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感想ありがとうございます!
花さんはこのときの私としては「ハーフ」(作中での花さんの名乗りからこの語彙を選択しています)の人として描いています。確かにルカくんにとっては自分を助けてくれる人ではありますが、ルカくんもまたある種のマイノリティだと思っているので(家も助けてくれる人もなく過ごしてきた子でありおそらく教育の機会も奪われているでしょう)、花さんがマジカルマイノリティとなってしまうことに対しては複雑な気持ちがあります。
ですが、もちろん色々な見方があると思うので、そのように読めてしまう物語になっていたらと思うと申し訳なさでいっぱいです。
今後の物語で、これらの構造についてはまた分解しつつ再構築したいと思っているので、引き続きよろしくお願いいたします。

山内尚 さんがブースト

『よるべない花たちよ』上巻に収録されている読切『ルカの中華街彷徨録』は、夜の町を生き抜くために自分を「ハーフ」だと偽る青年・ルカと、酔っ払いに「国に帰れ」と絡まれている中華料理店の少女・花が出会うことで始まる、出自や生き方をめぐる物語で、とても良かった。だけど、中華料理店の娘である少女が「中国系/ハーフ」であるかどうかは作中で少しぼかされていて(酔っ払いのセリフから推測するに母方が中国系)、それ故に花の「ハーフ」への"興味津々さ"をどう取るべきか、読み手として少し迷う。子どもとはいえ、花が「中国系/ハーフ」でないなら花もかなり配慮がないし、花が「中国系/ハーフ」であるなら少々マジカルマイノリティっぽくもある。ルカと花の(ルーツに関する言動の)善悪を固定したくなくて、そして登場人物たちのバックグラウンドについて読者に考えさせるために作者は狙ってこうしているのかもしれない、とも思ったが。
下巻の読切『門は開く』の「ほんとに 門は開く!」のシーンが好き!

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山内尚 さんがブースト

『よるべない花たちよ』(上/下)読みました。
血族、結婚、同居など様々な「家族」をドライに描きつつ、それでも共に生きるコミュニティとしての「家族」に希望を見出すような、温かい物語だった。家族とは必ずしも良いものではないということを描いている「家族」の物語、好きです。「大丈夫だよ 消えないから 安心しな」のセリフが良い。

『よるべない花たちよ~for four sisters~【電子単行本】 』(山内尚 著)
上巻 read.amazon.com/kp/kshare?asin /下巻 a.co/ef6R250

わーい!皆さん読めそうだったら読んでみてください🌟

山内尚 さんがブースト

『よるべない花たちよ』連載でも拝読してましたが、単行本で読めてすごくよかった〜!
最後のコマのぼたんさんの言葉が本当に大好きで…きっと読者にも言ってくれてるのだなあと勝手にじーんとしてしまいました。
そしてわたしは『門はひらく』とても好きです!ほんとにひらくよ〜!!

『よるべない花たちよ~for four sisters~』上下巻には、山内がむかーしに描いたウルトラスーパーハイパーに最高な読みきりが入ってます。読んだら感想とかレビューとかお待ちしております。地のはてまで読みに行きます……!

YOASOBIの『アイドル』が他の作品の主題歌なのは重々承知してるんだけど、「金輪際現れない 一番星の生まれ変わり」っていうところだけが、ほんとうにそこの歌詞だけが、私が今こねこねしている主人公の子にぴったりで聞くたびに泣いちゃう

昨日は三時くらいまで仕事をしていた。自分の作業をやりつつ、うちのコアラちゃんが書いた文章を読み返してすっと入ってこない部分を指摘したり、褒めたり、一緒に表現に悩んだり、褒めたりしていたらこんな時間に。清水えす子のエッセイの面白さと読みごたえ、やはりすごい。
こんな文章を書くひとの目はどんな形をしているんだろうかと、ぎょっとしながら隣を見るとにこにこと穏やかに笑う目があるだけだ。でも、文章と向き合った瞬間に鋭い猛禽類のような目に変わるのを私は知っていて、私が漫画家という生き物に「なってしまった」のと同じように、この人が物書きに「なってしまった」のを理解する。

【文喫トークイベント"自分自身を説明すること"選書⑩】
『うまのこと』/少年アヤ
わたくしがノンバイナリーという言葉を知って、使って、生きて、漫画を描いて、と、そんなことをしている間にようやくこの本が出た。クレヨンのような読み心地の小説である。ノンバイナリーのことを正面から書いている作品はまだ少ない。そんななか、この本はノンバイナリーであることを、そのことについての周囲の無理解を、そのアンブレラの下に生きることの安心感を細やかに描いている。あなたに、伝わってほしい。
mitsumura-tosho.co.jp/shoseki/

【文喫トークイベント"自分自身を説明すること"選書⑨】
『不思議の国の少女たち』/ショーニン・マグワイア
居場所がなかったりなくなったりしたことはあるか。ぼくは小さい頃から家のなかに身の置き場がなく、想像の世界で過ごしてうっとりとした後は、こちらに戻って現実が突きつける炎に身を焼かれるような思いをしたことが何度もあった。居場所に対する欲望は、ぼくの創作にあたっての油となり、今でもごうごうと音を立てながら燃え続けている。そんなぼくや、居場所がない気持ちで過ごしてきた者たちへの、愛がここにはある。
tsogen.co.jp/sp/isbn/978448856

【文喫トークイベント"自分自身を説明すること"選書⑧】
『贅沢貧乏』/森茉莉
贈り物として手元に来た本である。文体が麗しすぎて、うちにとってはとっつきにくい本という印象で、贈られてから何年かしてやっと読むことができた。森茉莉のエッセイから立ちのぼる美しい煌めく埃たちは、我が家にもひと匙ぶんくらいは漂っているのだろうか。とにかくこの人は自分の美意識に忠実で、そこがロマンティックを愛するうちのことを夢中にさせた。読めば分かるがこの独特な美意識に、うちは育てられたに違いない。
bookclub.kodansha.co.jp/produc

【文喫トークイベント"自分自身を説明すること"選書⑦】
『蛇を踏む』/川上弘美
ぐにゃぐにゃとした小説である。捉えどころは見えないままに、ぬるぬると進んで、ふにゃりとどこだか知らないところに辿り着く。…この小説はおれの性別のようだと思う。よく、おれは「わかりやすい」と思われる。性格も性別も全部。でもそうなんだろうか?おれ自身にも分からないところがたくさんあるのに。おれがおれのほんとうのことを言っても相手の世界においては難解で、理解されないだろうこともわかっている。わかっているんだ。
books.bunshun.jp/ud/book/num/9

早起きしちゃったし、今日は友達と出歩くので先に……

【文喫トークイベント"自分自身を説明すること"選書⑥】
『愛すべき娘たち』/よしながふみ
この漫画ではさまざまな立場にある女性たちが、各々の事情や生活と共に生きている。わたしの意見というものがたとえ他者と異なっていても、それを貫いてよいのだと背中を押してもらった漫画でもある。母親と子どもの意見は違っていて当たり前なのだ、ということは、わたしがわたしの性別をわたしのために考えるときに柱となってわたしを支えてくれた。わたしはあなたでもないし、あなたはわたしでもない。
hakusensha.co.jp/comicslist/40

【文喫トークイベント"自分自身を説明すること"選書⑤】
『Jの総て』/中村明日美子
あたしはこの漫画が好きだ。ひりひりするところが自分と近いような、そんな気がして好きだ。別に主人公と同じ道を辿ってきたわけじゃないけれど、読んだあとには、きっと隣で呆れ顔をしながらあたしのジェンダーアイデンティティとの闘いを眺めてくれているような気がする。あたしの闘いもあなたの闘いも、違うものだけれど同じところも似たところもあって、一緒にやっていこうねって心の底から思うよ。
ohtabooks.com/publish/2015/09/

【文喫トークイベント"自分自身を説明すること"選書③】
『秘密の花園』/三浦しをん
パートナーから勧められたこの本を読んだ大学生の俺も、かつては女子高校生だった。女子高校生というのはそれだけで性的な価値を見出されることが多く、あの頃抱えていた疑問のかたちをした感情は実は怒りだったのだとこの本で知った。筆箱のなかにカッターを持て。その鋭利な刃はベタベタとした薄笑いで俺たちに害をなそうとする奴らへの明確な武器だ。俺はお前を許さない。そういう感情を肯定できる小説だ。
shinchosha.co.jp/book/116754/

【文喫トークイベント"自分自身を説明すること"選書③】
『死化粧師』/三原ミツカズ
高校生の時はどうして死の匂いがすることに関心を持つのだろうか。この物語はエンバーミング(遺体衛生保全)を生業にする人間を主人公に置いている。だから自分はこれを手にとった。ただ、自分がこの場で話したいのはそこの部分ではなくて、麗さんという人物について詳細に描かれる五巻である。今も昔も「中性」という言葉には自分は馴染めないし、そこにいる気もしないが、麗さんの生き方には指針にしたいと思うところが多い。
e-hon.ne.jp/bec/SP/SA/Detail?r

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