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近所の書店で『パピルスのなかの永遠』『ブックセラーの歴史』を購入。書物の歴史と書店の歴史。

"平常ハ訓練ニ次グ訓練ノタメ、読書ノ余暇ハ皆無ナルモ、出撃セバ多少ノ閑暇アラント期待シテ、ソノ直前艦底図書庫ヨリヨウヤク探シキタレル一冊、哲人「スピノザ」ガ伝記ナリ 乗組士官ノ遺留セル私物ナラン
明日ヨリ訓練再開セバマタ寸暇ヲモ奪ワレン 僅カニ数頁ヲ読ミタルノミナレバ、突入マデニ読了ノ見込ナシ
ソレモマタ良カラント思イツツ読ミ耽ル 柔ラカキ小説体ノ行文、蜜ノゴトク心ヲ包ム"
――吉田満『戦艦大和ノ最期』

定期的に読み返したくなる文語体。以前、朗読が販売されてたけど、もう手に入らないだろうな。買っておけばよかった。

"外来語由来の言葉への言い換えは、単純に発音のしやすさや省略が理由の場合もあれば、不平等感や差別的表現を回避する目的の場合もあり、それから、互換がマイルドで婉曲的になり、角が立ちづらいからという、感覚レベルの話もあるのだろう。"
――九段理江『東京都同情塔』

"人によってはもしかすると、このような平等性を信じないかもしれない。それは、自分には才知があるという自惚れが働くからである。大半の人間は、一般大衆よりもはるかに才知があると自己評価している。"
――ホッブズ『リヴァイアサン』

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"彼(編集長)は、毎日机の上に積み上げられるたくさんの原稿のうちから、どれを取って読んでも、二、三節目を通せば、その作者が人間を好いているかすぐにわかるという。
「作者が人間を好まないなら、世間の人もまたその人の作品を好まない」"
――D・カーネギー『人を動かす』

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"でも中学生の頃には確実に両手に握り締めることができていた私のあらゆる可能性の芽が、気づいたらごそっと減っていて、このまま小さくまとまった人生を送るのかもしれないと思うとどうにも苦しい。"
――綿矢りさ『インストール』

"自分が本当に感じている想いを、きちんと探して言語化する。大人になっても、油断すると、それをサボったり、誤魔化したりしてしまうことがある。そうすると自分の本当の想いを見失ったり、見逃したりしてしまうのだと、数年たった今、やっと気がつかされているのだ。"
――村田沙耶香『きれいなシワの作り方』

"修養とは、主体的に自己の品性を養ったり精神力を鍛えたりすることで、人格向上に努める思考や行為をさす。自分の努力によって能動的に自己のより良い状態を目指そうとする「自分磨き」の志向と言ってもよい。"
――大澤絢子『「修養」の日本近代』

"実利の小さい学問の存在理由は、人類の知的好奇心である。縄文人の土偶製作も、火星人の破壊工作も、ダウ平均株価には一切影響を与えない。それでも人は土偶や火星人の動向を知りたくてしょうがない。"
――川上和人『鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ』

『バッタを倒しにアフリカへ』を楽しく読んだ人ならこの本も楽しめると思う。

"いい哲学者になるためにたった一つ必要なのは、驚くという才能だ"
――ヨースタイン・ゴルデル『ソフィーの世界』

サンデルの前の哲学ブームがこの本発端だったっけ??

"二人とももう、けっして何も言わなかった。話すことがなかったのだろうか。話すことはあったのかもしれない。何を話していいのか、突然わからなくなった。近いはずなのに、近いがゆえに届かなかった。無理に話そうとすると、すぐ足もとにある断崖から、まっさかさまに落ちて行きそうだった。"
――川上弘美『センセイの鞄』

"彼はまだ27歳で、この年頃では、多くの人間はまだ平凡には成り下がっていない。邪魔をされても断固としてひるまず、何かを成し遂げたいと願う。"
――ジョージ・エリオット『ミドルマーチ』

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"だいたい読書なんて一回では何もわかりません。それも時間をおかなくちゃ、何も見えてはこない。読書ってアスリートとスポーツゲームの関係のようなもの、いつも100メートルで10秒を切れるわけではないし、いつもホームランを打てるわけじゃない。やっぱり何度も同じ練習をし、何度も同じピッチャーや相手に時間を無視して挑むしかないんです。"
――松岡正剛『本から本へ 千夜千冊エディション』

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情報の単位であるビット(bit)と、ソフトウェア(software)という言葉は、どちらもジョン・テューキーが名付け親なのだとか。すごいな。

――高岡詠子『シャノンの情報理論入門』

"ナチスは父から目に見えるものはすべて奪ったが、考えて推論して知りたいという衝動は残った。父は捕らわれていたが、精神は自由にさまよっていた。私は気づいた。人間のあらゆる欲求のうちでもっとも人間的なのは、知識の探求だということを。"
――レナード・ムロディナウ『この世界を知るための人類と科学の400万年史』

"マネジメントにとって、利益とは、明日さらに優れた事業を行っていくための条件である。同時に、仕事ぶりを測るための尺度である。目的ではない。"
――上田惇夫『ドラッカー入門』

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"世の中には、真理があるとする考えと真理などないとする考えがある。真理がないとする人は、弱肉強食、ご都合主義、自分勝手とまったく話にならない。原理原則もない。進歩もない。とすると、真理はあるとする立場に立たなければならない。
真理があるとする立場に立つと、次に、その真理がつかめるとするか、儚い存在の人間にはつかめないとするかに分かれる。前者は理性至上主義、理性万能主義、いわゆるリベラルである。ソクラテスやフランス啓蒙主義は前者の考えに立つ。後者は、イギリスの保守主義、アメリカの憲法制定者たちの考えである。ドラッカーは後者である。"
――上田惇夫『ドラッカー入門』

またやってしまった。『現代文標準問題精講』買ってきたら、すでに本棚にあった! 内容は同じだけど100円値上がりしてた。

"一人でいるときこそが最も創造的なときだと信じて生きてきたが、思想の趣旨が芽生えたのは群衆の中に身を置いたときである。"
――『エリック・ホッファー自伝』

"その本が輝く場所を書店員は見極めている。棚に手を入れる人間によって並びは千差万別。俺が思うに書店の棚は盆栽だ。本棚という生き物を手間をかけて育てているのだろう。"
――藤の よう『せんせいのお人形1』

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