三津田信三「八獄の界 死相学探偵6」(角川ホラー文庫)を読んだ。
https://www.kadokawa.co.jp/product/321606000525/
黒術師を崇拝する者たちがいる。 黒い欲望を持った人々を犯罪へいざなう、恐るべき呪術の使い手・“黒術師”。黒捜課の曲矢刑事から、黒術師が崇拝者を集めたバスツアーを主催すると聞かされた俊一郎は、潜入捜査を手伝うことに。危険を承知で潜入した俊一郎だったが、バスツアーの参加者全員に、くっきりと死相が視えていて――。俊一郎たち参加者を次々と襲う、怪事件の真相は!?
(あらすじから引用)
今回は打って変わって潜入捜査を介して俊一郎がホラースプラッタ系の事件に当事者として巻き込まれる展開で、シリーズ内では新しい展開を見せており面白かった。
肝心の結末は怪事件らしいものとなっていて広げた風呂敷を高速で畳むが如く、相変わらずパワープレイな終わらせ方でしたが怪事件が進行している様は面白かったのでトントンといった感じ。
黒術師の正体や手下に関しても、あまり確信めいた部分までは到達せず遅々として進んでいない様子。本当に後二冊で終わるのか……?
燦々SUN「時々ボソッとロシア語でデレるアーリャさん5」(角川スニーカー文庫)を読んだ。
https://www.kadokawa.co.jp/product/322203002218/
「……わたしだよ。さーくん」遂に訪れた初恋の人との再会。マリヤが"あの子"であると認識した政近は、彼女への思いを巡らせるそんな思い出いっぱいな夏休みも明け、征嶺学園は二学期へ突入!
会長選に多大な影響を与えるという学園祭に向け政近はアーリャさんをフォローしようとするのだが、クラスメートと自ら距離を詰める彼女の姿に心を掻き乱される。「もしかして……妬いちゃった?」そう言って悪戯っぽく笑うアリサに、更に心は掻き乱されて──。
(あらすじから引用)
マーリャが初恋の子であると認識したからか、ちゃんとマーリャのラブコメシーンも今までより入ってきて、ヒロインの属性が好きすぎるので大変良いです。本編も夏休み編が終わり、学園祭編へ突入し少し不穏な空気がありながらも順調に青春を感じられて面白いです。
もう付き合っちゃえよと言わんばかりに距離が近づきつつあるアーリャと政近がカップリング的に良いし、それに負けじと魅力の強い他ヒロインもちゃんと出しているので文句がないですね。
次回学園祭後編で更に各々の関係は進展するのか楽しみで仕方ありません。
先週買ったライトノベル周りの本📚
主に続き分を購入
橘公司「魔術探偵・時崎狂三の事件簿」(ファンタジア文庫)
小林湖底「ひきこまり吸血姫の悶々 9」(GA文庫)
永瀬さらさ「やり直し令嬢は竜帝陛下を攻略中 5,6」(角川ビーンズ文庫)
三津田信三「十二の贄 死相学探偵5」(角川ホラー文庫)を読んだ。
https://www.kadokawa.co.jp/product/321507000121/
死相が視える探偵・俊一郎のもとに、遺産相続殺人と思われる事件の捜査依頼が舞い込む。莫大な遺産の配分を指示する遺言状には、相続人の生死で取り分が増減する異様な条件が記されており――。
(あらすじから引用)
結構なゴリ押し展開を感じたなぁ……
またもや遺産相続と遺言状から齎された奇妙な相続条件に纏わる連続殺人事件&誘拐事件。
殺人事件が始まり、さまざまな伏線が展開される中駆け足気味に終盤の解決パート、序盤に比べて複雑な血縁関係と一族が関わる事件パートから終盤まではホラー要素もおまけ程度の役割になり補助的なものになっていて少し微妙でした。
後は俊一郎×曲矢で謎のBL要素まで介入してきて一体このシリーズはどの路線にアプローチしているんだと少し混乱も感じた。
そろそろ本格的に黒術師のパーソナルなどが明かされてより一層ラストスパートに近づいてほしいところ、同じようなことしか続かないので中弛みを起こしている。
燦々SUN「時々ボソッとロシア語でデレるアーリャさん4.5」(角川スニーカー文庫)を読んだ。
https://www.kadokawa.co.jp/product/322203002217/
新たな恋のはじまりを予感させた夏合宿。しかし、アーリャさん達の夏はまだまだ終わらない!
――有希の催眠術で政近が溺愛系イケメンに?予想外のスキンシップに妹と従者は悶絶寸前!――アーリャさんの激辛修行、向かったラーメン屋には意外な人物がいて?――妹に可愛い水着を着させたい!欲望全開な姉に巻き込まれたアーリャさんが着せ替え人形に!?――強くて美しいお姉様、あのカップルの馴れ初めエピソード――
(あらすじから引用)
他キャラにもフォーカスした日常短編集。
この巻でも政近の過去に離れ離れになった初恋の相手がアーリャの姉のマーリャで、マーリャは運命の相手だとずっと政近を待っている設定でメインヒロイン一本だと思ってたところに他のヒロインとの可能性も示唆してくるから、もう面白くなってきちゃってます。いいぞ、もっとやれ。
あまりアーリャのロシア語のデレはなかったにせよ、他のヒロインの可愛さが前面に出ていて良い短編集でした。日常的なゆる萌えの良さを摂取できて健康が良くなりました。定期的に出してくれると嬉しい。
三津田信三「五骨の刃 死相学探偵4」(角川ホラー文庫)を読んだ。
https://www.kadokawa.co.jp/product/321306000133/
忌まわしき<無辺館>を訪れた、男女4人。かつて残忍な連続殺人事件が起こった館で、彼女たちは身も凍るような恐怖に遭遇する。真相解明を依頼された死相学探偵・弦矢俊一郎が、禍々しい死相の謎に挑む!
(あらすじから引用)
謎の館で開催されたイベントで起こった無差別連続殺人に関連して発生した呪殺連続殺人の死相事件で、次々と殺人が行われる中手がかりが増えて最終的に解決に向かって俊一郎が事件を解き明かす様子はオーソドックスなミステリらしく面白かった。
とある共通点により呪殺の対象になっていて、種明かしを見ると意外と簡単なもので分かりやすかったなと思う。呪殺という殺害方法を除けばシンプルなミステリになっており、また黒術師との因縁も感じるシリーズものとして良い展開になっており続きが更に気になりますね。
燦々SUN「時々ボソッとロシア語でデレるアーリャさん4」(角川スニーカー文庫)を読んだ。
https://www.kadokawa.co.jp/product/322106001161/
終業式の後、晴れて名前で呼び合う間柄となった政近とアーリャさん。
気恥ずかしさから互いに煮え切らない態度で悶々とした時間を過ごす中、遂に待ちに待った統也主催による生徒会合宿がはじまった!
リゾート地でのロマンチックなシチュエーションと非日常感に高揚したアーリャさんは挑発的な笑みを浮かべていて――。悶絶しそうになるほど刺激的な駆け引きを仕掛けてきて!?
(あらすじから一部引用)
あぁ〜〜〜〜、ズルすぎる。
構成も内容もこんなの面白いに決まってるじゃん。
水着/浴衣回でアーリャと主人公の距離も更に近く甘くなるような展開が多く、終盤では主人公がアーリャに対する恋心を自覚して、それを決心付ける為に初恋の子との思い出の場所を巡るがエピローグの扉絵一枚で再会し、実はあの子だった……みたいな展開は最高に決まってるじゃん。
タイトルのメインヒロインルートを王道的にいくくらい甘い展開が多くて、それに甘えてたらいきなり別方向でカウンターパンチ喰らって更にテンション上げてくれる良い作品すぎる、次巻が早く読みたすぎる。一気に評価ぶち上がった。