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おまけだけじゃなくて本の方も紹介しないとだった。

高井ゆと里/周司あきら『トランスジェンダーQ&A:素朴な疑問が浮かんだら』(青弓社、2024年)も頂戴しました。第1部「性別の重み」からして引き込まれるように読ませる構成で、編集者としてはくやしみを覚えるわかりやすさ。
サブタイトルにある「素朴な疑問」を「素朴」なままで固定化するのではなく、そこから出発しつつ認識を深めていくことを追体験できるように展開されているんですよ。
全編語り口がやさしくて、たいへん工夫して編集されています。これは特に中学生・高校生諸君におすすめしたいですね。

親切な出版社の方から、小冊子「高井ゆと里/周司あきら『トランスジェンダーQ&A』出版記念「著者がすすめるもっと知りたいあなたのためのブックリスト」」を頂戴しました。かなり充実のラインナップで、知りたい・学びたいに応える内容です。ちなみに私がお手伝いした『宗教右派とフェミニズム』、編者を担当した『まぼろしの「日本的家族」』も挙げていただきました。ありがとうございます! たぶん、書店店頭で入手可能だと思います。発行は青弓社さんです。

「写真はイメージです」
朝日新聞2018年8月28日付より採取した小林製薬の広告

久保健治『ヒストリカル・ブランディング:脱コモディティ化の地域ブランド論』(角川新書、2023年)買った。文化庁「日本遺産」認定に当たってしつらえられた「ストーリー」などに「アテルイの墓」やら「レイライン」など偽史が侵食していることはここ数年話題になってきた。歴史的資源とされるものが観光やまちおこしなど地域ブランディングで活用されるにあたって、〈歴史〉はどのように扱われ・マーケティングされていくのかを知りたくて。これから読みます。

入浴にやってきた女性に声をかける中年男性の「やってる感」:陸上自衛隊 中部方面隊公式アカウントより twitter.com/JGSDF_MA_pr/status

「こうした戦時の手芸文化を支えていたのは、村川やす子の著作にみるように、「戦時だからこそ手芸が必要」であるとする文脈の構築とその共有にある。物資の欠乏は、女性国民にあらゆるものを自給することを迫ったが、生活にも逼迫する中で人形を作る手芸へと彼女たちを駆り立てたのは、「手作り」に特別な意味が付与・強調されたためである。それこそが兵士を想い、慰めるという意味であった」

山崎明子『「ものづくり」のジェンダー格差:フェミナイズされた手仕事の言説をめぐって』(人文書院、2023年)
amazon.co.jp/「ものづくり」のジェンダー格差-フ @amazonより

本日発売の『WiLL』2024年2月号に、睾丸理論の先生が例のKADOKAWA本について書いているが、KADOKAWA内部での議論が一切出てこないのに、よくこれだけ書けるなーという駄文。それにしても「言論史に汚点」とは睾丸理論のことではないのか

どんなヘイト本でも批判するには自腹で買って全文読めと吹き上がる文字列が旧twitterで散見されるが、もう2000冊くらいこのタイプのゴミっぽい本を買って読んできた経験から言えるのは、〈どうしようもなさの標本とするしか後世の人類に資するものはない〉という虚しさですね。

マニアックには、同一モチーフの変容と使い回し・ネタ被りのヴァリアントから、イデオロギーの伝播と仕掛けなどを読み取ることができるとは言えます。

けれども、それをもとにして論文なり著作をものして「元をとる」可能性があるのならばまだしも、普通はそんなの無理だし、そんな暇はないだろうし、真に受ける必要ないと思う。

いつも心にホドロフスキー『エル・トポ』のロシアンルーレット教会を

「予言の書」として何度も引用している高橋洋一氏のこの本、2017年秋の総選挙直前に出た、選挙便乗安倍政権ヨイショ本の中吊り広告画像を貼っておきます

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高橋洋一+ファクトチェックという、論理的アクロバットな本が出てたんですね。『WiLL』2023年12月号掲載WAC出版広告より

『『諸君!』『正論』の研究:保守言論はどう変容してきたか』や『原発とメディア:新聞ジャーナリズム2度目の敗北』でおなじみ、上丸洋一さんの新刊を落掌。『南京事件と新聞報道 記者たちは何を書き、何を書かなかったか』(朝日新聞出版、2023年)。鈴木明『「南京大虐殺」のまぼろし』に登場する新聞記者は事件当時南京にいたのかの検証から始まる冒頭からぐいぐい読ませます。濃厚な労作ですよこれは。売れてほしい本。amzn.to/3s1V9FA
@amazon
より

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