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『琥珀の夏』(辻村深月)

始めは緩やかな感じのミステリーかな?と思ったのだけど、読み進むほどに大人の都合に振り回される子どもの痛みに向き合う作品なのだと印象が変わっていきました。

カルト団体の中の学校が舞台。自分で選んだわけでもなくそこに居なければならなかった子どもたち。その教えを信じて育つ以外になかった…。

たとえそれが一般的なものの見方であっても、誰かの信じているものを自分が信じていないというだけで"キレイゴト"とバカにする、これは人の尊厳を脅かすものだ、とはっきり書かれているのが印象的でした。

読み終わった感想は、読み始めよりずっと良くて重かったです。

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