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2024年の目標として、4つの観点から8つのポリシーを設定しました。これらのポリシーを遵守することでより良い1年を送ることができるように心がけます。
2024年の目標 - 箱庭療法記 yobitz.hatenablog.com/entry/20

『舞台監督読本 舞台はこうしてつくられる』(舞台監督研究室)

読みました、といった感。物足りなさを覚えた。舞台監督の仕事を膨らませたいなら『ザ・スタッフ』を読めるならそれで事足りるか。

1冊読んで1パラグラフ作れたら御の字やと思ってます。

『ダンスのメンタルトレーニング』(ジム・タイラー、セチ・タイラー)

メンタルコントロールの手法を、特にダンスにフォーカスして適用したところが読みどころ。メンタルコントロールの類書は数あれど、ここまで絞った本はない。
ダンサーに「ポジティブ・チェンジ」を促すための手法を説く。
ポジティブ・チェンジ=アウェアネス(気づき)+コントロール(統制)+レペティション(繰り返し)。
これらの基礎には、ダンスへの執着が求められる。その執着をいかに生み、維持し、更新し続けるかがポイントとなる。
以下、箇条書きで。
・レッスンではそのときのメンタルもノートテイクする。
・緊張感は逆U字(横軸を緊張レベル、縦軸をパフォーマンスレベルとして)が望ましい。
・緊張を生じさせる原因(自己評価)は①場からの期待、②期待に応える能力の有無、③期待に対処した結果、④結果によってもたらされた出来事、⑤自分の身体についての原因、に分類される。
・筋肉が緊張したときには、むしろいったん高負荷な緊張まで上げてから下げるとリラックスされる。
・イメージングコントロールを使う。具体的なイメージで、イメージの時間の流れを変えながら。
・イメージングコントロールを日々の日課に採り入れる。

『Now's The Times!』(Sonny Rollins)

スタンダードナンバーを集めた一枚。表題作「Now's The Time」をきっかけに聴いたが、ソニー・ロリンズと言えばやはり「St. Thomas」か。どのナンバーも浮遊感あるサックスが気持ちいい。サックスがリーダーを務めるいわゆる名盤は久しぶりだが、良いアルバムは良いですね。

『東方爆音ジャズBEST』(東京アクティブNEETs)

聴きました。ビッグバンド的華やかさがあるわね。

私は本来的に意味を中心に感じる感性の持ち主なので、人より少ない意味で気持ち良くなってしまう(=小説を書くときに込める意味の「ビート」が小さくても十分に大きく感じてしまう)のはあるのかもしれない。そういう意味で、意味への感性が高いがために、書くときには意味を薄味で書いてしまう、盲点だった。

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創作論として捉えた場合には、鑑賞者が「センス」をどれくらい有しているかを見積もれるかがポイントになる気がしてて、要するに鑑賞者のニーズに応える力ということなんですが、私は意味の有無のビートよりも構造の大小のうねりで物語を作りがちで、そこはもう少し前者を意識した方がいいのかと感じた。
私はアイドルコンテンツの二次創作小説を長年書いてきたんですが、(失礼な言い方を承知で書くと)「文学クン」にはウケたけど、ウケ続けたけど、終ぞ一度もバズることはなかった。ここにヒントがある気がしていて、バズにはデカいビートが要って、文学クンには繊細なうねりが要る。このバランスですよね。

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『センスの哲学』(千葉雅也)

2024年ブックオブザイヤー(暫定)!
さまざまな読みが可能なように開かれた、エッセイ風の一冊。読むときに切実な問題に引きつけて読むのがいいのではないだろうか。
本書は、生き方論、鑑賞論、創作論、その他「センス」がまつわるものであればどんな読み方でも許される本だと感じた。その上で、私にとっていま一番切実な創作論に引き寄せて感想を書く。
センスとは、対象物から意味を取っ払ってその物をあるがままに捉えるところから始まる。その対象物のあるがままが、存在したり、欠如したりする。その存在/欠如の「リズム」をどう捉えるかがセンスに繋がる。リズムについてより立体的に書けば、意味がある/意味がないという「ビート」、あるがままがどのようにあるかという(=構造)「うねり」に分解できる。
対象からリズムを感じるとき「次にどんなビートが叩かれるだろう?」「どんな風にうねるだろう?」と予測をしている。対象が予測通りなら気持ちいいし、逆に、予測から外れていてもサプライズが気持ちいい。その外れ具合(リズムの遊び)を感じるのが気持ちいい。本書ではそういうのを「いないいないばあ」と呼んでいるが、正鵠を射ている。

amazon.co.jp/センスの哲学-千葉-雅也/dp/4

『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』(鴨志田一)

再読。ふつうに楽しく読んで、あと、地の文の情報量をどの程度にすべきかとエモをどの程度にすべきかとを確かめるために。
地の文:情景描写は自分のナチュラルの下限にタッチするくらいまで落としてもよいが、その分、心の声を増やす。
エモ:赤面してページをめくる手が早くなるくらい。

『In the Shadows』(Robert de Boron)

ジャズラップ。聴きました、といった感。

ディスコミュニケーションじゃないけど滑らかじゃないコミュニケーション。そういうラインを攻めたい。

先日、平田オリザの演劇を観て、ワイの小説で目指すべきコミュニケーションはこれや!と思い直した次第。

『Michel Camilo』(Michel Camilo)

職場の方に勧められて。ダイナミックなピアノがそそる。1988年のアルバムだからか、良い意味で聴いたことある感のあるモダンジャズっぽい音楽の印象を受けますね。「Caribe」が白眉。

『ともに生きるための演劇』(平田オリザ)

読みました、といった感。基本的にこれまでの著作をコンパクトにまとめた一冊。新型コロナの話題が新しいか。プロローグの「幕はもう上がっている」のパンチラインは良かった。危機の時代にあって、我々は否応なしに演じることを迫られているのだ。

『人間関係ってどういう関係?』(平尾昌宏)

「人間関係」を、友達/家族/恋人……といったあり物の言葉から解放して、フラットな見方で定義し直す。「個人」と「社会」との間に位置する人間関係(たとえば、友達/家族……ね)をまず「身近な関係」と名付け、精緻に分解していく。「タテ/ヨコ」の軸と「共同性/相補性」の軸とで2軸による4領域に配置し直す。「タテ/ヨコ」はその人間関係に目的が有るか/無いか、「共同性/相補性」はその人間関係の基礎が共通点に有るか/無いか、から定義される。
便宜上、4領域に分かれているが、その中でのグラデーションをさらに細かく考えていくと(創作で)役立ちそうだと感じた。
amazon.co.jp/人間関係ってどういう関係?-ちくま

『S高原から』(作・演出 平田オリザ)

こまばアゴラが閉まるってんで慌てて観に。夏の高原のサナトリウムの一日を切り取る。私は昨年メンタルの調子を崩して療養をしていたのだが、その施設の同じ療養者の、特有の背景があるはずなのに明るく振る舞う光景にそっくりで驚愕した。そう、外界と時間の流れが変わるし、散歩くらいしかすることねえんだよな。

『Affinity』(Oscar Peterson)

ビル・エヴァンスの「Waltz for Debby」繋がりで、同曲が収録されたこのアルバムも。同じナンバーでもぜんぜん違う表情になるのがジャズの面白みだと思いますね。静かな印象のビル・エヴァンスのものよりも情熱的な感じ。他のナンバーだと「This Colud Be The Start Of Something Big」の「なにかドデカいことが起こりそうな予感」を覚えさせるイントロ、「Yours Is My Heart Alone」の物憂げそうなファーストインプレッションからの畳みかけるような曲調が好き。

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