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WSJ報道のメモ。

台湾TSMCと韓国サムスン、それぞれがアラブ首長国連邦に巨大な半導体工場を含む複合施設の建設をめぐり同国と協議中という。プロジェクト規模は1000億ドル(約14兆円)を越える可能性がある。半導体の生産能力を上げ、収益性を損なわずチップ価格を引き下げる狙い。
wsj.com/tech/ai/chip-giants-ts

懸念点はある。半導体工場には大量の純水が必要だが、砂漠地帯のUAEでは高コストな海水淡水化を用いることになる。人材確保も課題。UAEは中国との貿易が盛んだが、米国は経済安保政策で中国への高度な半導体の輸出を禁止しているため、UAEのチップ生産と出荷を米国に監視させる方向という。

雑感:
AIデータセンター需要に関連し、オイルマネーで半導体投資を進める話は以前も出ており、関連してOpenAIのサム・アルトマンや日本の孫正義氏の名前も挙がっていた。

歴史的経緯を見れば、半導体の需要と供給は激しく上下に動き、企業の運命を左右してきた。今回のAIバブルが半導体メーカーの運命をどう変えるのかは、まだ分からない。

追記:
富の再配分といっても幅広いですが、まず求めたいのは生活必需品の消費税減税です。特に食料品は税率0%にしていただきたい。

軍事費倍増、原発再稼働、核燃料サイクルへの追加投資、これらも見直していただきたい。そして、いまや高コスト高リスクのエネルギー源である原子力からは脱却すべきです。

原子力から脱却できない背景として核武装への未練が疑われます。しかし、むしろ核兵器廃絶に向けた努力が日本にはふわわしいはずです。

戦争協力、軍事費倍増、これらは国民の願いを反映した政策ではなく、米国の要請を受け入れたものです。日本の人々を向いた政治を求めます。

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野田党首ひきいる立憲民主党は、事実上の自民党の衛星政党——皆さん、こういう受け止め方のようです。

ここで思ったこと。野党とニセ野党の違いはなんだろう?

私の個人的な意見にすぎませんが、いまの野党に最低限求めることは、(1)改憲阻止、(2) 富の再配分です。

(1) 戦争放棄をうたった日本国憲法の理念はなし崩しに骨抜きにされ、米国の戦争に日本が軍事協力する未来は目前。改憲はその最後の仕上げであり、日本が戦争をする未来への片道特急券となるでしょう。

(2) 従来の自民党のやり方——「政財官の利権維持+米国従属」路線のままでは、政府に甘やかされた日本の財界は競争力を失い、日本に住む普通の人々の収入は上がらず、税・社会保障の負担は上がり続ける。富の再配分を進めなければ、私たちは貧しくなり続けるでしょう。

さて、野田氏ひきいる立憲は、野党としての務めを果たしてくれるでしょうか。

記録のためメモ。

2024年9月20日、QualcommがIntelの買収を打診中とWSJが報じた。
wsj.com/business/deals/qualcom

Intelの時価総額は900億ドル。2020年には2900億ドルだった。2024年に株価は60%下落。2Qに16億ドルの赤字を出し、2025年に100億ドル以上のコスト削減を計画中だった。Intelは数千人の従業員の解雇や配当金支払い停止などを予定していた。

一方でQualcomm の時価総額は1850億ドル。2024年に入ってから17%上昇。

Intel買収が成立すれば、テクノロジー史上最大のM&Aになるとみられる。ただしまだ決定ではない。反トラスト法により物言いがつく可能性もある。

Intelは3年前にファウンドリ事業を開始(製造部門を外部に開放)したが、この部門は赤字続きだ。

雑感:
長い間、Intelは最強の半導体メーカーだったが、ここ数年で状況が変化。スマートフォンとARMアーキテクチャの台頭、さらに製造技術で台湾TSMCに遅れを取ったことが響いた。無常を感じる。

レバノン同時多発爆弾テロ被害者数の最新情報。

Al Jazeera 11:36 GMT(約1時間前のニュース)
レバノンのフィラス・アビアド保健相は、ベイルートの記者会見で、レバノン全土で発生した2つの同時多発テロによる死者は37人に上ったと述べた。

ポケベル爆弾による9月17日の攻撃で12人が死亡し、226人が重体である。

翌9月18日、トランシーバー爆弾などによる第2波攻撃で25人が死亡し、集中治療室に残る61人を含む708人が負傷した。
aje.io/i11bvr?update=3189113

ポケベル爆弾、トランシーバー爆弾の攻撃を受けたレバノンの一般市民は次のように語る。

「技術が発展すると、どうあっても攻撃は増える一方だ」
aje.io/i11bvr?update=3189238

雑感:
IT界隈ではセキュリティが最重要課題となっているが、いまや社会全体のセキュリティ問題が複雑化している。

個人的な「マイナカード」への意見を述べます。

政府はマイナカード普及策として、紙の保険証の廃止、身分証としてのパスポート利用の停止、携帯回線契約でのマイナカード利用、マッチングアプリのロマンス詐欺防止のため積極的採用の働きかけ、など多数の施策を同時並行で進めている。

「はて?」と思うのである。

行政機関の役目は国民の人権を守ることだ(嘘だと思ったら芦部『憲法』を参照のこと)。マイナカード普及策も、国民の権利を守ることを目的とし、そこからブレイクダウンした施策が出てくるべきだ。

しかるにマイナカード普及の理由付けを見ると、保険証の悪用の防止、詐欺の防止など、管理強化ばかりだ。マイナ保険証により病院の窓口の手間はかえって増えている。

このほか「デジタル田園都市構想」ではマイナカードを使ったポイント制度により観光地のマーケティングに役立てる案が出ている。これも国民のためというより事業者のための施策だ。

「虎に翼」の登場人物である多岐川幸四郎ふうに言うなら、「マイナカードには、愛が足りん!」ということだと思います。ここで「愛」とは人々の権利を守る姿勢です。

私のマイナカードに対する意見は「人々を管理するためではなく、人々の権利を守るためのデジタル化の道筋を明らかにしてほしい」というものです。

9月18日、レバノンで新たな複数の爆発。トランシーバーや電話、ノートパソコンに爆弾を仕込んだ。少なくとも9人が死亡、300人以上が負傷。1件の爆発は前日のポケベル爆弾犠牲者の葬儀の場で起きた。

イスラエルの無差別テロ第2波とみられる。第1波となる9月17日のポケベル爆弾では、12人が死亡、3000人が負傷した。

レバノンで新たに爆発、300人超負傷=今度は無線機か、9人死亡
sp.m.jiji.com/article/show/334

Al Jazeera 16:20 GMT
aje.io/mcioby?update=3187161

Al Jazeera 16:10 GMT
aje.io/mcioby?update=3187190

国際法はブービートラップを禁止している。グテレス国連事務総長は、「民生品の兵器化をやめるべきだ」と述べた。

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ポケベルのメーカーである台湾Gold Apolloの経営者は、実際に設計製造した企業はハンガリーのブダペストに拠点を置くBAC社だと説明した。台湾からレバノンへのポケットベル輸出の記録はないという。

資料:
AP News
apnews.com/article/lebanon-hez

New York Times
nytimes.com/2024/09/17/world/m

Wired
wired.com/story/pager-explosio

ヒズボラ通信機器爆発で12人死亡、イスラエル関与か ハンガリー企業製造
jp.reuters.com/world/security/

レバノンで爆発の機器、台湾企業「権利持つブタペスト会社が製造」
jp.reuters.com/world/taiwan/NN

最新情報のアップデート
Al Jazeera、9月18日、10:55 GMT(日本時間19:55)
aljazeera.com/news/liveblog/20

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これは残酷な無差別テロだ。子どもも犠牲になった。

レバノンで、2024年9月17日の午後3時半頃(現地時間)から1時間あまりの間に、数千台のポケベル(Pager)が次々に爆発。医療スタッフ4人、8歳の少女、11歳の少年を含む少なくとも12人が死亡した。負傷者数は約2800人。救急車1000台以上が出動した。

イスラエルが5000台とみられる大量のポケベルをサプライチェーン(製造・流通経路)のどこかで改造し、爆発物を仕込み遠隔で起爆したと見られる。ターゲットは、イスラエルと敵対する組織ヒズボラ。スマートフォンがセキュリティ的に危険と判断したヒズボラは、数カ月前にポケベルを大量導入していた。

ポケベル爆弾は突然振動を始め、止めようとボタンをクリックすると爆発する仕掛けだった。ポケベルを取り出し、あるいは目視できるよう顔の前に持っていってから爆発するよう仕向け、対人殺傷の確実度を上げる残酷な手口だ。ケガ人は、手や目を傷つけられた人々が多かった。イランの在レバノン大使は爆発で失明したと伝えられる。

イスラエルはこの作戦後、米国に内容を報告した。つまり米国も作戦の共犯者といえる。イスラエル側は「ヒズボラ関係者以外を傷つけるリスクは少ない」と説明した模様だ。

朝日新聞のスクープ記事。自民党の安倍晋三氏、萩生田光一氏、岸信夫氏が旧統一教会会長や幹部らと自民党本部で選挙支援確認か。

自民党は、写真が撮られた2013年頃から統一教会と協力関係にあると考えられる。

自民党には、統一教会との徹底した決別を求めたい。言葉だけでなく徹底調査と深く関わった議員の処分が必要だ。

9月18日 16:00まで全文閲読可能。digital.asahi.com/articles/ASS

追記:
当たり前だが重要な話をひとつ。「Waymoの自動運転車の事故率が低いと報告された」ことは、Waymo以外の会社、例えばテスラや他のメーカーの自動運転車が安全であることを意味しません。現状では、開発会社は各社がバラバラに自動運転技術を開発しているからです。

Uberは自動運転車のテスト走行中の事故で人を死なせましたが、その後、自動運転部門を売却してしまいました。

GMの子会社Cruiseはサンフランシスコの自動運転タクシーが人身事故を起こした後、事業を中断しています。事故の後の社内はドタバタ状態だったようです。

自動運転車はある確率で人を殺す機械です。しかし、少なくともUberとCruiseは「自動運転車の人身事故が起きたときに、どうするか」を考えていませんでした。

そして、人身事故の貴重な教訓がその後の各社の自動運転の研究開発に反映されているのかどうか——残念ながら、事故の教訓が活かされているという話は伝わってきません。

このままでいいののかどうか、私は疑問を持っています。自動運転技術の安全性を高めるためには、業界横断の取り組みが求められるのではないかと考えています。

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「安全」「リスク」に関する学術的な知見は日々アップデートされている。そして交通事故のような「非常に低い確率でまれに起きる現象」を考えることは、実はけっこう難しい。単純な統計や外挿で考えると間違った結論を導きやすい。

ACMは、自動運転車の安全性を正確に評価するには110億マイルのテスト走行が必要としている。これは、Waymo車がすでに走行した距離の500倍に相当する。ひとついえることは、現状は圧倒的なデータ不足なので「安全」と断言する段階にはないということだ。

ACM TechBrief: Automated Vehicles Winter 2024
dl.acm.org/doi/book/10.1145/36

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Waymoのレベル4(注2)自動運転車は今のところ死亡事故を起こしていない。ただし、Uberのレベル3自動運転テスト車は死亡事故を起こした。テスラのレベル2自動運転(運転支援機能)が原因と疑われる事故は多数発生している。いずれの人間のドライバーの責任として処理されている。

注2:レベル2は人間のドライバーを支援する運転支援機能、レベル3は人間のドライバーが監視する自動運転。いまのところ判例ではレベル2、3の事故責任は人間のドライバーが負う形となっている。レベル4は走行区間を限定した完全自動運転。

Waymo車の現状のデータでは、事故率は人間よりも低い。また死亡事故は今のところ起こしていない。だが、現状のデータから「自動運転車の方が人間よりも安全であるという結論が出た」と考えるのはまだ早いと考える。

なぜなら、Waymo車はあらかじめ決められた区間を走る(つまり道路のデータがよく準備されている)「レベル4」自動運転である。また走行距離が合計2200万マイルにすぎない。走行区間の範囲が広がればデータがよく準備されていない区間も走ることになるだろう。また走行距離が長くなれば、いままでに起きなかった種類の事故も起こるだろう。今のデータだけで「人間より安全」と断言することはできない。
(続く)

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お題:現状の知見では「自動運転車の普及により事故が減らせる」とは断言できない

Google系列の完全自動運転タクシーを運営する企業Waymoは、「Waymoの完全自動運転車の事故率は人間よりも低い」と発表した。これについての若干の補足情報と、自分の意見を述べる。

Waymoの発表は次の通り。

New Data Hub Shows How Waymo Improves Road Safety
waymo.com/blog/2024/09/safety-

(Gigazineの日本語記事)
gigazine.net/news/20240911-way

人間が運転する自動車は、1億走行マイルあたり約1名(注1)の交通事故死亡者を出している。これは数万人の交通事故死亡者の命であがなわれたデータである。自動運転車による死傷者は、人間のドライバーより有意に少ないといえるのか。ここが論点となる。

Motor Vehicle Crash Deaths — United States and 28 Other High-Income Countries, 2015 and 2019
imic.or.jp/library/mmwr/21930/

注1:2019年の記録では、21カ国平均で0.93人。

(続く)

イーロン・マスクがトランプを支持する理由は——そしてマーク・アンドリーセンやピーター・ティールやラリー・エリソンがトランプを支持する理由は、政治的信念というより利害だ。

ハイテク企業に対して社会との調和を求める今の民主党政権よりも、トランプ共和党政権の方が好ましいと考えている。

彼らテック富豪たちはトランプを尊敬している訳ではない。ただ、自分たちの利害にとってより好ましい大統領候補だと考えている。

テック富豪たちは、AIサービスやネット広告やSNSなどが人々を傷つけないよう求める規制を嫌う。規制を緩和する政権を求める。

だが、それは万人にとって好ましいことだろうか。

星 暁雄 (Akio Hoshi) さんがブースト

 新自由主義的再編が世界的に開始されて、およそ50年である。

 50年というと、1945-1991年の冷戦期間より長い。

 この50年で世界の風景は劇的に変化した。米国では90年代にクリントン政権が新自由主義化・右傾化し、もはや中道右派と極右の2択となっている。

 そして、中東では78年にエジプトが米・イスラエルに屈服した後、もう50年もパレスティナ人は「テロリスト」として孤立した闘いを強いられている。現在の一方的な大虐殺は、ついにWWII以来の国際秩序の正当性を崩壊させるに至った。

 また新自由主義的再編に巻き込まれたラテン・アメリカ、アフリカなどの地域は、生態系的にも激変。政治的にもブラジルのブルゾナロのようにトランプの同盟者まで現れるに至った。

これらと比較すると、一見変化に乏しい日本だが、この50年で産業の空洞化、格差と貧困の拡大、レントへの依存によって、もはや社会は崩壊寸前である。

次期首相候補が「解雇自由化」を主張するようになっては、従来の「自民党型調整システム」もまた近々崩壊するだろう。

となると、代わりに「民主主義」の名に値する政治システムの構築がなされなければならない。

これに失敗すれば、操作された権威主義的ファシズムの危険性が増大する。これだけは避けなければならない。

岸田首相が就任演説で唱えた「分配なくして成長なし」は正論だったが、潰された。

茂木敏充幹事長は総裁選出馬記者会見で「増税ゼロ」を唱え、他の幹部や関係者から裏切り者(「明智光秀」)呼ばわりされた。

富の再配分の政策は潰され、国民から搾り取る政策は推進される流れができている。

一方で、国民の合意を得ていない改憲と防衛費倍増があたかも既定路線のように進められている。安保法制と合わせ、米国の戦争に、日本が軍事協力する(経済協力だけでなく)流れが作られようとしている。

政治家は差別発言を堂々と繰り返す。カルト集団と政治の癒着はナアナアにされようとしている。司法と報道の独立は損なわれ、権力者の違法行為や倫理からの逸脱への歯止めは機能不全に陥っている。

自民党政権から脱出しないと、私たちはいまよりずっと厳しい状況に置かれることになる。

ブラジル、米国、イーロン・マスクについて。

ブラジルは、選挙結果に不満をもち暴動を扇動したボルソラノ前大統領に対して、毅然とした姿勢を示した。最高裁命令によるXのサービス遮断もその延長にある。

米国は、選挙結果に不満をもち暴動を扇動したトランプ前大統領が失脚せず、共和党の大統領候補となった。トランプは当選すればイーロン・マスクを政権で起用するとしている。

イーロン・マスクがX/Twitterを私物化している点は問題だが、もっと重大な問題は、トランプが断罪されず、それどころか次期大統領に返り咲く可能性も十分にあること。トランプから見ればイーロン・マスクは手駒の一つにすぎない。

「Evil(邪悪)になるインセンティブ」があちこちで働いています。

GoogleやMetaは、偽情報、陰謀論、詐欺広告の対策に消極的です。対策にはコストがかかり売上げは縮小するためです。

今のX/Twitterはヘイトスピーチをむしろ積極的に拡散しています。広告主が逃げ売上げは激減しましたが、引き換えにイーロン・マスクはトランプ&共和党への影響力を得ました。

日本の「暇アノン」、クルド人ヘイト、トランスヘイト等の蔓延も、X/Twitterのヘイトスピーチ放置体質とセット。より邪悪になった方が影響力を得られ、時にお金すら手に入る情況が生まれています。司法や行政の対処は後手に回り、往々にして消極的です。

それでも、異議を唱え続けることが大事だと思ってます。

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