武田悠太氏へのインタビュー記事(後編)
アートを「目的」とせず「媒体」と考えると、何が起こるか? | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン) https://forbesjapan.com/articles/detail/62694
《アパレルのOEM/ODMを中心とした事業を展開するLOGS(ログズ)の代表を務めながら、アートギャラリー「PARCEL」、10代のためのクリエイティブ教室「GAKU」のファウンダーでもある武田悠太》氏へのインタビュー記事(前編)
今じゃなかったらいつやるの? 赤字覚悟の一大アート事業の狙い | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン) https://forbesjapan.com/articles/detail/62689
折しも今日から京都国立近代美術館で「Re: スタートライン 1963-1970/2023」展が始まりましたが、同美術館が開館した1963年から1970まで開催されていた「現代美術の動向」展に光が当てられており、1960年代初期〜中期の〈反芸術〉と〈68年革命〉との間の架橋が図られている様子。もし〈反芸術〉〜〈68年革命〉〜「関西ニューウェーブ」という歴史過程がありうるとしたら、中島一平氏の存在こそがその証明になるのかもしれないわけでして、このタイミングでART OSAKAにおいて中島一平氏がフィーチャーされることのヤバさたるや!!!!!!!!(←宇川直宏/dommune的表現)
https://www.momak.go.jp/Japanese/exhibitionarchive/2023/453.html
中島一平氏、いわゆる68年革命の際に京都市立芸術大学でも起こった学生運動の中心にいたそうで、ここでは学生運動側が提示したカリキュラム案を大学側が概ね受け入れて改革が行なわれるという超展開が起こり、その結果、メディウム固有性に囚われない形で「造形」を学ぶ授業が導入されたり、メディウム/メディア横断的な専攻(構想設計専攻)が新設されたりするのですが、こういった状況が一定の定着をみた1980年代に、今日「関西ニューウェーブ」と称される動きが起こっており、その意味で1980年代のアートについて語る上で実は超重要人物である(でもこれまでの80年代を回顧する展覧会では光が当たっているとは言い難いので、学芸員ェ……となるわけですが)。先ほど述べたように、近年はギャラリー白で小規模な新作展を開催する程度なのですが、再評価が最も求められていることは疑いない。
毎年恒例のART OSAKA、今年も7月末に開催されることが発表され、昨年から新たに始まったExpanded部門──インスタレーションやミュージアムピースサイズの作品などを(販売するかどうかはともかく)展示する別部門──も予定されているようですが、そっち側の出展作家の中に中島一平(1947〜)氏の名前があって何度見。近年は初夏あたりの時期にギャラリー白で小規模な個展を開くくらいでしかその活動に接する機会がなかったこともさることながら、息子の中島麦(1978〜)氏が長年所属しているGALLERY OUT of PLACE(奈良市)から出展するというところに、おやおや、おやおやおやおや……!? と、当方の心の中のボ卿が ←←
福岡アジア美術館がウェブサイト「アジア美術資料室」を新設 https://www.art-it.asia/top/admin_ed_news/235326/
ニューヨークフェア2023 https://website.hankyu-dept.co.jp/honten/h/newyork/ #阪急百貨店
阪急うめだ本店で毎年この時期の恒例企画となっているニューヨークフェア、今年も開催されるんですね。5.10〜15
このフェアの一環として、向こうの現代アートを紹介するコーナーもあり、いわゆる「百貨店美術」に一見するとそぐわないような立体や工芸、ストリート系も積極的に紹介していたものでして。コロナ禍前は実際にニューヨークからアーティストを招いて公開制作をしてもらったりするなど、向こうのリアルなアートシーン(リアルなアートシーン?)を大阪で瞥見できる貴重な機会となっていたものですが、今年はどうなんでしょう
発売中の文學界5月号に所収。あとで読む
【追悼 大江健三郎】蓮實重彥「ある寒い季節に、あなたは戸外で遥か遠くの何かをじっと見すえておられた」|文學界 @Bungakukai #note https://note.com/bungakukai/n/nb48f532fed3b
ちなみに、そんな加山の弟子筋の日本画家として世に出たのが村上隆氏であることは、来年京都市京セラ美術館で予定されている氏の個展について考える上で重要な補助線になることでしょう
https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/kyotocitykyoceramuseum-news-202302
当方、「日本画革命」展の方は見に行きましたが、(最近福田美術館に遺贈されたという)広島県の海運王の個人コレクションからの出展という制約はあったものの、戦後の日本画における「革命」の担い手を東山魁夷(1908〜99)と加山又造(1927〜2004)に絞っていたところにキュレトリアルな冴えがあったことは指摘されるべきでしょう──この二人こそ、戦後の日本画におけるいわゆる五山(東山魁夷、加山又造、杉山寧、高山辰雄、平山郁夫)の中でも突出して批評的/危機的(critical)であるからです。
特に加山又造に関して言うと、俵屋宗達や尾形光琳などの名作を露骨なまでに本歌取りした作品── 「日本画革命」展では光琳の《紅白梅図屏風》にインスパイアされた小品が出てました(画像参照)──に顕著なのですが、近代以前の作品をそういう形で召喚することで、敗戦を経てなお国民/国家を統合・縫合するという、無意識的な政治が働いていることは否定できないわけで(そしてこの政治を逆方向から((文展→)日展のエラいさんとして)担ったのが、東山魁夷であることは、言うまでもない)
QT: https://fedibird.com/@wakalicht/110258916870867319 [参照]
「シン・ジャパニーズ・ペインティング 革新の日本画―横山大観、杉山寧から現代の作家まで」展|2023.7.15〜12.3|ポーラ美術館──展覧会タイトルの「シン・」とか「ジャパニーズ・ペインティング」とかって、若干ゃ悪ノリの気配がェ…… となるところもないではないものの、「革新」と縁遠いというイメージだけが肥大化して流通していた「日本画」における「革新」をどう跡づけるかについては、お手並み拝見感はありますね。
出展作家→ 横山大観、川端龍子、レオナール・フジタ、杉山寧、東山魁夷、加山又造、マコトフジムラ、三瀬夏之介、谷保玲奈、吉澤舞子、野口哲哉、深堀隆介、天野喜孝、杉本博司、and more…
《ローソンが書店を併設した「LAWSONマチの本屋さん」の出店を進めている。戦略のカギは、20坪程度の店舗面積。同社は、2024年度までに全国で100店舗展開することを目指す》とのことですが、どうせ今までの雑誌+売れ線の文庫本とか、そういうラインナップなんでしょう……
ローソン、書店空白地域に100店計画 本の灯を守る「20坪戦略」:朝日新聞デジタル https://www.asahi.com/articles/ASR475SFZR47ULLI007.html
昨日のお救い行脚は四条室町にある大垣書店でだったんですが、その大垣書店が最近刊行した批評誌『羅[うすもの]』のパイロット版が同店で配布されていたので、これもお救い。数年前に編者や執筆者たちによる手売りでのみ販売する批評誌──つまり手に入れようと思ったら彼らの居場所を突き止めて出会わないといけないのである(実際は手売り自体が半ばイベント化していたので、そんなに難しくはなかったのですが)──として好事家たちの注目を集めていた『アーギュメンツ』誌の編集長を務めていた批評家の黒嵜想氏が再び編集しているそうで、目次は画像参照。今後創刊号が予定されているようですが、京都市で一定の存在感を発揮している大垣書店の新たな試みに注目したいところです [参照]
好事家、インディペンデント鑑賞者。オプリもあるよ♪