凛堂香
ずっと「42歳……」と「私服……」に頭を占められて、物語にあまり入り込めなかった(私服……)
「異世界、人外、喫茶店。」に並ぶ人間キャラがあんなことになるとは思っていなかった、というのも凛堂さんは隠れ人外なのかと予想していた(人間を強調するので疑っていた)から驚いた
このルートも尺が足りていなかったと思う
凛堂さんと琴音ちゃんの距離が縮まり、それが恋愛感情だと気付き、年齢差の問題が出てきて、人外化の苦しみがあり……やはりもう少し描写の余裕があればなあと残念に思う
読解力の問題かもしれないけど、結局なぜ親子ほどの年の差があったのかはわからなかった
最終的に人外との関係になるからだとしても、二回り下の少女に惹かれたのは四十代の人間なので、その時点でだいぶきつい
生きる時間が変わってしまうのなら、年齢差があってよかったのかもしれない、という答えに辿り着いていて、ずっとそれらしい理由や事情が出てくるだろうと思いながら読んでいただけに、……
カヌスエスパーダ
真面目でやさしく親切なひとが求める「(自分のために)変わらずいてほしい」「(自分の)理想を崩さないでほしい」がすごく傲慢で、相手をひとりの人間とは認めておらず、それが腹立たしいと同時に、その落差にはちょっと痺れた
琴音ちゃんは基本的に、周り(特に魔王さま)から「君が決めて」と促されるけれど、決めた結果受け身に回ればバッドエンドだし、がっかりしたような顔をされることもある
カヌスルートで明らかになった、彼女が「先代マスターの店を大切にしようと努力している」から好意的なのだという現実は、あれだけ丁寧に描かれていた共通ルートが、ただ彼らと「親しくなった」だけに過ぎないと言われているようで、それが悲しくて、そして好きだった
魅力的なのはヴェンニーアで、彼が数百年かけて募らせた思いや、そのために捨てた情、けれどそれが恐らく深い信頼から来ていること、彼はとても人間らしくて好ましい
カヌスエスパーダに対し「私を見なさい」と詰め寄る琴音ちゃんが格好よくて、このルートは彼女に惚れるためにあった気がする
あとやっぱり結論「外来種ダメ絶対」なのでは
イグニスカリブンクルス
▼ED前まで
言葉もない……
確かに、彼の生い立ちと過去を考えれば、避けられない道ではあるのだけど、でも人……、肉か……という……
いや、最初「なんかめちゃくちゃ気合の入ったバッドエンドだなあ」と思っていて、あまりにエンディングに辿り着かなくて頭を抱えてしまった
イグニスカリブンクルスさんの望む「分厚いステーキ」の意味が変わってきちゃう……
ただ、人間以外の種族と向き合うとはこういうことだ、と初回に突きつけられたのはよかったと思う、一周目でこのインパクトだと次も頑張れるかもしれない
料理の手間隙に心を動かされたひとが、実際は貪り食うだけでいいとか、それこそ彼が肉を好む理由とか、ちいさな親切が世の中を動かす展開とか、いいところも多くあった
ドローミくんさんはあまりにもくそやろうでしたが、読み手が最初から犯人をわかっていても、発覚から更なるくそやろう描写ができるのだなあと感心してしまった
彼の終盤の立ち回りはかなり上手く、あの厳しい世界でこうして生き延びてきたのだとわかる、しかしくそやろうでした
ただ組織内に手引きした人間が絶対いると思う、凛堂さん辺りで扱いがあるかなあ
コロロがいなければ心が折れていた
アンシャンテ
現在地:無人島であります
ゲームのイベントに出かけた時はどうなることかと思ったでありますが、なんだかRPGっぽい敵に襲われているのであります
ちいさき人外たちがかわいいであります(妖精さんを除く)
もはや自室にいる琴音ちゃんを操れるまでになっているのに、アンシャンテに戻れば大丈夫だと考えているところは危なっかしくてこわかった、記憶が曖昧なのだと思うけど……
魔王さまが傍にいれば声は聞こえないのかな、声が彼に似ているというのも……?
魔王さまは魔王さまを名乗っているけど、何にも考えずにただ力を行使する(魔王として振る舞う)だけなら強いのか、実際に不可能なことも多いのか……