先日スタンディングの際に中国の方が話しかけてくれた。「若い人がこうした活動をやってるの本当に尊敬する。がんばって」と。』などという呟きが目に入ったので、2024.01.13 パレスチナ連帯!国際アクション@JR新宿駅東南口広場 の動画( https://www.youtube.com/watch?si=g6M5SRmfeA0xST2v&t=2431&v=s-wdqu_yMME&feature=youtu.be /該当箇所は40分以降くらい)の動画を確認してみた。
私には、「日本と中国、ま、あんまりなんか芳しくないんですよね。軍隊的に。で、これなんか言えば一発で日本人の関心。中国って言えば一発でこの新宿歩いてる人たちとかも関心持つんですよ。…」という発言は中国に対する嫌悪感情を煽って利用しようって意味合いであるのが明らかなように思える。また、「イスラエルは中国に人権の敵を提供してるぞつったらもしも巻き込めるなら、もっと右巻き込んで行きましょう。」も同様なのではと思える。まあ、大半は何言ってるのかよく聞き取れないスピーチだったけど。
そしてこのスピーチのあと、司会の方は軌道修正して日本企業とイスラエルとの関係を語っている。
スピーチをした人は確かに「監視システム批判」をしてはいるが、そこと「中国の事を言えば皆関心を持つ」「中国の話を入れたら右翼も巻き込める」は別だと感じる。「嫌悪感情を利用しよう」という意味合いだと感じる。
movies, books, music, queer
シスへテロマジョリティの物語はすでに一生分以上見せられてきてもうこれ以上1本も無理だよというスタンスで映画やドラマや本を選んでいます