『つめたいよるに』(江國香織)
国語の読解授業でこの短篇集に収録されている『鬼ばばあ』と『子供たちの晩餐』を扱ったのをきっかけに手にしました。どの作品もとても短いけれど必ず私の心の琴線に触れる感じで…人生のそれぞれタイミングの孤独や淋しさが束ねられていました。
江國さんは私より一回りくらい上で、中学生だった私たち世代が憧れたバブル時代の若い大人の人だったと思うけれど、(私たちにはその憧れた大人時代は来なかったのだけど)だからなのかな、孤独が際立つ時代背景も印象的でした。でも、老齢期の孤独と動物の人への眼差しはファンタジーと温かさに包まれています。
私たちは大きな時間の流れの中で、ほんの一瞬のこの世に生まれて、誰にも言えない経験を胸に元のところに戻るのだろうな、と感じる作品でした。
『同調圧力-デモクラシーの社会心理学』キャス・サンスティーン
読み終えたのはひと月前です😅
ご無沙汰してました。
アメリカでの調査ですが、集団極性化やカスケードの起こる条件、法の表出機能など、とてもとても!興味深かったです。日本語(訳)が少し難しかったですが。
個人的には"高等教育における多様性とアファーマティブ・アクション"のまとめがとても良かったです。日本でも理系大学で女子枠設置というアファーマティブ・アクションの流れがあり、これも賛否あります。私自身、賛同したいものの腑に落ちない面もありました。そんなモヤモヤを解消してくれた気がします。
それから、集団に同調する人は自己利益を求め、異論を唱える人は自分の不利益も辞さない、という調査結果になんだかほっとしたのでした。
『復活の日』(小松左京)
コロナパンデミックが始まった頃に読みたいなと思い、やっと今頃読み終えました。
60年近く前に書かれた作品ですが、この3年を実況しているのでは…と思わせるような描写に背筋がゾクっとしました。大衆の反応など、まさに。
"たかが"風邪でしょ
"たかが"インフルエンザ
この3年で良く目にしました。
未知の脅威を前にした時の世間の反応は、作品に描かれている通りでした。
いつかのSF作家会議でケン・リュウさんが、未知のウィルスを前に人類は一致団結しなければならないのに残念なことに排除や分断にエネルギーを使っている、というようなことを話されていたのを思い出しました。
学者の良心の描かれ方も印象的で。
人の知性を諦めず真実を伝えようとする学者さん、現実にもいらっしゃるな…と思いながら読みました。
『哲学のなぐさめ』(ボエティウス 松崎一平 訳)
寝る前に少しずつ読んでいます。
小説とは違って、歌(詩)と散文がセットになって交互に出て来るのと、哲学との対話なのもあって、聖書のような感じがします。1日終わりに少しずつ読むのにちょうど良いです。読みながら寝落ちしてしまうことも笑
(私には難しいことも多いので咀嚼に時間がかかることもあります…。)
色々考えてしまう、でもあまり変な考えになりたくない、そんな時期なので助けられています。
読み終わるのに時間がかかりそう。でも、読み終わっても折りに触れ本棚から出してくる感じになりそうです。
5月に『劇場版PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE』が来ると知り、サイコパス3の復習中です。
シリーズ始めから、常守朱と宜野座伸元がお気に入りです。PSYCHO-PASS シリーズは魅力的なキャラクターが多すぎますね。小畑ちゃんも好きです。
🐕🐈📖🎼🥖🥐🌶️🥔
中国語勉強中です