『ラ・ロシュフコー箴言集』
二宮フサ訳、岩波文庫 1989年12月発行
"人が悪徳をとがめるのも、美徳を称えるのも、すべて私利私欲からにすぎない。"
"真実は、見せかけの真実が流す害に見合うだけの益を、世の中にもたらさない。"
"愛されていると思い込むほど自然なことはなく、またこれほど当てにならないこともない。"
"誰も彼も自分はほかの人より抜け目ないと思っている。"
"虚栄心の種類はとうてい数え切れない。"
17世紀のフランス貴族ラ・ロシュフコーによる箴言集。日本で言うと江戸時代初期の本だけど、大半は今でも通じるものがある。人間は変わらないものね。こういうのって、若い頃もそれなりに楽しく読んだけど、ある程度の人生経験を踏まえて読むと、ますます楽しめるものだと思う。
『完結版 アーシアン 1』
高河ゆん著、集英社 2002年10月発行
天使(異星人)が地球人を評価し、マイナス評価が1万になれば人類を滅ぼす。プラスの評価員ちはやとマイナスの評価員影艶コンビを軸に描く、BL漫画でもあり、SFでもあり、ファンタジーでもある。1980年代から15年にわたって連載された作品。2002年完結。
最初の方だけは読んだことがあった。懐かしい。意外と覚えているものだねー。現在の水準で眺めてしまうと、絵とか読みやすさとか構成とかちょっともにょるし、80年代の表現にぎくりとしたりもする。徹底的に同性愛が否定された舞台での同性愛、というのも、なんかテンプレ過ぎるのね。それでも、たまに思い出して、無性に読みたくなったりする、そういう類いの作品。
読書が捗らない本好き。フリーランスと無職の狭間。オカメインコとセキセイインコのお世話係。好きなもの:本、web小説、生成AI
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