固定された投稿

最近の書き物。[固定用トゥート]
・「ノベルゲームのファンタスマゴリア——『魔女こいにっき』における行為と竜」、『新島夕トリビュート』(2022)
・「フレドリック・ジェイムソンの種子――『ポストモダニズム』を読むための覚書」、『現代思想』2021年6月号「特集いまなぜポストモダンか」
・「侵犯的リアリズムと思考する原形質ーー岩明均『寄生獣』について」、『Rhetorica 04』(2018)

これによって情勢変わるのかな。

“ウェブサイト、映画、書籍、録音物等のデジタル素材を収集し無償で公開している非営利団体 Internet Archive を書籍出版社が訴えた訴訟で、ニューヨーク連邦裁判所は出版社の主張を認め、IAは著作権侵害の責任を負うと判決したとのことです。

goodereader.com/blog/digital-l

twitter.com/cric_official_/sta

秋山の本では、桶谷秀明と中野孝次が時代小説座談会をしていて、もはや老人窟資料の感がある。私も若さがなくなった結果、こういう老人談義を生理的拒否せずに古跡学的な目で見れる。
最近文庫化された北上次郎の『冒険小説論』も実のところ秋山的な隙は露呈してて、全面的にアプデする前提で読まないとまずい。が、80-90年代当時冒険小説と呼ばれた枠組みの充実した目録にはなってるので、「これを全部辿って議論を改変すれば、再編できる」とみなせる。そういう指標。

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本の雑誌の最新号がなぜかマジックリアリズム特集だったので、ささっと立ち読みして、お、座談会に橋本さんがいる、と瞥見しつつ、用事があったので、本屋から出てしまった。こうやって買い逃す雑誌もわりとあるな。雑誌はあとからコピるのが手間なので逃すの面倒になる。

本が出ようと記事が出ようと翻訳が出ようと、別に大して読まれんよね…と思うから、正直あんまり嫉妬もないんだよな。世の中の本、全然読まれてないよなと…

キマシタワー

「国立国会図書館は、次の約19.9万点を「国立国会図書館デジタルコレクション」に追加しました。」
ndl.go.jp/jp/news/fy2023/24032

ヴァレリーのテスト氏を「悟性の剣客」と呼び、武蔵像を「精神の模範」と並べるくだりもかなり驚かされたが、露伴から三島までは剣のことを考えてたから正当文学、とする判定には、ジャンプバトル主義の行き着く果てのように見えて、これはこれでありなのか…?と揺さぶられる。
私小説のように時代小説を読むよくわからないモードもたまに発揮されている。

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秋山は私小説論でも知られ、それはもうおっさん丸出しの議論なんだが、この本もザ・おっさん。ただし、この一冊を読めば、プレジデントとか歴史群像といった媒体を細かく掘る手間を省ける。。
 時代小説はジェンダーステレオタイプがおそらくかなりきついんだろう。それで一度、日本で廃れた。世代交代によるジェンダー感覚の変容に耐えられなかったのではないか。そういう意味で見ると、ラノベですら80−90年代秩序に適応して生まれた新ジャンルなんであって、当時の老人窟であった時代小説エリアとは全然違うんだなあと考えさせられた。まあラノベがいま老人窟になっていく過程として、ウェブ小説の中高年向け技法の蓄積が起きているんだが。

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秋山駿『時代小説礼賛』(1990)は、時代小説ばかり読むジジイという、いまや生態すら把握しづらくなった界隈のクライテリアが、一冊に濃縮されてるので、コスパ良い本だった。桜や花にとって短歌の美があるように、剣は日本的精神の核であるといった頭の悪い断言や、吉川英治の武蔵を読んで木刀を振って稽古に励んだといった、現代的知性ならば書くことも躊躇われるようなくだりが山ほどある。

ジャンプバトル主義とかなろうに関する言説はすでに時代小説で展開されていたことがよくわかる。たとえば「チートばかりで失敗がない、こんなのは人生ではない!」言説、秋山が吉川英治の武蔵に向かって怒っている。あと、「こんなうまい具合に成功が張り巡らせられた作品を描くことで、吉川は円熟をものにしたつもりなのかね」とか書いてるが、無職転生褒めの構造(読者が精神的成長を遂げたような気分になれるから「これが本物」と推す)がほぼこれでは?と思えた。

ポリーニ死去かあ。40-50歳代になると、一つ上の世代が参照した神クリエイターがばたばた死ぬのを横目で見るんだと痛感させられるな

白江幸司 さんがブースト

この映像を撮った人、すごいな。この絵だけ見ると爆撃されたようにしか見えないし希望がまったくない状況をよく表している。この日本で3ヶ月近くも経って片付けすらできてない状況ってひどいよな

ブルーインパルスが能登半島上空を飛行し 住民たちが歓声 | NHK | 令和6年能登半島地震: www3.nhk.or.jp/news/html/20240

白江幸司 さんがブースト

今日の懇親会で聞いた、本当にあった怖い話。
地方の図書館で特に人文系の良質な本が次々撤去されている理由が、「韓国や中国を良く扱っている本を置くのは政治的に偏っている」とかいう人間のクレームによるものらしい。右翼のこういう"草の根"の活動って思っている以上に広範に広がっているのかもと凄く怖くなった。

一つ驚いたのは、18kgもあったことかな。サイズの割にぎっしりしてんな!とおもった

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この反応を見て、なるほどと。

“最近バズってるこの手の児童書、女の子の方が確かにコミュニケーションで10代は悩むこと多い気がするが(個人的に解決策は女子中高に行くことかなと思ってた)これ男児向けはないんだねえ…男児にもホモソーシャルからの解放や女性も対等な人間であることや性教育などを教えてくれと思ったよ🥺

「女の子はしっかりしてるから〜(男子のケア含む雑務を押し付ける)」「女の子は見た目が大事〜(清潔感は必要だけどルッキズムの強化やめろコンプレックスを植え付けるな)」というのとさ、「男子は何言っても聞かないから〜(下駄を履かせる)」みたいな日本あるあるもう終わりにしたいよ”

twitter.com/yuming1024/status/

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このツイートからの

“このポストを見て早速小学生向けのこの辺り読んだんですけど、マジで有用だったのでみんな読んだ方がいいです。
個人的に真ん中のポプラ社が女児向けですが丁寧でおすすめ、一番右は男児もとっつきやすい感じですが、最近出てきたシリーズなのでまだ友達関係系はない。一番左は定番ですね”

twitter.com/omo_mom/status/176

グロイスは美術館を死骸置き場にしているが、作品を高く見積もる人なら、美術館にある作品はあくまでも「仮死」なのであり、視線が作品をそのつど蘇生させるのだ、とかやりそう。でもその程度の修正を入れても骨子変わんねえから別にいいなとも思う。

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柄谷の受けとグロイスの受けは似てるんだろうな。構図の明快さを、おおー、明快だが漏れおちるものも多そう、とわかった上で読む感じが似てる。問題は、柄谷読者はそこまで成熟しなかった、というか「柄谷道」みたいなものが作られて退屈なものになった。

どの国でも母国の著者共同体がそれを作られるんだろう。英米での仏教はマイナーだからチベットでの現れ肩と違って右翼化してないとか、アメリカではキリスト教が宗教右翼で盤石だとか、明治日本でのキリスト教は対抗性のある知性だったのと同じ原理が働く。

グロイスはそこでロシアからドイツに移っているのが、柄谷におけるイェールやジェイムソン媒介英訳に相当する。現地ロシア勢からは「カールスルーエ造形大学とかニューヨーク大に行きやがってさあ」とか思われてそう。日本のロシア学は欧米よりもロシアにマインドが近くなっているのだが、アメリカなどのロシア学への対抗からそうなってしまう。

「わたしはアルナルド・モミリアーノから何を学んできたか」(上村忠男『歴史をどう書くか』所収)では、ギンズブルグがホワイトと戦った経緯に、カリフォルニア大環境でのホワイト覇権にイラついたといった事情が語られているが、そういう背景がしょぼいけど重要なんだろうなと。

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過去の保存・歴史化という局面でおもろいのは、カント的無関心を、過去の歴史をミイラとして晒す手口みたいに語ってるところ。「キャンセル(過去の文化史からの抹消)ではなく晒し首として残す」という筋立てに転用できそう。カントの判断力批判の一節を引いて、無関心性を宮殿を王侯貴族のものではなく形式的に見ることとしているんだけど、じゃあ脱政治化なのかというと、王族的なものをより徹底したかたちで殺す手口であり、フランス革命の所産なのだ、とする。こういうふうに脱政治性の政治性を考える。

モダニズムが終わって芸術と権力の時代に逆戻り、の時代にあって、モダニズム的無関心性を政治的ポテンシャルとして再読してるようなのがおもろい。こういうグロイスの面白さってロシア学の連中もあんまりピンときてなさそう。

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先日はグロイス『流れのなかで』第三章「アートアクティビズムについて」を読んだ。

モダニズム以前のアートを宗教と権力を縁取る美的なデザイン、モダニズム以降をカント的無関心性に集約して、その両極がアートアクティビズムに渦巻いている、がゆえにポテンシャルもあるかもね、という論。無関心は一見して脱政治性の根拠だが、もう一度捻る。

その前の2章と共通して「ベンヤミンが愛読されたのはユーロコミュニズム論壇であって、今見ると耐用年数すぎてね?」っぽい見立てがある。ついでにトロツキーもけっこうまずいのでは?という留保がうかがえる。ユダヤ枠で一括してるのかもしれない。

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