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「自衛隊機がロシア機へのフレア使用」の件でメモ。

ロシアのIL-38哨戒機1機が領空すれすれに周回飛行しながら、3回にわたり領空侵犯。航空自衛隊のF15とF35が緊急発進。3回目の領空侵犯に対しフレアで警告。これは初めて。

防衛省の公式発表
mod.go.jp/j/press/news/2024/09
NHKのニュース
www3.nhk.or.jp/news/html/20240

雑感:
規則的な飛行経路で領空侵犯を繰り返すのは、挑発して日本の出方を見ているのだろう。一方、フレアの使用は、武器使用ではないとはいえ「日本側の緊張が高まっている」メッセージとして受け止められるだろう。願わくば、この先は緊張を緩和する方向で外交および現場の対応をお願いしたい。

戦後日本は戦争放棄を決意したが、いまや引っ繰り返されようとしている。

国家や世界にはいろいろな問題群があるが、最も優先度が高いのは安全保障。安全保障の前には人権も法の支配も吹っ飛んでしまう。権力者にとって、時に非常に都合がいい話題なのである。

日本は現時点で世界7位と言われる強大な軍事力を誇る。今の日本は世界基準でみても自衛のために十分以上の防衛力を持っている。

米国が求める防衛費倍増は、日本の自衛のためではなく、集団自衛権スキームにより米国の戦争に協力させるためである。

自民党が進める改憲は、戦争協力の体制の仕上げ、ついでに戦時体制をにらんだ権力増強が狙いである。

海洋法裁判所は今年「勧告的意見」を出し、(1)人為的な温室効果ガス排出(火力発電所など陸上での排出分も含む)は海洋汚染に当たると判断。(2) 日本を含む海洋法条約の締約国は、必要なあらゆる対策を講じる義務があるとした。
mainichi.jp/articles/20240922/

ほか、国際司法裁判所(ICJ)も気候変動対策で国家がどのような法的義務を負うかの勧告的意見を検討、年内にもまとめる見通し。

ツバルほか南太平洋の島しょ国は、これまで温室効果ガスをほとんど出してこなかったのに、真っ先に被害を受けている。

そして記事中「!?」と思った記述。

"ツバル政府は、将来国土が消滅することも視野に、国の機能や文化をインターネット上の仮想空間「メタバース」に保存する「デジタル国家」計画を進めている。"

私たちはディストピアSFの未来に生きている。

国連の未来サミットが採択した「未来のための協定」から、目に付いたアジェンダを抜粋してメモ(網羅的ではありません)。
un.org/sustainabledevelopment/

- 安保理改革。安保理の実効性と代表性を向上
- 多国間の核軍縮への再表明
- 国際金融で、開発途上国により大きな発言権を
- 世界的な金融セーフティネットを強化
- 人類と地球のウェルビーイングと持続可能性を測定(GDPを補完する新指標を開発)
- 富裕層課税の世界的な最低水準導入へ
- グローバル・デジタル・コンパクト:すべての人々、学校、および病院をインターネットに接続。人権/国際法におけるデジタル協力。安全なオンライン空間を実現。AIガバナンス
- 将来世代に関する宣言
- 人権、ジェンダーの平等、女性のエンパワーメント

雑感:
とりあえず、世界が抱える問題群を特定し少しでも前進させようとする文書、とラフに理解しました。

専門家は「自分の分野に集中したい」と思っているでしょうが、「複雑な問題はつながっている」ため、このように問題群を包括的に記述した文書は非常に重要だと認識しています。

私がいちばん心配していることは、野田氏ひきいる立憲が、なにかつまらない約束とバーターで改憲発議に賛同することです。

「総議員の3分の2以上」の賛成票で改憲発議ができます。同時に大金を投入した広告キャンペーンにより国民投票も有利に誘導することで改憲を実現できる——今頃どこかで、このようなシナリオを練っている人がいることでしょう。

なぜ改憲がダメかというと、米国の戦争に日本が軍事協力する体制作りを完成させてしまうからです。

戦争も改憲も、ダメ、絶対。

WSJ報道のメモ。

台湾TSMCと韓国サムスン、それぞれがアラブ首長国連邦に巨大な半導体工場を含む複合施設の建設をめぐり同国と協議中という。プロジェクト規模は1000億ドル(約14兆円)を越える可能性がある。半導体の生産能力を上げ、収益性を損なわずチップ価格を引き下げる狙い。
wsj.com/tech/ai/chip-giants-ts

懸念点はある。半導体工場には大量の純水が必要だが、砂漠地帯のUAEでは高コストな海水淡水化を用いることになる。人材確保も課題。UAEは中国との貿易が盛んだが、米国は経済安保政策で中国への高度な半導体の輸出を禁止しているため、UAEのチップ生産と出荷を米国に監視させる方向という。

雑感:
AIデータセンター需要に関連し、オイルマネーで半導体投資を進める話は以前も出ており、関連してOpenAIのサム・アルトマンや日本の孫正義氏の名前も挙がっていた。

歴史的経緯を見れば、半導体の需要と供給は激しく上下に動き、企業の運命を左右してきた。今回のAIバブルが半導体メーカーの運命をどう変えるのかは、まだ分からない。

追記:
富の再配分といっても幅広いですが、まず求めたいのは生活必需品の消費税減税です。特に食料品は税率0%にしていただきたい。

軍事費倍増、原発再稼働、核燃料サイクルへの追加投資、これらも見直していただきたい。そして、いまや高コスト高リスクのエネルギー源である原子力からは脱却すべきです。

原子力から脱却できない背景として核武装への未練が疑われます。しかし、むしろ核兵器廃絶に向けた努力が日本にはふわわしいはずです。

戦争協力、軍事費倍増、これらは国民の願いを反映した政策ではなく、米国の要請を受け入れたものです。日本の人々を向いた政治を求めます。

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野田党首ひきいる立憲民主党は、事実上の自民党の衛星政党——皆さん、こういう受け止め方のようです。

ここで思ったこと。野党とニセ野党の違いはなんだろう?

私の個人的な意見にすぎませんが、いまの野党に最低限求めることは、(1)改憲阻止、(2) 富の再配分です。

(1) 戦争放棄をうたった日本国憲法の理念はなし崩しに骨抜きにされ、米国の戦争に日本が軍事協力する未来は目前。改憲はその最後の仕上げであり、日本が戦争をする未来への片道特急券となるでしょう。

(2) 従来の自民党のやり方——「政財官の利権維持+米国従属」路線のままでは、政府に甘やかされた日本の財界は競争力を失い、日本に住む普通の人々の収入は上がらず、税・社会保障の負担は上がり続ける。富の再配分を進めなければ、私たちは貧しくなり続けるでしょう。

さて、野田氏ひきいる立憲は、野党としての務めを果たしてくれるでしょうか。

記録のためメモ。

2024年9月20日、QualcommがIntelの買収を打診中とWSJが報じた。
wsj.com/business/deals/qualcom

Intelの時価総額は900億ドル。2020年には2900億ドルだった。2024年に株価は60%下落。2Qに16億ドルの赤字を出し、2025年に100億ドル以上のコスト削減を計画中だった。Intelは数千人の従業員の解雇や配当金支払い停止などを予定していた。

一方でQualcomm の時価総額は1850億ドル。2024年に入ってから17%上昇。

Intel買収が成立すれば、テクノロジー史上最大のM&Aになるとみられる。ただしまだ決定ではない。反トラスト法により物言いがつく可能性もある。

Intelは3年前にファウンドリ事業を開始(製造部門を外部に開放)したが、この部門は赤字続きだ。

雑感:
長い間、Intelは最強の半導体メーカーだったが、ここ数年で状況が変化。スマートフォンとARMアーキテクチャの台頭、さらに製造技術で台湾TSMCに遅れを取ったことが響いた。無常を感じる。

レバノン同時多発爆弾テロ被害者数の最新情報。

Al Jazeera 11:36 GMT(約1時間前のニュース)
レバノンのフィラス・アビアド保健相は、ベイルートの記者会見で、レバノン全土で発生した2つの同時多発テロによる死者は37人に上ったと述べた。

ポケベル爆弾による9月17日の攻撃で12人が死亡し、226人が重体である。

翌9月18日、トランシーバー爆弾などによる第2波攻撃で25人が死亡し、集中治療室に残る61人を含む708人が負傷した。
aje.io/i11bvr?update=3189113

ポケベル爆弾、トランシーバー爆弾の攻撃を受けたレバノンの一般市民は次のように語る。

「技術が発展すると、どうあっても攻撃は増える一方だ」
aje.io/i11bvr?update=3189238

雑感:
IT界隈ではセキュリティが最重要課題となっているが、いまや社会全体のセキュリティ問題が複雑化している。

個人的な「マイナカード」への意見を述べます。

政府はマイナカード普及策として、紙の保険証の廃止、身分証としてのパスポート利用の停止、携帯回線契約でのマイナカード利用、マッチングアプリのロマンス詐欺防止のため積極的採用の働きかけ、など多数の施策を同時並行で進めている。

「はて?」と思うのである。

行政機関の役目は国民の人権を守ることだ(嘘だと思ったら芦部『憲法』を参照のこと)。マイナカード普及策も、国民の権利を守ることを目的とし、そこからブレイクダウンした施策が出てくるべきだ。

しかるにマイナカード普及の理由付けを見ると、保険証の悪用の防止、詐欺の防止など、管理強化ばかりだ。マイナ保険証により病院の窓口の手間はかえって増えている。

このほか「デジタル田園都市構想」ではマイナカードを使ったポイント制度により観光地のマーケティングに役立てる案が出ている。これも国民のためというより事業者のための施策だ。

「虎に翼」の登場人物である多岐川幸四郎ふうに言うなら、「マイナカードには、愛が足りん!」ということだと思います。ここで「愛」とは人々の権利を守る姿勢です。

私のマイナカードに対する意見は「人々を管理するためではなく、人々の権利を守るためのデジタル化の道筋を明らかにしてほしい」というものです。

9月18日、レバノンで新たな複数の爆発。トランシーバーや電話、ノートパソコンに爆弾を仕込んだ。少なくとも9人が死亡、300人以上が負傷。1件の爆発は前日のポケベル爆弾犠牲者の葬儀の場で起きた。

イスラエルの無差別テロ第2波とみられる。第1波となる9月17日のポケベル爆弾では、12人が死亡、3000人が負傷した。

レバノンで新たに爆発、300人超負傷=今度は無線機か、9人死亡
sp.m.jiji.com/article/show/334

Al Jazeera 16:20 GMT
aje.io/mcioby?update=3187161

Al Jazeera 16:10 GMT
aje.io/mcioby?update=3187190

国際法はブービートラップを禁止している。グテレス国連事務総長は、「民生品の兵器化をやめるべきだ」と述べた。

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ポケベルのメーカーである台湾Gold Apolloの経営者は、実際に設計製造した企業はハンガリーのブダペストに拠点を置くBAC社だと説明した。台湾からレバノンへのポケットベル輸出の記録はないという。

資料:
AP News
apnews.com/article/lebanon-hez

New York Times
nytimes.com/2024/09/17/world/m

Wired
wired.com/story/pager-explosio

ヒズボラ通信機器爆発で12人死亡、イスラエル関与か ハンガリー企業製造
jp.reuters.com/world/security/

レバノンで爆発の機器、台湾企業「権利持つブタペスト会社が製造」
jp.reuters.com/world/taiwan/NN

最新情報のアップデート
Al Jazeera、9月18日、10:55 GMT(日本時間19:55)
aljazeera.com/news/liveblog/20

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これは残酷な無差別テロだ。子どもも犠牲になった。

レバノンで、2024年9月17日の午後3時半頃(現地時間)から1時間あまりの間に、数千台のポケベル(Pager)が次々に爆発。医療スタッフ4人、8歳の少女、11歳の少年を含む少なくとも12人が死亡した。負傷者数は約2800人。救急車1000台以上が出動した。

イスラエルが5000台とみられる大量のポケベルをサプライチェーン(製造・流通経路)のどこかで改造し、爆発物を仕込み遠隔で起爆したと見られる。ターゲットは、イスラエルと敵対する組織ヒズボラ。スマートフォンがセキュリティ的に危険と判断したヒズボラは、数カ月前にポケベルを大量導入していた。

ポケベル爆弾は突然振動を始め、止めようとボタンをクリックすると爆発する仕掛けだった。ポケベルを取り出し、あるいは目視できるよう顔の前に持っていってから爆発するよう仕向け、対人殺傷の確実度を上げる残酷な手口だ。ケガ人は、手や目を傷つけられた人々が多かった。イランの在レバノン大使は爆発で失明したと伝えられる。

イスラエルはこの作戦後、米国に内容を報告した。つまり米国も作戦の共犯者といえる。イスラエル側は「ヒズボラ関係者以外を傷つけるリスクは少ない」と説明した模様だ。

朝日新聞のスクープ記事。自民党の安倍晋三氏、萩生田光一氏、岸信夫氏が旧統一教会会長や幹部らと自民党本部で選挙支援確認か。

自民党は、写真が撮られた2013年頃から統一教会と協力関係にあると考えられる。

自民党には、統一教会との徹底した決別を求めたい。言葉だけでなく徹底調査と深く関わった議員の処分が必要だ。

9月18日 16:00まで全文閲読可能。digital.asahi.com/articles/ASS

追記:
当たり前だが重要な話をひとつ。「Waymoの自動運転車の事故率が低いと報告された」ことは、Waymo以外の会社、例えばテスラや他のメーカーの自動運転車が安全であることを意味しません。現状では、開発会社は各社がバラバラに自動運転技術を開発しているからです。

Uberは自動運転車のテスト走行中の事故で人を死なせましたが、その後、自動運転部門を売却してしまいました。

GMの子会社Cruiseはサンフランシスコの自動運転タクシーが人身事故を起こした後、事業を中断しています。事故の後の社内はドタバタ状態だったようです。

自動運転車はある確率で人を殺す機械です。しかし、少なくともUberとCruiseは「自動運転車の人身事故が起きたときに、どうするか」を考えていませんでした。

そして、人身事故の貴重な教訓がその後の各社の自動運転の研究開発に反映されているのかどうか——残念ながら、事故の教訓が活かされているという話は伝わってきません。

このままでいいののかどうか、私は疑問を持っています。自動運転技術の安全性を高めるためには、業界横断の取り組みが求められるのではないかと考えています。

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「安全」「リスク」に関する学術的な知見は日々アップデートされている。そして交通事故のような「非常に低い確率でまれに起きる現象」を考えることは、実はけっこう難しい。単純な統計や外挿で考えると間違った結論を導きやすい。

ACMは、自動運転車の安全性を正確に評価するには110億マイルのテスト走行が必要としている。これは、Waymo車がすでに走行した距離の500倍に相当する。ひとついえることは、現状は圧倒的なデータ不足なので「安全」と断言する段階にはないということだ。

ACM TechBrief: Automated Vehicles Winter 2024
dl.acm.org/doi/book/10.1145/36

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Waymoのレベル4(注2)自動運転車は今のところ死亡事故を起こしていない。ただし、Uberのレベル3自動運転テスト車は死亡事故を起こした。テスラのレベル2自動運転(運転支援機能)が原因と疑われる事故は多数発生している。いずれの人間のドライバーの責任として処理されている。

注2:レベル2は人間のドライバーを支援する運転支援機能、レベル3は人間のドライバーが監視する自動運転。いまのところ判例ではレベル2、3の事故責任は人間のドライバーが負う形となっている。レベル4は走行区間を限定した完全自動運転。

Waymo車の現状のデータでは、事故率は人間よりも低い。また死亡事故は今のところ起こしていない。だが、現状のデータから「自動運転車の方が人間よりも安全であるという結論が出た」と考えるのはまだ早いと考える。

なぜなら、Waymo車はあらかじめ決められた区間を走る(つまり道路のデータがよく準備されている)「レベル4」自動運転である。また走行距離が合計2200万マイルにすぎない。走行区間の範囲が広がればデータがよく準備されていない区間も走ることになるだろう。また走行距離が長くなれば、いままでに起きなかった種類の事故も起こるだろう。今のデータだけで「人間より安全」と断言することはできない。
(続く)

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お題:現状の知見では「自動運転車の普及により事故が減らせる」とは断言できない

Google系列の完全自動運転タクシーを運営する企業Waymoは、「Waymoの完全自動運転車の事故率は人間よりも低い」と発表した。これについての若干の補足情報と、自分の意見を述べる。

Waymoの発表は次の通り。

New Data Hub Shows How Waymo Improves Road Safety
waymo.com/blog/2024/09/safety-

(Gigazineの日本語記事)
gigazine.net/news/20240911-way

人間が運転する自動車は、1億走行マイルあたり約1名(注1)の交通事故死亡者を出している。これは数万人の交通事故死亡者の命であがなわれたデータである。自動運転車による死傷者は、人間のドライバーより有意に少ないといえるのか。ここが論点となる。

Motor Vehicle Crash Deaths — United States and 28 Other High-Income Countries, 2015 and 2019
imic.or.jp/library/mmwr/21930/

注1:2019年の記録では、21カ国平均で0.93人。

(続く)

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